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江戸時代の絵画に隠されていた「雪だるま」の真実

雪だるまが「雪だるま」である理由。その秘密は、江戸時代後期に描かれた絵画に隠されていました。欧米の雪だるまが三段であるのに対し、日本の雪だるまは二段である理由も、この由来を知れば納得です。

更新日: 2015年02月01日

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江戸時代の絵画に「雪だるま」の姿を発見!

歌川広景(生没年不詳)の絵画。
1855年頃描かれたこの絵では、雪で作られた達磨(だるま)にお供え物が載せられ、それを犬が狙っている。

現在の日本では2段式の雪だるまが一般的だが、江戸時代の日本では本当に雪で達磨の形を作っていた

“雪だるま”は英語の“Snowman”の訳語ではなく、日本古来の言葉だったのですね。

歌川広景による『江戸名所道戯尽』の一葉には、供え物が置かれた雪だるまが描かれており、「だるま」と同じく縁起物であったと思われる

上の絵でも、雪だるまの顔の下に魚のお供え物が置いてあるのが確認できます。

歌川国芳(1798年〜1861年)の絵画。
大きな雪だるまや、“雪まろげ”(雪を転がして雪玉をつくる遊び)をする子供たちの姿が描かれている。

雪像を作る要領で積み上げて、だるまさんを形つくり、炭団で目を付け、ひげなどを墨で描いた

なかなか本格的でびっくりです。

そもそも大人が作るもので、朝起きて来た子供達を驚かせる目的があった

子供の遊びというより、大人の遊びだったようです。

現在のような『玉を二つの雪だるま』は、江戸時代にはありません

転がして大きくした雪玉をふたつ重ねてつくる、現代のような「雪だるま」は無かったみたい。

菊川英山(1787年〜1867年)の三枚続きの絵画。
背景に雪だるまが描かれている。

これも歌川国芳の絵画。
雪だるまの斜め後ろからの姿が見える。
中央の女性は、板に紐を結わえた簡易シャベルを使って雪かきをしている。

現代の「雪だるま」の原型は「雪まろげ」という遊びだった

雪玉を転がして丸い大きなかたまりにして遊ぶ「雪まろげ」という遊びは、あった

現代の雪だるまの作り方は、本来なら「雪まろげ」だと言えそうです。

「雪まろげ」とは雪玉を転がし大きくする遊びとあるから、雪だるまの原形と考えてもよさそう

雪の達磨「雪だるま」は現在では絶滅してしまいましたが、かつての雪遊び「雪まろげ」が「雪だるま」として現代に受け継がれているのですね。

土佐光起筆『源氏物語画帖』より「朝顔」。
17世紀の絵画。童女による「雪まろばし」(雪まろげ)の情景を描いたもの。

江戸時代には品川に2mの雪が積もった事もあった

江戸時代の18世紀前後は小氷期といわれ、今より寒く雪の量も多かったようです。
そんな環境だったからこそ、こんな貴重な絵が遺されていたのかも。

昔の雪だるまのモデルでもあった「達磨大師」とは?

月岡芳年(1839年〜1892年)の木版画。
1887年の作。

達磨(だるま、ボーディダルマ)は禅宗の開祖とされている人物

「ダルマ」というのは、サンスクリット語で「法」を表す言葉。
インドで生まれ、5世紀後半に中国にやってきて禅宗を広めたようです。

壁に向かって9年坐禅を続けたという「面壁九年」という伝説を残している

子供の遊び「だるまさんが転んだ」で、鬼が壁に向かって掛け声を唱える様子は、この伝説を再現しています。

長い間座禅を組んでいたために、手足が萎えて腐ってしまった

ダルマに手足がないのは、この伝説に基づいています。
現代の日本の雪だるまも、手足がないのが普通ですよね。

現在では禅宗のみならず宗教、宗派を越え縁起物として広く親しまれている

現代では雪だるまは達磨大師の姿ではなくなってしまいましたが、願い掛けの縁起物としてのダルマは今でも広く愛されていますね。

西洋と日本、「雪だるま」の歴史

イギリスやアメリカはじめ、西洋の雪だるまは、二段でなく三段

現代の日本の雪だるまは二段であることが殆どですが、西洋の雪だるまは三段のものが多いようです。

雪玉三段で作られた西洋の雪だるま(スノーマン)。
ニンジンで作られた鼻は高く、三段目は「足」とされている。

日本の雪だるまは、もとの発想が「だるま」なので、足があったり鼻が高かったりしたら変だということなのかも

しかし、いつから日本の雪だるまが、江戸時代後期の達磨の形から、雪玉二段の形になったのかは定かではありません。

雪だるまはダルマが基本なので、手足がないのは当然

日本の雪だるまが、江戸時代の絵画に見られるように「達磨」が由来だと考えれば、西洋式のスノーマンと形が違うのも納得ですね。

ちなみにこれは中国の雪だるま。
特徴は下半身が円錐型になっているところ。

中国では「雪だるま」ではなく「雪人」だそうで傾向は二連か三連タイプ混合

中国では下半身が丸くなく、円錐形(スカートの様)タイプが主流。しかもかならず帽子やら襟巻きをしている、とのこと。

雪でなんらかの形を作ることは、雪の降る土地で慣例的に行われてきたと考えられるが、その始まりは明らかではない

雪の多い土地であれば、世界中どこであっても雪で作られた人形があったと考えられ、その遊戯的な性質からも始まりは定かではありません。

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