1. まとめトップ
  2. ビジネススキル

気をつけよう!パワハラ裁判の判例集

パワーハラスメントとは、会社などで職権などの権力差を背景にし、本来の業務の範疇を超えて、人格と尊厳を傷つける言動を行い、就労者の働く環境を悪化させる、あるいは雇用不安を与える行為です。被害者が精神疾患にかかるなど深刻な問題に発展する場合も。今までにあったパワハラ裁判の事例をまとめてみました。

更新日: 2010年12月08日

59 お気に入り 523593 view
お気に入り追加

静岡労基署長日研化学事件

【経緯】
・存在が目障りだ、いるだけでみんなが迷惑している。
・お前のカミさんも気がしれん。お願いだから消えてくれ。
・車のガソリン代がもったいない。
・お前は会社を食い物にしている、給料泥棒。
・肩にフケがベターとついてる。お前病気と違うか。
・などの発言を行う。社会通念上客観的に見て精神疾患を発症させる程度に過重な心理的負荷を受けている。
・それが元で精神障害に罹患、そのまま正常の認識、行為選択能力が阻害され自殺に及んだと考えられる。

【判決】
・労災認定

前田道路事件

【経緯】
・不正経理を行った従業員に対して上司が叱責。
・もともと達成困難な計画未達について、落ち込むまで叱責。
・「会社を辞めればすむと思ってるかもしれないが、やめても楽にならない」の発言などによりうつ病を発症。その後自殺。
・社会通念上許される業務上の指導の範囲を超えるものであり不法行為に該当するとともに、
 安全配慮義務の債務不履行にもあたる。

【賠償】
・逸失利益: 87,514,165円
・葬儀費: 1,500,000円
・慰謝料: 28,000,000円
・家族への慰謝料: 5,000,000円
・過失相殺:- 73,208,499円

川崎市水道局いじめ自殺事件

【経緯】
・非常に有名な事件。かなりひどいいじめが原因での自殺。
・市は加害行為を防止し、生命・身体への危険から被害者の安全を確保して災害発生を防止し、
 職場における事故を防止する注意義務(安全配慮義務)がある。

【賠償】
・逸失利益給与:44,690,000円
・逸失利益退職金: 2,180,000円
・慰謝料: 24,000,000円
・本人の要因: - 49,610,000円
・弁護士費用: 2,200,000円

東芝府中工場事件

・渋る従業員に、休暇を取る際の電話のかけ方如き申告手続き上の軽微な過誤について執拗に反省書を作成するよう求めた
・後片付け行為を再現するよう求めたり
・いささか感情に走りすぎたきらいがあることは否めず、指揮監督権限裁量の範囲を逸脱し、違法性を帯びるといわざるを得ない
・これらが原因となって欠勤したものであり、その賃金請求権は失わない
【賠償】
欠勤中の賃金支払い 55,000円
慰謝料          300,000円

長崎海上自衛隊員自殺事件

【経緯】
・「お前は覚えが悪いな」「バカかお前は、三曹失格だ」。
・「お前はとろくて仕事ができない、自分の顔に泥を塗るな」などの発言。
・閉鎖的な艦内で継続的に行われたもので、指導の域を超えるものといわざるを得ない。
・一方で関係良好な時期もあり、従業員は自発的に焼酎を持参したり、
 その返礼に上司が自宅に招いたりもしている。
・ただし、少なくとも従業員の状況を観察し、または部下に指示して報告させていれば変調を認識し、
 適切な措置を採りえたはずであり、注意義務違反である。

【賠償】
・慰謝料  3,500,000円

U福祉会事件

【経緯】
・職員会議で、他のユニオンに加入したことを理由に非難され、これが理由で精神的疾患に罹患。
・違法に人格権を侵害したもの。

【賠償】
・慰謝料  5,000,000円
未払い賃金、期末手当、通勤手当 合計 3,150,000円

三井住友海上火災保険上司事件

【経緯】
・「やる気がないなら会社を辞めるべきだと思います。当SCにとっても、会社にとっても損失そのものです。(略)
あなたの給料で業務職が何人雇えると思いますか」。
・「これ以上、当SCに迷惑をかけないでください」とのメールを同じ職場十数名に送信。
・名誉感情をいたずらに毀損するものであり、相当性を欠く。
・しかし、業務に関し叱咤督促する趣旨であり、人格権の否定とは言えず、パワーハラスメントには該当しない。

【賠償】
・慰謝料   50,000円

誠昇会北本共済病院事件

【経緯】
・ひどいいじめにより自殺。
・いじめは3年ほど続き、社員旅行や会議中にもあり、雇い主も認識が可能であったにもかかわらず、
 防止する措置を採らなかった安全配慮義務違反の債務不履行。
・いじめにより自殺することが予見できた場合には死亡について損害賠償を払うべき。

【賠償】
・慰謝料  いじめた本人 10,000,000円
        雇い主     5,000,000円

国際信販事件

【経緯】
・退職させるためにあらぬ噂を社内に流す、勤務状況改善の申出に関わらず過重な勤務を強いる、
 不合理な座席の移動を命じる、侮辱的な発言を行うなど、精神的なストレスによりうつ病を発症、退職を余儀なくされる。

