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既成概念を遥かに超越。謎の言語を操るアマゾンの少数民族『ピダハン』

過去や未来といった概念を持たず、ただ“現在”のみに生きるアマゾンの少数民族、ピダハン(Pirahã)。彼らの話す独特の言語が言語学の既成概念を覆し、世界に衝撃を与えています。

更新日: 2016年03月20日

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アマゾンの少数民族、ピダハン

南米アマゾンに暮らす、世界に他に類を見ない独特の言語をもった少数民族。

ピダハンというのはアマゾン河流域に住む部族

ブラジルの先住民族です。

アマゾンの奥地のマイシ川という川の近くで狩猟や採集をしながら400人ほどで生活をしている

数百年間に渡って伝道師と接触しながらキリスト教を受け入れることなく、ついに伝道師を無神論者にしてしまった、愉快な人々

キリスト教の伝道師であったダニエル・エヴェレットは、彼らが宗教などなくても既に幸せだということに気付き、信仰していたキリスト教を捨て、言語学者になってしまいました。

ピダハンは今現在を生きる人たちで、過去の後悔することも未来の心配をすることもなく、現在だけをありのままに受け入れて、常にリラックスした状態で幸せを感じながら生活をしている

彼らの会話はすべて現在形で話され、過去、未来といった概念も持たないそうです。

ピダハンは羽毛飾りをつけないし、手の込んだ儀式もしない。ボディ・ペインティングもせず、アマゾンのほかの部族のようにはっきりと目に見える形で文化を誇示しない

私たちがアマゾンの先住民族にもつ典型的なイメージである、「儀式」と呼べるようなものは一切しないとのこと。

ピダハン語には、サピア=ウォーフの仮説に新たな視点を与える可能性といった、言語学上の論争を呼ぶような要素が様々に含まれているため、今日、大きな注目を集めている

そんな彼らの話す言語が、とても興味深い。

ピダハンの言語が僕らの理解を超越している

▷ キリスト教を布教することを諦め、ピダハン語の学者になったダニエル・エヴェレット氏(右)。

ピダハン語(ピラハー語、ピラハン語、葡: Língua pirarrã、英: Pirahã language)ブラジル・アマゾナス州に居住するピダハン族固有の言語

音素は現存する言語のなかで最も少ない11種類しかなく、その他にも多くの言語に見られる要素が欠落している

音素が少ない代わりに、声調やアクセント、音節の重みなどを駆使し、口笛や鼻歌、叫び声や歌のようにさえ聞こえる言葉を操るとのこと。

長い間、外国人と接触する機会がなく、独自の発展をしたその言葉は、口笛でも、ハミングでも、言葉として成立する

その独特の韻律により、ピダハン語は喋ること以外にも、ハミングしても歌っても口笛を吹いても伝わるのだと言います。

ピダハンの言語は左右の概念も数も色の名前さえもない独特?の世界

「色」を表す言葉も、明暗を表すもの以外にないそうです。

別の文や句のなかに現れる入れ子構造は「再帰」と呼ばれ、言語に無限の創造性を与える基本的な道具であると考えられてきた。これがピダハン語には見られない

ピダハン語には例えば「Aさんが言ったとBさんが言ったとCさんが言った…」といったように無限に続けられる文章(リカージョン=再帰)が存在しません。これは「あらゆる言語は再帰性を有する」という定説を覆しました。

baíxi という一語が、母親にも父親にも使われる。日本語の「親」に相当するが、ピダハン語では性差で区別する語がない。また、生物学上の兄弟姉妹より離れた親族関係については考慮にない

ピダハンの研究者であるダニエル・エヴェレットが真っ先に興味をもったのが「交感的言語使用」がないこと

「こんにちは」「さようなら」「ご機嫌いかが」「すみません」「どういたしまして」「ありがとう」といった人間関係を維持するための言葉が、ピダハン語にはありません。

一人づつが動詞一個以下のシンプルなリカージョンのない言葉を口にし、それが全体として一つの物事を表すように構成されています。会話全体が、一人の語りのようにも解せる全体性をもっているワケです

個人中心ではない見方、まわりの空間・環境=世界をメインにした意識の持ち方が、ピダハン語に反映されています

現在知られている限りでは最も少ない音素体系の言語の一つであり、それと対応して、非常に幅広い異音のバリエーションが見られる。その中には、非常に珍しい [ɺ͡ɺ̼] や [t͡ʙ̥] という音もある

ピダハン語は口笛にも鼻歌にもでき、音楽として記号化もできる

世界は実に多様だった──ピダハン語の発見がもたらしたもの

ピダハン語の発見によって、言語学の世界は、人間の言葉はどこから発生したのか、私たち人間を人間としているものは何なのか、という根源的な問題に直面している

ピダハンの言語に現在形しか存在しないのは、過去形も未来形も、ピダハンの人たちには必要ないことだから

“数がない”“「右と左」がない”“色名がない”“神もいない”の4つを挙げたが、それだけで驚くのはまだ早い。あって当然と思っていた何かがピダハンの世界には見つからないことよりも、どうしてピダハンにはそれが必要ないのか、その理由のほうがはるかに深い驚きをもたらす

ピダハンの言語と文化は、直接的でないことを言葉にしてはならないという文化の制約を受けている

彼らは自分たちが直接見たものしか信じることができません。ダニエル・エヴェレットがキリスト教の布教に失敗した理由もここにあります。

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