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1960年に日本を襲ったチリ地震津波 なぜ地球の真裏近くで発生した津波で大きな被害が?

1960年に発生したチリ地震による津波は日本にも襲来。日本各地で死者行方不明者142名など大きな被害が。日本の真裏近くで発生した津波が、なぜ大きな被害をもたらしたのでしょうか?

更新日: 2014年04月03日

vnandbさん

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1960年に発生した歴史上最大級といわれるチリ地震。
津波は日本にも襲来し、各地で死者行方不明者142名など大きな被害が。
日本の真裏近くで発生した津波が、なぜ大きな被害をもたらしたのでしょうか?

大きな被害が発生した理由として下記があげられます。

・発生源が日本の対極にある事
・ハワイ諸島付近の海底地形によるレンズ効果
・体感する地震がなく、気象庁の対応も遅れ、地震観測情報やハワイの津波情報を生かせず

以下、詳細をご紹介します。

1960年に日本を襲ったチリ地震津波

歴史上、最大級だった1960年チリ地震

地震の発生時刻は現地時間の5月22日15時11分14秒、震源はチリ中部の都市バルディビア近海で、規模は表面波マグニチュード(Ms)で8.3 - 8.5、モーメントマグニチュード(Mw)では金森博雄の推定によると9.5である。Mw9.5という値は、近代地震学の計器観測史上で世界最大であり、歴史地震を含めても最大級である。

各地の津波到達時間

チリ沖でマグニチュード9クラスの巨大地震はおよそ300年間隔で発生

チリ中南部沖の海溝沿いでは、100~150年間隔で地震がくり返し発生しているが、約300年間隔で、時折1960年チリ地震のような通常より規模の大きい(マグニチュード9クラスの)巨大地震となり、地層に痕跡を残していると考えられる。このような性質は、最近、世界各地の海溝沿いでも明らかにされつつあり、2004年スマトラ沖地震もその例の一つと考えられる。

地震発生から約22時間半後、最大で6.1mの津波が三陸海岸沿岸を中心に襲来

地震発生から約22時間半後の5月24日未明に最大で6.1mの津波が三陸海岸沿岸を中心に襲来し、日本の各地に被害をもたらした。

宮城県塩竈市での津波被害

岩手県大船渡市で53名、宮城県志津川町(現南三陸町)で41名、北海道浜中町霧多布地区では11名が死亡

津波による被害が大きかったのはリアス式海岸の奥にある港で岩手県大船渡市では53名、宮城県志津川町(現南三陸町)では41名、北海道浜中町霧多布地区では11名が死亡。浜中町では1952年の十勝沖地震でも津波被害を受けており、2度にわたって市街地は壊滅的な被害を受けた。

宮城県気仙沼市港町付近(1960年(昭和35年)5月24日)

北海道浜中町では霧多布地区が北海道本島より切り離され島に

街の中心でもある霧多布地区はこの津波により土砂が流出し、北海道本島より切り離され島と化した。現在は陸続きだった所に2つ橋が架けられており、本島と行き来が出来る。1つは耐震橋、もう1つは予備橋で橋が津波で流出する恐れがあるためと避難経路を2路確保するためである。東北地方太平洋側のほか、伊勢湾台風の被災から間もない三重県南部も津波被害を受けた。

津波襲来前:霧多布市街の空中写真(1947年撮影)

写真左側が北海道本島。
霧多布市街は北海道と地続きの半島だった。

津波襲来後:霧多布市街の空中写真(1967年撮影)

写真左側の北海道本島との境界、くびれた部分で切り離され、島に。

なぜ地球の真裏近くで発生した津波で大きな被害が?

なぜ日本での被害が大きかったのか?

発生源が日本の対極にある事とハワイ諸島付近の海底地形によるレンズ効果とが、日本への津波集中をもたらした。

津波は、対極に向かって収束していくが、その対極が日本だった

波源から放射された津波は、対極に向かって収束していくことになるが、波源から見て対極に日本が位置していたこと、ハワイからミッドウェイに至るハワイアンリッジを回り込むように収斂し、ハワイ諸島がいわゆるレンズ効果として作用したことが報告された。

チリで発生した津波が、対極にある日本へ向かって収束していく様子がわかります。

レンズ効果とは?

津波は浅い方へ曲がる性質(屈折効果)があります。
そのため、大洋上に島嶼部や海底山脈があると、これらの地形がレンズのような働きをし、局所的に津波が高くなることがありえます。

体感する地震がなく、気象庁の対応も遅れ、完全な不意打ちだった

昭和35年5月24日早朝来襲したチリ津波は、北海道から沖縄までの太平洋沿岸各地に被害を与えた。体感する地震がなく、気象庁の対応も遅れ、完全な不意打ちであった。南米沖で発生した遠地津波は、1586年以降19例もあったのだが、その認識が不足していた。

日本は地震観測情報、ハワイの津波情報を生かせず

1960年(昭和35年)5月23日午前4時11分(日本時間)に発生したチリ地震は、日本でも松代地震観測所(長野県)をはじめ、全国の地震計で23日午前4時30分ころから約3時間半にわたって異常に大きな地震が記録されています。

地震直後にハワイ地磁気観測所から日本政府にも地震の情報と同時に津波警報が伝えられましたが、経験不足からか気象庁は津波の強度を過小推定したため、日本の津波警報が発令になったのが津波襲来後となったことが被害を大きくしたものとみられています。

体感する地震がない場合でも、大きな津波がくるケースはありえます。遠くで地震があった場合も津波にはご注意を!

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スポーツTV観戦好きな30代。歴史地理、音楽も好き。ブログも書いてます。
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