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握らないおにぎり「おにぎらず」、その作り方で保存性は大丈夫?!今一度知ろう、おにぎりの知恵!

おいしくて手軽な「おにぎらず」。でも、伝統的な携帯食として発達してきた「おにぎり」ならではの保存性が、おにぎらずでは全く考慮されていないようなんだ。おにぎらずをお弁当として持っていくときに気を付けたいこと、傷ませない・腐りにくくするための対策まとめ。 ※11/3 乳酸菌に関する記述を訂正しました。

更新日: 2014年11月03日

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「おにぎらず」とは?

最近ネットでの検索が急上昇している「おにぎらず」。
 これは「握らず作れるおにぎり」のこと。

 おにぎりは、ご飯を握るなどして形作りますね。
 これに対し、おにぎらずは、「海苔の上にご飯と具を平たく広げ、海苔で包み込んで」形を作ります。
 おにぎりだけど握らないので「おにぎらず」。

 人気料理漫画「クッキングパパ」に端を発し、クックパッドでも今話題。

(参考)
    話題の「おにぎらず」って一体なんだ? | クックパッドニュース
    http://www.huffingtonpost.jp/cookpad-news/onigirazu_b_5918612.html



「おにぎらず」には、おにぎりにはなかった様々な利点があります。

 まず何より、作るのが楽です。炊きたてご飯の熱さに耐えながら握る必要もなければ、ご飯のべたべたが手につくこともありません。
 海苔で包んでいるため形が崩れにくく、具もたくさん入れられます。
 食べる時も手が汚れにくく、ぼろぼろ崩れることもありません。


 しかし、おにぎらずの作り方には、「おにぎりならではの利点」がいくつか欠けてしまっているのです。

これまでおにぎりがおにぎりだったことには、それなりの意味があります。

 携帯食として、余ったご飯の一時的な保存形態として発達してきたおにぎり。おにぎりには、保存料・添加物のなかった時代に「保存性を高める」ための知恵が込められているのです。

 ここで今一度、おにぎりに込められた先人の知恵に学んでみましょう。

▲おにぎりの作り方 おにぎらずの作り方

まず、「おにぎり」と「おにぎらず」の作り方を比較してみましょう。

おにぎりの作り方は様々なので、ベーシックなものを。

(1)手に塩と水をつける。

(2)ご飯の塊を、手の中で回し転がすようにして成形。

基本的な作り方を参照してみましょう。

(1)海苔の上にご飯を平たく広げる。
   (レシピによってはここで塩を振る。
    塩を使わないものも)
   具を載せる。

(3)海苔を折って包む。

おにぎりについては、「ラップ越しに握る」「専用のおにぎり型を使う」など様々な作り方がありますね。

 ここでは、「手握り」方式にスポットを当てたいと思います。

▲「おにぎり」にあって「おにぎらず」にないもの

「おにぎり」と「おにぎらず」の作り方を比較して、「おにぎりにあって、おにぎらずにない工程」に注目してみましょう。

手握りのおにぎりではほぼ確実に塩を使います。
 塩と水をまぶした手で握ることで、ご飯が手にくっつくのを防ぐためです。

 一方おにぎらずでは、調味の必要がある場合は「包む前にぱらぱらと」塩を撒き、中に包みこみます。塩はご飯の内側に入ります。

 なお、「おにぎらず」は手にご飯がくっつくことがないので、必ずしも塩を必要としません。
 クックパッドに掲載されている「おにぎらず」のレシピには、塩を必要としないものがほとんどです。

