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アドテクノロジーの基礎知識

[1]アドテクノロジーとは [2]アドテクノロジーの中身 [3]今後のアドテクノロジー [4]おすすめブログ

更新日: 2014年09月05日

kbktさん

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アドテクノロジーとは

【概要】
アドテクノロジー(広告テクノロジー、アドテク、アドテックなどとも呼ばれる)とは、インターネット広告に関連するシステムのこと。具体的には、以下の3つに関わるシステム。
・メディア(広告を表示する領域を提供)
・広告配信(メディアに、場合によってはあるロジックに従って広告を配信)
・効果計測(配信された広告がどの程度の効果、収益を上げたのかを評価)


【アドテクノロジーの目的】
・広告主の目的を実現するために、効果的かつ効率的に広告を出稿すること。
・メディアのインプレッションの価値を高め、メディアの収益を最大化すること。


【アドテクノロジーを使うメリット】
関わる人全てにとってメリットをもたらす。
・対広告主:効果測定が可能なため、投資対効果(ROI)が把握しやすくなる。
・対媒体社:高性能なアドサーバーを持つことで、効率的にビジネスチャンスを活かすことができる。
・対ユーザ:自分に必要な広告情報が届けられる。


【アドテクノロジーの登場人物】
・広告主
・メディア(パブリッシャー)
・広告代理店
・メディアレップ
・アドネットワーク
・アドエクスチェンジ
・DSP(Demand Side Platform)
・SSP(Supply Side Platform)
・データエクスチェンジ
・アドサーバー
・第三者配信アドサーバー

上記2つの目的を達成するために、これらの登場人物が頑張っている。


【アドテクノロジーの種類】
基本的にアドテクノロジーは3つに大別できる。
■広告効果のトラッキング技術
トラッキング技術は、リアルタイムにユーザーのレスポンスを把握することで、いわゆる「売り」にどの程度繋がったかを知ることで、企業マーケティングの全体最適を促す。

■Web広告配信&表現技術
Web広告の配信と表現技術は、ターゲットユーザーひとりひとりに個別のメッセージ配信を実現したり、インタラクションによって従来メディアが決してできなかったユーザーの自己関与(エンゲージメント)を創り出す。

■オペレーションサポート技術
広告出稿に関する業務を効率化する。

広告エコシステム概念図

アドテクノロジーの中身

■アドサーバー
・広告配信と広告枠管理を実現するサーバー

・広告配信の流れ
①広告配信準備
└パブリッシャーが、広告を載せたいページをアドサーバーに登録する。
└アドサーバーはアドタグを出力する。
└パブリッシャーは、アドタグを広告を載せたいページに貼り付ける。
└広告主から広告申し込みを受けたら、申込内容に沿ってアドサーバーにキャンペーンを設定。
└その後、広告主からバナーとリンク先URLを受け取り(入稿)、アドサーバーに登録。
└バナーをCDNにアップロードすることで、配信準備完了。
②広告配信
└ユーザがサイトにアクセス。
└サイトに設置されているアドタグからアドサーバーが呼ばれる。
└アドサーバーはどの広告を配信するか判断し、バナーをCDN(Contents Delivery Network)経由でブラウザに返す。(CDNは、画像や動画ファイル等を安定的で高速に配信できるネットワークのこと。)
└アドサーバーはインプレッションをカウントする。
└定期的に広告枠の在庫量を計算し、在庫管理。
③ユーザによる広告クリック
└ユーザがバナーをクリックしたら再びアドサーバーが呼び出される。
└アドサーバーはクリックをカウント。
└ユーザの飛び先をリンク先URL(広告主のサイト)へリダイレクト(転送)する。

・基本的な機能
└複数広告の切り替え配信。インプレッションの多いページの場合、1つの広告枠を複数の広告主でシェアできる。
└ターゲティングと最適化。時間指定配信やユーザ属性に応じた配信、同一ユーザへの広告露出回数の制限(フリークエンシーキャップ)、接触回数に応じた広告配信など。
└インプレッションやクリック情報を元にしたレポートの作成
など


