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和歌 恋の歌 [焦がれ死にしろということか]

今年は、和歌・古い日本語ブームが絶対くると断言します! というか、起こそうと思うのでw ロマンチックな恋のラブレター・恋の歌をご紹介いたします。 昔の人も今となんにも変わらず、人を好きになり萌えたり苦しんだり喜んだりラジバンダリしてたんですね~

更新日: 2011年02月15日

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恋ひ死ねとするわざならし むばたまの夜はすがらに夢に見えつつ

こひしねと するわざならし むばたまの よるはすがらに ゆめにみえつつ

「焦がれ死にしろということか、あなたが一晩中夢に出てくる」

恋ひ恋ひて逢へる時だにうるはしき言尽くしてよ長くと思はば

こひこひて あへるときだに うるはしき ことつくしてよ ながくとおもはば

「ずっとずっと思っていて
やっと逢えたときぐらい
優しいこと言って欲しい。。。
少しでも長く一緒にいたいなら・・・」

潮満てば 入りぬる磯の 草なれや 見らく少なく 恋ふらくの多き

出典万葉集 大伴坂上郎女

潮が満ちたら沈んでしまう磯の草のようね。
逢うのはほんのちょっぴりで、恋しく想ってる方がうんと多いのよ。

来むといふも 来ぬときあるを 来じといふを 来むとはまたじ 来じといふものを

出典万葉集 大伴坂上郎女

来るって言っといて来ないときもあるのに、来ないって言ってるのを来るかもなんて待ちやしないわよ、ええ、来ないって言ってるんですもの!!(ぷんぷん!!!!)

うき身をばわれだに厭う 厭へただそをだにおなじ心と思はむ

うきみをばわれだにいとう いとへただそをだにおなじこころとおもはむ

「ふがいない自分が嫌いだ。あなたも私を愛することができないなら、
せめてこの私を嫌ってください。
その嫌うという感情だけでもあなたと一緒になりたいのです。」

我を思ふ人を思はぬむくひにや わが思ふ人の我を思はぬ

われをおもふひとを おもはぬむくひにや わがおもふひとの われをおもはぬ

「私を思ってくれる人を思ってやらない報いなのだろうか、私が思う人は私を思ってくれない。」

うたたねに恋しきひとを見てしより 夢てふものはたのみそめてき

うたたねに こいしきひとを 見てしより ゆめてふものは たのみそめてき

「うたた寝で見た夢で恋い焦がれるあの方を見た。それ以来儚い夢を頼りに暮らしています。」

思ひ寝の夜な夜な夢に逢ふ事を ただ片時のうつつともがな⇔時の間のうつつをしのぶ心こそ はかなき夢にまさらざりけれ

おもひねの よなよなゆめに あふことを ただかたときの うつつともがな
ときのまの うつつをしのぶ こころこそ はかなきゆめに まさらざりけれ

つれない女へ向け「夜毎あなたに夢で逢うことが、一時でも現実のことになれば……」
女からの返し「ほんの一時の現実など望むそのお心こそ、儚い夢よりもろいものだと思います」

恋の駆け引きが、やんわりと展開中です(笑)

亡き母や海見る度に見る度に

なきははや うみみるたびに みるたびに

実は、これは一茶が、3歳で死に別れてしまったお母さんのことを呼んだ歌です。

母の愛というものを知らずに育った一茶は、大きくゆったりとした海を見るたびに、そこに母を重ねて
どんな恋より恋焦がれたのではないかと思って載せました。

かげろふの ほのめきつれば 夕暮の夢かとのみぞ身をたどりつる⇔ほの見ても目なれにけりと聞くからに 臥し返りこそ死なまほしけれ

かげろふの ほのめきつれば ゆふぐれの ゆめかとのみぞ みをたどりつる
ほのみても めなれにけりと きくからに ふしかへりこそ しなまほしけれ

男「この逢瀬も夕暮の陽炎が見せた夢なのではと、我が身に残る記憶をたどってしまった」
女「一目お逢いしただけで夢に見るほど見飽きてしまったなんて、もう死んでしまいたい」

