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孤高の存在!ロータリーエンジンのまとめ

現在日本のマツダのみが量産技術を持つとされる、ロータリーエンジン。仕組みや歴史、構造上のメリット・デメリット、搭載車種についてまとめてみました。

更新日: 2015年10月01日

xupoさん

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ロータリーエンジンとは

ロータリーエンジンとは、一般的なレシプロエンジンとは異なり、回転運動によって出力を得るエンジン。

量産技術を持つメーカーは、(西側諸国では)日本のマツダのみ。

動作の原理

ロータリーエンジンの動作原理。

ガソリンが燃焼(爆発)することによりローター(A)が回転し、歯車を介してエキセントリックシャフト(B)も回転、駆動する。

ローター(A)が1回転するまでに、吸気→圧縮→燃焼→排気の工程が3回繰り返される。
よって、ローターが1回転するとエキセントリックシャフト(B)が3回転する仕組みになっている。

レシプロエンジンとの比較。

ロータリーエンジンは回転運動、レシプロエンジンは上下運動をしていることが分かる。

主な部品の名称と役割

レシプロエンジンのシリンダーに相当。
いわば外壁。

給排気のために、穴が開いている。

燃焼の力で、このローターがハウジング内で回転する。

レシプロエンジンのシリンダーに相当。

レシプロエンジンのクランクシャフトに相当。

の回転力が、このエキセントリックシャフトに伝えられ、軸出力として駆動輪などに伝えられる。

また、ローターがハウジングに沿って回転するように動きを規制する作用もある。

ローターの頂点に取り付けられ、内壁に沿って動く。
アペックスシールによりローターとハウジングの隙間を無くし、圧縮した空気の漏れを防ぐ。

レシプロエンジンのピストンリングと役割は同じだが、動きが複雑かつ動く距離が長いので、要求される性能が極めて高い。

このほか、サイド部分の隙間を埋めるサイドシールもある。

ロータリーエンジンの魅力

あらためて思い知るのは、まずはピストンが往復運動するレシプロエンジンとはまったく異質の、ロータリーなればこそ持つエンジンフィールの面白さだ。

3000rpm以下の常用域でもモーターのように気持ちよく回り、踏めば即座に加速する

ファンの多いロータリーエンジンのフィーリングもエンジン自体の煮詰めが進んできたらしく、もはや「気持ちいいっす!」としか言いようがないほどのレベルに仕上がった。

出典ascii.jp

ロータリーエンジンは出力の割に排気量が小さく、部品点数も少ないので、コンパクト。

ロータリエンジンは,シンプルな構造であるため,軽量,コンパクト,高出力といった特性をもったエンジンである

ロータリーエンジンの軽量小型の特徴を活かした初代コスモスポーツの意思を受け継ぐかたちで、サバンナRX-7は、低重心により運動性を高めたスポーツカーとして十分に考え抜かれた設計がなされていた。

漫画の世界でも・・・

軽量コンパクトなロータリーエンジンがもたらす最大の恩恵はパワーなんかじゃなく、理想的な前後重量配分によって実現する運動性能

出典講談社 ヤンマガKC 頭文字D 5巻

漫画・頭文字Dの登場人物である、高橋涼介(RX-7が愛車)のセリフ。
同じような評論をされるジャーナリストの方も多くいらっしゃるので、的を得たセリフなのではないでしょうか。

ロータリーエンジンの欠点

レシプロエンジンに比べ、燃費が悪い。

圧縮比が低いこと、燃焼室形状が悪いこと、吸気効率が悪いことが原因。

生産や開発を行っているのが、(西側諸国では)マツダ1社のみ。

レシプロエンジンは世界中にあるたくさんの企業により研究開発されている一方、ロータリーエンジンの研究開発はマツダ1社だけで取り組まなければならない。

よって、レシプロエンジンとロータリーエンジンの間では、研究開発のために割かれるリソースの量が違いすぎる。

1社だけで、ここまでロータリーエンジンを進化させ続けたマツダはすごい!

マツダのロータリーエンジン、苦難と栄光の歴史

1961年、ロータリーエンジンを発明したドイツのNSU社と技術提携。
研究成果を無条件で供与する一方、完成車の輸出が大幅に制限される契約であった。

出典asmic.com

NSU社から送られてきた設計図をもとに独自制作したエンジンと、NSU社から送られてきたエンジンを試験運転したところ、連続運転200時間で出力低下。
開けてみたところ、ローターハウジングが波状に摩耗する「チャターマーク」が発生していた。
アペックスシールの材質が原因で、解決するために多大な時間と労力を要した。

5年にも渡る試行錯誤の連続により、ついに10万kmの走行に耐え、チャターマークが発生しないアペックスシールが完成した。

材質はカーボンにアルミニウムを浸漬させたもので、ロータリーエンジンのために作られた素材。

1964年のモーターショーに出展したコンセプトカーを、ほぼそのまま市販。
夢のエンジンと持て囃されたロータリーエンジンの幕開けにふさわしい、近未来的なデザインも注目された。

10A型エンジン
491x2cc
110ps/7,000rpm
13.3kg-m/3,500rpm

ロータリーエンジン車を米国に輸出するにあたり、排出ガス中のHC(炭化水素)が多いことが米国より問題視された。
HCはガソリンの燃え残りであり、ロータリーエンジンは燃焼室形状が悪く、完全燃焼が難しい。

そこでマツダは、排ガスを再度燃焼させる装置である「サーマルリアクター」を開発、米国への輸出に成功。

その後のマスキー法への対応も、ホンダに次ぐ2番目に実現した。

低公害車を発売した直後、オイルショックが発生。

排ガス浄化のためにサーマルリアクターを作動させるため、この頃のロータリーエンジンは特に燃費が悪く、非難の対象となった。
矢面に立たされたマツダは経営が悪化、メインバンクより経営陣が送り込まれる事態に。

その後に40%の燃費改善に成功するものの、一度付いたイメージは拭い切れず、マツダにおいてもレシプロエンジン中心の体制に変更を余儀なくされた。

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xupoさん



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