■第三者配信アドサーバー
・基本的な機能はアドサーバーと同じだが、下記の点で大きく異なる。
└媒体社(第一者)ではなく、広告主(第三者)がアドサーバーを保有して活用。
└配信を広告主側でもコントロールできる。
└複数のサイトへの配信を一括管理できる。
└広告クリエイティブの差し替えも広告主側でコントロールできる。
└ポストインプレッション効果も確認可能。広告を見たときにクリックしなかったが、一定期間経過して検索エンジンで広告主のサイトを訪問したりコンバージョンしたユーザを把握できる。
└広告主は媒体社へバナーを入稿する代わりに第三者配信アドサーバーで作成したアドタグを入稿する。
└第三者配信を受け入れない媒体社もある。利用するには関係者との事前調整が必要。
※第三者配信アドサーバーに日本一詳しくなるための教科書:http://web-tan.forum.impressrd.jp/l/5627


■アドネットワーク
・複数サイトの広告枠に広告配信する広告ネットワーク
・複数のメディアに横断的に配信
└ 1.レップネットワーク
└ 2.バーティカルネットワーク
└ 3.ターゲティングネットワーク
・メディアから広告枠を仕入れ、パッケージングして広告主に販売。
・パブリッシャーにとっては、販売営業が不要になる。売れ残りも減る。
・媒体の価値に関係なく同一価格なのが問題。中間マージンもブラックボックス。
・アドネットワーク一覧:http://matome.naver.jp/odai/2130286362480681401


■アドエクスチェンジ
・複数のアドネットワークにつながっている、広告をインプレッション単位で売買できるプラットフォーム。
・パブリッシャーは空いている枠をアドエクスチェンジ市場に放流。
・アドネットワークと違い、需要と供給でインプレッションごとの単価が決まる。
・効率化が期待されたが、売れないインプレッションばかりがメディアから市場に流れ、現状あまりうまくいっていない。
・オーディエンスデータとReal-Time Biddingの出現から徐々に変化している。
・OpenX、right media(Yahoo)、double click(Google)など。

■DSP(Demand Side Platform)
・複数のエクスチェンジやネットワークを一元管理。
・バイイングサイド(広告主)の求める効果(要するにROI)を最大化することが目的。

・下記のような機能をもつ(DSPによって機能はまちまち)
 └・RTB入札インフラ
 └・最適化エンジン
 └・分析・レポーティング機能
 └・アドエクスチェンジ・SSPとのAPI接続アグリゲート
 └・ユーザーインターフェース
 └・データインポート
 └・グローバルフリークエンシー管理(複数ネットワークをまたいだフリークエンシー管理)

・RTBに耐えうる入札システムや大規模なデータ分析システムがなければ、生き残りは難しくなると思われる。
・MicroAdBlade、MarketOne、invite media(Google)、FreakOutなど。


■SSP(Supply Side Platform)
・Yield Optimizerとも呼ばれる。
・複数のアドエクスチェンジや複数のネットワークに接続して、最も効果が高く、収益が高い広告を配信する。
・媒体のインプレッションの価値(1インプレッションあたりの収益)を最大化することが目的。
・オーディエンスデータの活用や販売をしているところもある。
・YieldOne、AdFunnel、Fluct、Kauli、Admeld(Google)など。


■データエクスチェンジ
・クッキー情報を利用し、そのデータを流通、売買するプラットフォーム。
・複数のサイトから収集されたオーディエンスデータ(クッキー情報)を共通化、ラベリング。
・広告配信に利用できる形で販売。
・MicroAdPIXELなど

■RTB(Real Time Bidding)
・広告主が訪問者の属性情報に合わせた広告をリアルタイムに入札できる仕組み。
・広告枠ではなく、1インプレッションに対して入札する。ユーザAのサイトXでのインプレッションには100円、ユーザBのサイトXのインプレッションには200円みたいな感じ。
・Ad ExchangeやSSPの広告枠から発生する1インプレッションに対して多数のDSPが入札して競り落とされる。
・ユーザ、媒体、広告主の三者にとってメリットがある。
 ・ユーザにとってのメリットは、媒体画面の表示速度が速くなること。広告表示のためにリダイレクトが繰り返される方式ではなく、高速になる広告が表示されるように設計されているため。
 ・媒体にとってもメリットは、いまいちなインプレッションとごちゃまぜにされていまいちな単価に落ちていたものが、1インプレッション単位で競り落とされるため、最も高い広告料を提示した広告主に販売できるようになり、収益が高くなること。
 ・広告主にとってのメリットは、1インプレッションに対して広告を出すので、無駄な広告出稿を減らせること。効果の高そうなインプレッションのみに対して出稿できるようになるため、ROIが高くなると考えられる。
・RTBを実現するには、高性能なサーバが必要になる。
 ・DSP側は、ビッディングリクエストが来てから0.1秒以内に入札の判断をし、レスポンスを返さなくてはならない。遅れると、入札できない。
・参考記事一覧:http://matome.naver.jp/odai/2130346866887038201


