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【全文】ソフトバンク孫社長が語った“300年後のテクノロジー”予想すげえ!

ソフトバンクの孫正義社長がSoftBank Worldというイベントで「世界へ挑む」と題して講演。新30年ビジョンを作るにあたって構想した“300年後の未来”について、大胆な仮説を披露しました。脳型コンピューターを搭載したロボット、平均寿命200歳の人類など、孫社長はやはり遠い未来を見ていました。

更新日: 2013年10月30日

narumiさん

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7/23 ソフトバンク孫社長が「世界へ挑む」と題して講演

“300年後の未来”を見通す孫さんのお話が面白かった

皆さん、おはようございます。ソフトバンクの孫です。よろしくお願いします。

「世界へ挑む」。私自身が我が社に対して思っていることですが、今日お集まりの多くの皆さまは世界で活躍しておられる企業の方々か、これから打って出ようと考えておられる方々だと思います。最近アベノミクスで日本経済もようやく再度、成長を迎えようという空気が出て参りました。経済を刺激する意味で、財政とかいろいろな方法はありますが、最後は成長戦略。一時的に財政のいろいろなテクニックを使っても、結局、日本経済が成長しなければ意味がない。そういう意味で、日本の高度経済成長時代はまさに日本の家電業界や自動車業界で創業者が世界に大きく打って出始めた時期だった。この20年、日本経済は長く停滞してきた。これからは人口減少、少子高齢。世界に出ることは必要不可欠なことです。

もう1つ思うのは「デジタル・オア・ダイ」。デジタル化するか、あるいは自らもう先がないという状態に追い込まれるかだ。

とくに最近、日本の家電業界は赤字続きで苦戦している。私が思うに、原因はデジタル化の遅れ。単に部品を組み立てて、アナログチックに作っているだけ。日本のハードウェアは立派に薄く、故障しにくい。日本のお家芸だが、そこにはデジタル化が足りない。

ソフトとハードを融合させたり、クラウド、ビッグデータを活用しなければ。そういう意味でもっと積極的にデジタル化をはかっていかないといけないと思います。

「世界へ挑む」。それを今日のメインテーマに掲げたいと思います。まず私自身、ソフトバンク自身もとくに今年から世界へ挑むことをやっている。少し触れたいと思います。スプリントの買収、やきもきしました。すったもんだがありました。紆余曲折あって、少しお金も高くつきましたが、ようやく買収が完了した。

我々は世界で3位の売上を誇る企業になりました。それまでは日本で2位、3位だった。ソフトバンクブランドのサービスとしては3位ですが、グループとしてはユーザー数も売上も2位。でも、そんな国内で2位、3位なんて議論はどうでもいい。それより世界で3位。こっちに測り方、ルールを変える。ユーザー数もグローバルで数えるとドコモをはるかに凌いで、米No1のベライゾンに迫るところまで来た。

これによって、普段お取引いただいている皆さま、これから始めようという会社さん、このソフトバンクがスプリントをグループに入れたことによって何がもたらされたか?ソフトバンクだけだと世界の拠点は少ししかない。でもスプリントは世界30箇所でビジネスを行なっている。世界125カ国にネットワークがつながっている。世界で活躍している、あるいはこれから打って出る皆さまにおいて、ソフトバンク・スプリント連合軍でご支援したい。米で3位のスプリントを傘下におさめることができ、連合軍で大きく世界に羽ばたいていきたいと思います。

挑戦するものにのみ、未来は開かれると思います。挑戦もせずに未来があるのは、よっぽど先代にめぐまれたか、よっぽどラッキーか。おそらく長くは続かない。しかし自ら挑戦しつづける皆さんは、自らが自らの未来を切り拓く。大いなる成果が生まれると思う。私はちょうど3年前に「新30年ビジョン」を作りました。

1回目に作ったのは、創業のときです。私が最初に行った朝礼、みかん箱に乗って朝礼をしましたが、社員は私以外に2人だけ。朝礼で30分ほどビジョンをしゃべった。2人とも目を見開いていた。「とんでもない会社にはいったぞ」と。2週間で2人とも辞めてしまった。

長いビジョンを話すと社員がやめてしまうとトラウマがあって、それからは胸に秘めて封印してきた。総業から30年経ったので、もう1度社員に問うてみようと、これからの30年ビジョンを社員に示した。

迷いがあるときは遠い未来を考える

最初は「これから30年先はどうなるんだろう?」と思った。しかし、迷いがあるときほど、もっと遠くを見てみると、明らかに大きな流れがよりクリアになってくる。はるかに先の300年後の人類の姿、社会、テクノロジーの進化を徹底して考えてみました。約1年かけて国内外の叡智を集めて考えた。かいつまんで一部を申し上げる。