女性がわざとすねて、気を引こうとしてる感じがします。

寝られぬをしひて我が寝る春の夜の 夢をうつつになすよしもがな

ねられぬを しひてわがぬる はるのよの ゆめをうつつに なすよしもがな

「春の夜の夢を、現実のことにするすべはないものか」

やっと逢えたいとしい人ですが、それは儚い夢の中・・・。なんとか、なんとか・・・。

あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の
長々し夜を 独りかも寝む

あしびきの やまどりのおの しだりおの ながながしよを ひとりかもねん

「山鳥の長い長い尾のような、この長い秋の夜を・・。私はただ一人でさみしく寝るのであろうか。」

君やこし我やゆきけむ おもほえず
        夢かうつつか寝てか覚めてか

きみやこし われやゆきけむ おもほえず ゆめかうつつか ねてかさめてか

「あなたが来てくれたのかしら。私が会いに行ったのかしら?
まるでわからないの
夢だったのか、現実にあったことなのか、   
寝ていたのか、
起きていたのかさえも・・・。」

今日も暮れ 明日も過ぎなば いかがせむ 時のまをだに
耐えぬ心に

きょうもくれ あすもすぎなば いかがせん ときのまをだに たえぬこころに

「今日も暮れ、明日も過ぎたら、私はどうしたらいいのだろう。
ほんの少しの間でさえ、あなたに逢えないと耐えられない気持ちなのに。」

はかなくて夢にも人を見つる夜は あしたのとこぞ起きうかりける

はかなくて ゆめにもひとを みつるよは あしたのとこぞ おきうかりける

「逢えなくて夢であの人を見た翌朝は、なかなか起きる気になれない」

紫のにほへる妹を憎くあらば人妻故に吾(あれ)恋ひめやも

むらさきの にほへるいもを にくくあらば ひとづまゆゑに われこひめやも

紫草のように匂いたつあなたを
憎いと想うのなら、人妻と知りつつなぜこんなにも恋焦がれよう。

さきほどの額田女王とこの大海人皇子は、禁断の不倫関係にあったのでは?と言われます。

茜さす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る

あかねさす むらさきのゆき しめのゆき のもりはみずや きみがそでふる

「夕焼けの茜に染まった紫野の猟場まで人目を忍んで来てしまいました。

それなのに貴男は私に向かってそんなに手を振って,

その袖を野守に見咎められはしないでしょうか。」

玉の緒よ たえなばたえね ながらへば 忍ぶることの弱りもぞする

たまのおよ たえなばたえね ながらへば しのぶることのよわりもぞする

「私の命よ、終わってしまうのならば終わってしまえ。これ以上生きていると、恋を打ち明けるのを隠している我慢の心が弱ってしまい、もはや耐えられそうにない。」

音に聞く高師の浜のあだ浪は かけじや袖の濡れもこそすれ

おとにきく たかしのはまのあだなみは かけじやそでのぬれこそすれ

「うわさに名高い高師浜の波で私の着物の袖は濡れています。」

裏の意味
浮名を流すことで有名なあなたの仕打ちで私の着物の袖は涙でいつも濡れているのですよ。

あらざらむ この世のほかの 思ひ出に いまひとたびの 逢ふこともがな

あらざらむ このよのほかの おもいひでに いまひとたびの あふこともがな

「まもなく去っていくであろうこの世ですが、あの世への思い出として、せめてもう一度お逢いしたいものです。」

葦辺より雲居をさして行く雁の いや遠ざかる我が身かなしも

あしべより くもゐをさして ゆくかりの いやとほざかる わがみかなしも

「葦辺から空に向かって飛んでゆく雁のように、どんどんあの人から遠ざかる私」

夕暮れは雲のはたてに物ぞ思ふ あまつそらなる人を恋ふとて

ゆふぐれは くものはたてに ものぞおもふ あまつそらなる ひとをこふとて

「夕暮れには雲の果てまで物思いをする、遠い遠いあの人を思って」

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