【賠償】
・未払い賃金:1,120,000円
・慰謝料: 1,500,000円
・休業損害: 330,000円

全日本空輸事件

【経緯】
・休職終了後、労働能力が低下しているとし、退職勧奨を行う。
・上司5名が約4ヶ月、30数回、中には約8時間にも及び退職勧奨ととれる面談、話し合いを行う。
・面談において、「寄生虫」「他の社員に迷惑」と発言、大声を出したり机をたたく。
・寮にまで赴き面談、家族にも会い退職を説得するよう依頼。
・これらは社会通念上許容しうる範囲をこえており、不法行為に該当する。

【賠償】
・慰謝料: 500,000円、(+弁護士費用50,000円+判決確定までの賃金)

バンクオブアメリカ・イリノイ事件

【経緯】
・新経営方針の推進に積極的に協力しなかったことにより管理職から降格、
 その上総務課への配置転換を行う(懲戒ではなく人事権の行使)。
・経営は厳しく降格の必要性はあったとしても、
 総務課への配転は退職へ追いやる意図をもってなされたものであり、不法行為に該当する。

【賠償】
・慰謝料: 1,000,000円

トヨタ自動車パワハラ訴訟

【経緯】
・1999年8月から約1年間、トヨタに出張しエンジン開発を担当。
・トヨタで上司から「使い物にならない人はいらない」と発言を受けた。
・長時間の過重な業務を強いられ2000年8月、うつ病を発症し約2カ月間休職。
・その後、デンソーに復職したが02年8月、うつ病が再発し約6カ月間休職。
・長期出張先のトヨタ自動車の過重な業務が原因でうつ病を発症したとして、
 系列の自動車部品会社デンソーの男性社員が損害賠償を求める。
・判決で、トヨタに約1年間出張中の1回目の発症は「業務上の過重負荷が相当程度寄与した」と認定。

【賠償】
・計: 約150万円

ヤマト運輸子会社のパワハラ訴訟

【経緯】
・ヤマト運輸子会社の元社員(故人)を起立させたまま2時間にわたって叱責。
・叱責が月に2回以上あり、発症1カ月前の残業が約80時間に及んだ。
・1994年4月、元社員が業務後の新入社員歓迎会で脳梗塞を発症。
・1996年に労災申請し、認められないまま再審査中の2006年に死亡。
・過重な業務と上司のパワーハラスメントのストレスで脳梗塞を発症したとして、
 元社員の妻が国に労災認定を求めた。
・東京高裁は、「肉体的疲労だけでなく心理的負担も重なり脳梗塞を発症した。会社の業務が原因といえる」と労災と認めた。

【判決】
・休業補償給付を命じた。

旧鳥取三洋のパワハラ訴訟

【経緯】
・2005年、旧鳥取三洋(現三洋電機コンシューマエレクトロニクス)は業績悪化のため、
 準社員全員に出向や転職を持ちかけ退社を迫った。
・女性従業員(52)だけが拒否すると怒鳴られたり、関連会社へ出向させられたりした。
・判決で「人事担当者が大声で非難したのは社会通念上許されない不法行為」と認定。

【賠償】
・賠償額: 10万円

ネスレ配転拒否事件

【経緯】
・業務を取り上げ、他の職員に話をさせないようにし、
 「会社のノートを使うな」「トイレ以外はうろうろするな」「今週は何をするのか」と発言するなど
 配置転換を拒んだことに対する嫌がらせを行う。
・配転に応じない従業員に精神的苦痛を与えることを目的としたもので、裁量の範囲を逸脱した社会通念上許容しがたいもの。

【賠償】
・慰謝料: 600,000円

日本ファンドパワハラ訴訟

【経緯】
・男性3人は2003~05年にかけてそれぞれ入社。
・元部長は2006年4月ごろから理由もなく殴るようになった。
・契約社員3人が、「タバコ臭い」などの理由で、背後から業務用大型扇風機で強風を当てられ、
 うち1人はうつ病になった。
・3人は会社側に嘆願書を送ったり、労組が団体交渉を行ったりしたが解決しないため、2009年4月に提訴。
・「空気循環させただけ」との同社の主張を退け、「明らかに嫌がらせで精神的苦痛を与えた」と判決が下った。

【賠償】
・総額 : 146万円

JR東日本事件

【経緯】
・労働組合のマークが入ったベルトをつけながら従事していたところ、
 就業規則違反を理由に、就業規則全文の書き写し等を命じられる。
・業務命令の裁量を逸脱し、又は濫用し、社員の人格権を侵害するもの。

【賠償】
・慰謝料: 200,000円(+弁護士費用 50,000円)

松蔭学園事件

【経緯】
・クラス担任その他一切の仕事から外され(約4年半)、その後7年ほど自宅研修を命じられる。
・業務命令権としては相当性を逸脱しており、また動機も(産休を主張したことに対する)嫌がらせなど不当なもので、違法、無効。

【賠償】
・慰謝料: 6,000,000円

クレジット債権管理組合等事件

【経緯】
・確たる証拠がないのに、全従業員の面前で「(横領を)お前がやっただろう」と決め付けるような発言。
・同様に証拠隠滅を防止するために自宅待機命令。
・発言は名誉を毀損する違法行為であり、自宅待機命令についても合理性がない。
・結果的に退職しているが、違法な業務命令によって余儀なくされたものであり、会社都合での退職金を支給すべき。

【賠償】
・慰謝料: 1,300,000円
・会社都合退職金: 850,000 及び970,000円(被害者2名の為。慰謝料金額は1人あたり)

1




ジャムミンさん

映画大好きです!よろしくお願いしますね。


まとめ参加者(2)