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日本が誇る天才絵師・伊藤若冲に観るデザインの妙技

奇抜な発想で現代のクリエイターやデザイナーにも影響を与え続ける、江戸時代の絵師・伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)のまとめ。生い立ちや代表作ギャラリー、解説など。

更新日: 2016年05月22日

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江戸時代の奇才絵師、伊藤若冲

いとう じゃくちゅう
1716年3月1日 - 1800年10月27日
江戸時代の絵師。

近世日本の画家の一人。江戸時代中期の京にて活躍した

写実と意匠(デザイン)を巧みに融合させた「奇想の画家」として称せられる、日本文化を代表する画家。

濃彩の花鳥画と水墨画に当時としては異色の画風をもつ

動物や植物の絵を特に得意としており、その活き活きとした画風は現代になって再評価され、年代にかかわらず絶大な支持を集めている。

絵を描くこと以外、世間の雑事には全く興味を示さなかった

京都の有名な問屋の長男として生まれたが、商売には全く興味を示さず、芸事もせず、酒も嗜まず、生涯、妻も娶らなかった。

あまりに絵が好きすぎて、家からほとんど出ずに、縁側に放し飼いにした鶏をスケッチし続けていた

そのためか、彼の作品にはやたらと鶏が登場する。しかしそれらの躍動感といったら、彼の右に出る画家はいない。

西洋画を彷彿とさせるようなモザイク風の絵や、版画、石像などさまざまな分野にもチャレンジ

所謂「日本画」の範疇に収まりきらない画家で、さまざまな実験的手法で描かれた絵も多数残している。

現代のアートやデザインに多大なる影響を与えた江戸時代の超絶技巧の絵師

現代のあらゆるジャンルのトップクリエイターに影響を与え続けている。

世界の度肝を抜いたモザイクアート

非常に精緻な「升目描き」の技法で制作された。

「升目描き」と称される手法で描かれている

まず画面に9mm四方の升目を描き、それを彩色により立体的なタイルのように表現した下地の上に、絵画を描くという当時としても極めて異質な技法で描かれている。

つまりはモザイク画であり、デジタル風に言うとドット絵だ

光の当たり具合によって、まったく違う印象を受ける作品。

若冲が手がけた作品の中でもとりわけトリッキーで現代人の我々の目にも新鮮に映る

細部も込められた驚きの作画は、今見ても新鮮な感動がある。

西陣織の下絵から着想を得、織物の質感を絵画で表現しようとした

西陣織では、確かに織物にする時に、糸の色を指定するために、方眼紙を使った下絵を描く。若冲はそれにインスパイアされ、こうした作品を残したと考えられている。

まず画面に薄墨で9mm間隔に方眼を作り、その上から全体に薄く胡粉を塗る。そうして出来た碁盤目を淡い灰色で彩り、更に灰色の正方形すべてに4分の一よりやや大きい正方形を、先程より濃い墨で必ず方眼の上辺と左辺に接するように塗り分ける。
ここまでが下地作りで、その上に動物たちを淡彩を用い隈取りを施しながらグラデーションで描くという特異な技法から成る。
(画像は樹花鳥獣図屏風の一部を拡大)

美しすぎる大傑作 動植綵絵

30幅からなる日本画であり、動植物を描いた彩色画

当時は高級だった絵具を惜しみなく使い、彩度の高い作品を1757年から1766年頃にかけて30幅制作した。

多種多様の動植物がさまざまな色彩と形態のアラベスクを織り成す、華麗な作品

現在は宮内庁三の丸尚蔵館が所蔵しており、皇室御物として国宝級の扱いを受けている。

数々の植物や動物を繊細なタッチで細やかに描かれているのが特徴

絵絹の裏側からも彩色する「裏彩色」や、輪郭を描かずすべての形象を色の面で描くなど、高度な技巧の集大成といえる傑作30幅。

生命力にあふれた雄鶏がダイナミックに描かれる。紫陽花や薔薇の花びら一枚一枚も非常に精緻に描かれており、驚かされる。

描かれた軍鶏(しゃも)が攻撃的に見えるのは、赤く鮮やかな南天の実に強調される故だろうか。

夫婦和合の象徴であるオシドリを敢えて雌雄離して描いた作品。凍りついた鋭い枝が印象的。

空想上の生き物、鳳凰。羽の金色に見える部分は「裏彩色」と言われる高度な技法で表現されている。

ありえない形にねっとりと融解する雪と、極彩色の雉との対比がなんとも不安にさせられる。

幾何学的に画面を斜に横切る木の枝が、突出したデザイン感覚を伺わせる一幅。

今にも地面に激突しそうな雁…
乾いた地面のひび割れ、融けていく雪。

雌雄一対ではなく、白と黒の二羽の雄鶏を向き合わせた構図。棕櫚(しゅろ)の葉の付け根がみな穴をあけたようにデザインされている。

背景の流水のうねりと、手前に精緻に描かれた透明感ある菊の花。

種々の昆虫、蛙、トカゲ、オタマジャクシ、蛇、蜘蛛など描かれた生物はなんと50種類におよぶ。

半透明の絹地の特性を生かし、表面だけでなく裏面にも彩色をほどこす技法。
たとえば表に白、裏に黄土の色を付けることで、重なった2色は黄金色に変化する。
(画像は老松白鳳図の拡大、羽の金色の部分に裏彩色が施されている)

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