握らないから「おにぎらず」なので当然ですが、「おにぎらず」は握りません。

 つまり、ご飯は「圧力をかけられていない」上に、「素手に触れられていない」のです。

 このことがどういう違いをもたらすか、後程見てみましょう。

▲おにぎりの作り方に込められた「おいしく長持ち」のための工夫

塩の存在意義

・塩を表面につけることで保存性を高める。

おにぎりの塩は、「ただ塩味をつける」「ただご飯が手につくのを防ぎ成形を手伝う」ために使われるのではありません。

 塩には雑菌の繁殖を抑える力があります。

 外気と接触するおにぎりの表面に薄く塩をつけることで、雑菌の繁殖を防いでいるのです。

 ご飯の外側を海苔で包んでも空気が遮断されるわけではありません。やっぱりご飯の内側の方に塩があるよりは、外側の防御をしっかりしたい。

「握る」意味

・握って表面積を減らす。

おにぎりで「握る」のは、ただ単に形を整えるためではありません。

 まず、「握り固める」ことで米粒がぎゅっと密着し、ご飯内外の表面積が減ります。外気に触れる部分が減っただけ、雑菌の繁殖が防げるのです。

※ただし、汚い手で握ると逆に黄色ブドウ球菌などの悪玉菌がはびこります。

おにぎりを素手握りするときはきちんと手を洗って、菌自体を少なくしてから。

また、おにぎらずの工程を見ていて心配になるのが、「ご飯をそのまま海苔に包む」ことです。

 手に触れ、転がされて作られるおにぎりに比べ、おにぎらずではご飯の温度が下がるチャンスが少なくなります。
 ある程度冷めたご飯を包むならまだしも、温かいご飯を海苔に包むとなると…温かく湿った状態は雑菌天国。海苔の中で蒸れたご飯の運命やいかに。

※当初「素手で握ることで、人の手に常在する乳酸菌(塩気のある環境下で生存可能な菌)がおにぎりにうつり、腐敗菌の増殖を抑える」という趣旨の記述をしておりました。
 ご指摘をいただき調べなおしたところ、昔ならさておき現在の日本人の生活様式では常在する乳酸菌が発酵食品づくりに関与することはほぼ不可能だそうです。

 不勉強な記事アイテムを作成してしまいましたことをお詫び申し上げます。(11/3)

▲「おにぎらず」 保存性への懸念と対策

出典m3q.jp

以上のように、「おにぎり」に施されている保存性の工夫があまりなされていない「おにぎらず」。

 とてもおいしいですし、作ってからあまり時間を置かず食べるのには良いのですが、「おにぎりと同じ感覚で持ち歩く」には少し不安があります。

 これからの季節は気温が下がるのでそこまで心配ないかもしれませんが、特に春~夏などは心配。


 では、どうすれば携帯用「おにぎらず」の保存性を高めることができるでしょうか。おにぎり作りの知恵に学んでみましょう。

酢や塩を入れた水でご飯を炊く。

塩水でご飯を炊くのは「よりおいしいおにぎりを作る技法」として知られる裏ワザ。

 塩の保存性をまんべんなくいきわたらせることもできます。

できるだけ冷ます。

おにぎらずはその手軽さゆえに炊飯器から直にご飯を置いて包んでしまいそうですが、できれば海苔に包む前にご飯の温度を下げ、蒸れるのを防ぎましょう。

 海苔で包んだ後、ラップできれいに密閉し、保冷剤と一緒に携帯すれば更に安心。

傷みにくい具材を選ぶ。

あくまで「保存性を考慮した場合」です。すぐ食べる場合は好みを優先させましょう。

 おにぎりの中に入れる具材として最強なのは梅干し。梅干しには殺菌作用があるので、ただの塩むすびよりも保存性が増します。
 逆に明太子や鮭フレークなどは傷みやすいので注意。おにぎり具材の傷みやすさについては、こちらの研究が参考になります。
      ↓
      おにぎりの具材によるいたみやすさの検証 - コープこうべ 商品検査センター
       http://kensa.coop-kobe.net/jikken/jikken01.html

手軽だけど美味しくて、見た目もにぎやかなおにぎらず。

 もしもお弁当として作るのであれば、「保存のために一工夫」して、美味しいおにぎらずライフを!

参考

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seni_seviyorumさん

自分が今興味あることを手当たり次第にまとめていきたい。ですので、個性を要求されるらしい奨励者はもう目指しません(・ω・´)

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