■ターゲティング
・ターゲティングは、下記のようなユーザ情報を利用して、よりユーザにとって価値のある広告を配信することで、広告の効果を高めること。

・ターゲティングに利用される情報
└ユーザ利用環境:OS、ブラウザ、IPアドレス、通信キャリアや機種(モバイルの場合)など。
└ユーザ属性:年齢、性別、居住地域、職業などデモグラフィック情報と趣味・嗜好などの最古グラフィック情報がある。
└コンテンツ:テキストマイニング技術により、閲覧している記事やユーザの書き込み内容を解析し、適した広告を配信。
└検索キーワード:関連のある広告を配信。
└ユーザ行動:検索キーワードや閲覧コンテンツ履歴をデータベース化し、ユーザの興味・関心を推測。また、広告主サイトでのアクションも把握し、ターゲティングに活かす。

・ユーザ情報収集の仕組み
└クッキーを利用。
└アドサーバーは、クッキーで各ユーザを識別し、特定の広告に接触したユニークユーザ数やユーザ毎の接触回数を計測。
└トラッキング(ユーザ行動の追跡)では、ウェブビーコン(1x1とも呼ばれる小さな透明画像ファイル)に付加して送られるクッキーにより、サイトにおけるユーザー行動を追跡。
└クッキーを用いて集めたユーザの行動情報を分類し、媒体社のクッキーを経由してアドサーバーにユーザの属する分類を引き渡す。これにより、行動ターゲティングを実現している。

・ユーザ情報取得の際に注意すること
└ユーザ個人の特定につながるデータを保管しないようにする。
└ユーザが行動の追跡を望まない場合は、オプトアウトできる(クッキーの無効化)ようにする。

・ユーザ属性を用いたターゲティングの仕組み
└①ユーザがウェブサイトへアクセス
└②ウェブサーバはユーザ属性を返却
└③ユーザ属性を付加したアドタグがアドサーバーへ広告をリクエスト
└④アドサーバーへはユーザ属性にマッチする広告を返す

・ユーザ行動を利用したターゲティング(行動ターゲティング)の仕組み
└①ユーザが広告主サイト(例えば化粧品)を訪問
└②広告主のウェブサーバがコンテンツを返す
└③1x1等に付加したクッキーに化粧品サイト閲覧履歴をのせて行動ターゲティングサーバに送信される
└④ユーザが、媒体社(行動情報を共有している)のサイトを訪問
└⑤媒体社のウェブサーバがコンテンツを返す
└⑥行動ターゲティングサーバが、ユーザの行動情報(化粧品サイトを閲覧)を付加したクッキーをユーザに送る
└⑦媒体社のコンテンツに含まれるアドタグからアドサーバーにユーザの行動情報をのせて広告をリクエスト
└⑧アドサーバーはユーザの行動情報を見て、化粧品の広告を配信


■トラッキング・レポーティング
・トラッキングは、ユーザの行動を追ったデータ
・レポーティングは、広告の効果を集計したデータ
・人が常に効果を追って判断し、チューニングしていくために用いられる。
・広告最適化のアルゴリズムを考える際に参考にされる。

参考にした記事 / 書籍

今後のアドテクノロジー

Audience データを流通・売買するプラットフォーム「データプロバイダ」の登場で、今後、アドエクスチェンジは必要不可欠な存在となってくるだろう。なぜなら、 Audience データを元にターゲティング配信する上で大切なのは、より多くのターゲットへリーチするということだ。当然、単体のアドネットワークよりも、複数のアドネットワークを繋げるアドエクスチェンジを利用した方がターゲットへリーチ出来る確率は格段に上がるというわけである。

アドテクに関するおすすめブログ

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このまとめへのコメント3

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  • daisukek5さん|2012.04.25

    素晴らしくわかりやすいです。

  • jazzyslideさん|2011.04.21

    資料のピックアップありがとうございます。

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名前:久保清隆
経歴:東京大学→同大学院→広告代理店
職種:マーケティング
居住:港区
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