ワンチップのコンピューターはトランジスタでできているが、トランジスタがくっついたり離れたりして、電気が流れる。脳細胞もニューロンがくっついたか、離れたかによって、記憶をしたり、考えたりする。つまり2進法。微弱な電流が流れて、記憶したり、考えたりできる。トランジスタも2進法で、脳細胞とコンピューターチップはまったく同じ理論攻勢。したがって、20年ほど前、人間の脳細胞の数は約30億個あるが、2進法が300億個の組み合わせになる。300億個。これを、ワンチップに入ってるトランジスタの数が超えるのは何年だろうと計算したら、答えは2018年だった。

もう1回、5年前に計算したら、やはり2018年だった。ムーアの法則はあきらかに機能し続けている。

2018年あたりにワンチップのトランジスタ数は人間の脳を超える。2018年から2〜3年前後するかどうかは誤差にすぎない。人間の細胞は4000年前と現在で変わっていない。

いまから2000年後も脳細胞の数は変わらないが、ワンチップのコンピューターのトランジスタの数は2018年を境に脳を超える。さらに30年経つとどうなるか。2018年から30年後、あるいは300年後。

300年後には1垓の3乗倍の数になる。1垓は1兆×1億個。300年後のワンチップコンピュターにはいってる数はそこまで増える。1兆の1億倍のさらに3乗分くらい脳細胞の数を上回る。これまで人間は脳細胞の働きが地球上の生命体の中で一番大きな数を保持していたが、それをはるかに上回る機能をワンチップコンピューターが持つことになる。

人間が悩んだり、想像したり、クリエーションしたりするのは人間の特権だと思っていたが、コンピューターが自己学習するようになる。コンピューターが自らプログラミングする時代がやってくる、ここまでくるとほぼサイエンス・フィクションの世界になる。脳型コンピューターは必ず生まれる。しかも人間よりもはるかに鋭く洞察したり、発明したりする。この脳型コンピューターを搭載したロボットは人間をはるかに上回る。彼らと共存しないと未来はない。私はきっとはるかに優れたロボットは人間と幸せに共存できると信じている。

脳型コンピューターを搭載した知的ロボットの登場

人間がこれまで不可能と諦めてきたような災害の救助、介護、医療、教育などにおいて、脳型コンピューターを搭載した知的ロボットが援助してくれると思っている。

また通信事業を行なっているソフトバンクからすると、優れたコンピューターが無線でつながって、チップをおでこにぺたっとはるとチップ同士を介して、人体間通信で自分の脳と相手の脳で交信できる。頭のなかで思うだけで相手と交信できる。まさにテレパシーができるようになる。

30年前、携帯が出まわってない頃、今日のスマホのように普段から持ち歩く機器を考えた。近々腕にはめるような時計型も続々と出てくる、あるいはメガネのなかに搭載されて会話できる時代がくる。

平均寿命は200歳にまで伸びる

また医療が大きく進んで、平均寿命が200歳という時代がやってくる。300年前の人類の平均寿命は35歳。戦争や病気で早く亡くなっていた。300年後は200歳。70〜80歳はまだ若いと言われる。想像するとほとんどがサイエンスフィクションに近い。宗教、哲学論争になるテーマ。

しかし300年後を想像して、悩みながら、こうかな、ああかなと想像した後にもう1度「30年後」を考えてみると、ほとんど退屈するくらい当たり前の世界。「その程度は当たり前だよ」と。300年後に脳型コンピューターを搭載した知的ロボットの存在を考えると異論がありそうですが、30年後は当たり前すぎて議論にならない。起きて当然の退屈な30年後はどうなるか。

まず「情報のビッグバン」。たとえば30年後のiPhoneはどうなっているか。いまと同じ値段で、CPUの能力は約100万倍になる。

iPhoneがそのときにあるかわからないですが、30年後のスマートフォンが平均的に持つ記憶容量は現在の100万倍。通信速度は300万倍ほどになる。

100万倍というと、人間の脳の10万倍のトランジスタが入っていることになる。

2018年後にクロスオーバーしますが、30年後のコンピューターは脳細胞をはるかに超えるものになる。そうすると音楽なら5000億曲、新聞なら3.5億年分が入る。そういう「スーパースマートフォン」がこれからやってきたとき、その端末のローカルにそれだけの処理能力があるとすれば、クラウドはいらないか?これまた大間違いだ。通信速度が300万倍になるとローカルもクラウドも境目のないスピードになる。無限大のクラウドが地球にどんどんと増えていく。ライフスタイルを変えることになる。

孫社長「クラウドは人類最大の資産になるだろう」

あらゆるものごとがライフログになり、クラウドに保存される。30年前に特許に出した「同時通訳メガネ」というものがある。もちろんグーグルグラスよりも前に。今後はクラウドと交信して瞬時に自動翻訳するのも当たり前になる。また教育もはるかに進化する。世界中の子供が世界中の離れたところにいる子どもたちと話したり、異なった言葉で自動翻訳しながらつながる。医療もはるかに高度になる。しかも離島に住んでいようが、砂漠に住んでいようが、世界で最も進んだ医療を瞬時に受けられる。ワークスタイルも進化し、瞬時にさまざまなものとつながり、生産性が向上する。クラウドは人類最大の資産になるだろう。

ソフトバンクはクラウドを最大の資産として活用し始めている。クラウドとビッグデータがマッシュアップして、それがもっと有益な形でマーケティングをしたり、問題解決をしたりできるようになる。ソフトバンクもまず真っ先に、自らがビッグデータを活用し、自社の問題を解決した。それが電波改善。ソフトバンクユーザーに対し、電波を良くして、効率よく基地局を開設したいと思った。

そこで世界で初めて、自ら1カ月に7.5億件のデータをかきあつめて、スマホアプリから吸い上げて、分析し、ネットワークの改善に使った。ユーザーがどこでいつ、何回接続したか、それがつながったかどうかを分析した。競合相手のユーザーの接続状態まで分析した。世界で初めて行ったやりかただと思う。人がどのお店でどのように動いたか、金曜日の18時とか日曜日の10時とかはどこで何をしているかデータを分析を行った。実際の生のデータがこれ(スライド)。ありんこがたくさん動いているように見えるが、これは3キャリアのユーザーがどこでどのように動いていて、対流していて、つながったかどうかのデータ。これは平日の23時57分時点のデータ。

こうして本当に改善できたのかどうか。どこに穴があるのか。遮断されたのか。分析している。例えばいままではITの専門雑誌で「200箇所で調べた」「1000人に聞いた」とかアナログな分析はあった。でも7.5億ものデータを分析した雑誌はない。お金がかかりすぎるし、技術が必要。ドコモのツートップ機種がいまどれくらい接続しているか、auのどの機種が接続率が悪いか、我々はauよりも知っている。それを我々の通信品質に役立てている。だから、堂々とCMで「電波が改善された」と言っている。人に売り込む前に自らが使って本当に役に立つのか、先に試すのがソフトバンクのカルチャー。流行りのビッグデータやクラウドを自ら徹底して活用している。基地局をどこに作るべきかということころにも、実は背景にこのような科学的アプローチがある。限られた設備投資でも他社を追い抜くところに行っている。

さらにビッグデータの活用法として、我々ははるかに前からツイート解析を行なっている。お客様に電波改善の実感があるのか。実際のビッグデータでは把握しているが、人々が実感するのには誤差がある。

「あの人は悪い人だ」と1回イメージがつくと改善しても信じてもらえない。なかなかつながりづらい過去があった。それが改善したことを実感するまでには時差が生じる。それを測っている。

ソフトバンクはクラウドとiPhoneで成長した

ソフトバンクはクラウドとワークスタイルを率先して変えてきた。iPhoneが出て4〜5年が経つ。iPhoneが出た直後に全社員にただで配った。iPadが出たらすぐにまた全社員に配った。全員がそれを持って歩いて、クラウドにつなぐというのを実践してきた。利益の伸びが大きいのは偶然ではなく、同じ法人営業でも訪問件数が2.5倍になったから。これはクラウド、iPhoneなどを活用しないとできなかった。我々はいつでもどこでもさまざまな仕事ができる。メールはGmailでクラウド化。さまざまな報告がクラウドに。どこにいても生産性が上がる。

我々だけでなく、取引先の起業に活用事例を一緒に作ってきた。JRではiPad miniが7000台。いつでもどこでもマニュアルが読める。製薬会社は動画を活用して医師へ情報提供している。ミサワホームではiPadで工程管理などをしている。三和シャッターもiPad1400台を導入し、動画を活用して、シャッターの開閉の速さを実感できるようにした。なぜアートネイチャーを私が宣伝するんだ?と思うかもしれませんが、頭皮のチェックにも役立ててもらっている。

ソフトバンクは社内では紙禁止、プリントアウト禁止にした。契約書、役所に提出する書類以外はペーパーレースになっている。商談も動画でプレゼンする。社内にビデオを作る部隊までできた。プレゼンの仕方まで変わってきた。Google Appsを使って世界のどこでもやりとりをしている。

世界へ挑む挑戦することで、初めて見える景色があります。挑戦する前は見えなかった景色です。これから挑戦しよう、あるいはどんどんデジタル化をやっている企業さまもさらなる情報革命に向かって一緒に挑戦していってほしいと思います。世界のワークスタイルを変革したいと思っています。

何のために行うのか? 人々に幸せを提供するために行なっていることでございます。

私のスピーチは以上です。

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