1. まとめトップ

「女は研究の邪魔」と? ノーベル賞受賞者のひどすぎる発言に、科学者のみなさんがユーモラスに逆襲。

英国の高名な科学者で、2001年にノーベル生理学・医学賞を受賞しているティム・ハント博士が、「女性が研究室にいるとトラブルになる」と(よりによって)ジャーナリストの会議で発言。これに対し、特に女性の科学者がTwitterのハッシュタグでユーモラスに反撃しています。

更新日: 2015年06月13日

nofrillsさん

  • このまとめをはてなブックマークに追加
8 お気に入り 82081 view
お気に入り追加

ノーベル賞を受賞した英国の科学者

"ウニの初期発生におけるタンパク質合成を解析する過程で、細胞周期の進展と同期して増減するタンパク質を見いだし、これをサイクリン(cyclin)と命名する(1983年発表)。その後、サイクリンはcdc2キナーゼと複合体を形成して細胞周期の中心的な制御因子として働くことが証明され、この分野の発展に大きく貢献した。この業績により、2001年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。共同受賞者は、リーランド・ハートウェルとポール・ナース。"

※出典は同上

▼The Royal Society (王立協会) 会員でもある。

王立協会(Royal Society)は、現存する最も古い科学学会。1660年に設立。

任意団体ではあるが、イギリスの事実上の学士院(アカデミー)としてイギリスにおける科学者の団体の頂点にあたる。また、科学審議会(Science Council)の一翼をになうことによって、イギリスの科学の運営および行政にも大いに影響をもっている。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%8B%E7%AB%8B%E5%8D%94%E4%BC%9A

▼つまり、立派な業績のある学者であり、誰もが認める名士。

In 2006, he was awarded the Royal Medal ... He was knighted by the Queen in the same year, and has said that he rarely uses the title 'Sir' and that it should not affect his scientific standing.

2001年にノーベル賞を受賞したハント博士は、「2006年に(研究業績により)ロイヤル・メダルを受け、同じ年にナイトに叙せられた」。

つまり「サー・ティム・ハント Sir Tim Hunt」になりました。ただし本人はめったに「サー」の称号は使わず、「サー」であることが科学者としての地位に影響してはならないと述べているとのこと。「実直な研究者」という印象を受けるエピソードです。

その立派な学者さんの、トンデモない発言

最低。 / “Sir Tim Hunt 'sorry' over 'trouble with girls' comments - BBC News” htn.to/UcpLKj

Sir Tim Hunt, who is a Royal Society fellow, reportedly told a conference in South Korea women in labs "cry" when you criticise them and "fall in love" with their male counterparts.

…… (O_O)

ちょっとこれ、BBCの英文もあまりよくない(明確ではない)から別のソースも見ましょう。

Tim Hunt, an English biochemist who admitted that he has a reputation for being a “chauvinist”, said to the World Conference of Science Journalists in Seoul, South Korea: “Let me tell you about my trouble with girls … three things happen when they are in the lab … You fall in love with them, they fall in love with you and when you criticise them, they cry.”

(この内容を、よくBBCはこのひどい英文にしたもんだ)

【要旨】ティム・ハントは「封建的価値観の持ち主」であることで知られていると自称しているが、韓国のソウルで開催された科学ジャーナリスト世界会議の場で、次のように発言した。「私と女の子(女性)とのトラブルについてお話ししましょう。……女の子が研究室にいると、3つのことが生じます。あなたがその女の子を好きになる。向こうもあなたを好きになる。そして、あなたが女の子を批判すると、泣かれちゃうんですね」

※ハント博士の発言が「プライベートな発言」ではまったくないということがおわかりになっていない方がおられるようです。よく読んでください。

Hunt said he was in favour of single-sex labs, adding that he didn’t want to “stand in the way of women”.

だから、ラボは男女別にしたほうがいいのではないかと思います。私は「女性の邪魔をしたくない」のです……と。

…… (O_O)

「男は女を見ると仕事とは関係ないことで気が散るものだから、女は別の部屋にまとまっててくれないか」というのは、10年前なら「タリバン」って呼ばれてましたよね、英語圏のメディアで。

……と書きながら、これが「これはひどい」と断罪されて当然だということが日本では通じないんじゃないかと私は不安で不安で仕方がないのですが。

Ban women from labs b/c they 'fall in love and cry' says Nobel prize winner. This wont attact women to #STEM careers! dailym.ai/1L0S76t

デイリー・メイルの手にかかれば「女は恋愛したり泣いたりするので、ラボには出入り禁止にしろ」となるようですが、タブロイド独特の盛りすぎ感はあるものの、要約としては全然間違っていない。

Nobel scientist Tim Hunt FRS @royalsociety says at Korean women lunch “I’m a chauvinist and keep ‘girls’ single lab pic.twitter.com/Z9NhykaTPv

その場にいたコニー・セントルイスさん(ジャーナリズム論の大学講師、女性)のツイート。

David Colquhoun, emeritus professor of pharmacology at University College London, said Hunt’s comments were a “disaster for the advancement of women”.

やはり科学者(薬理学)のDavid Colquhounさん(男性)は、このように全否定。

One woman, a postdoctoral researcher, tweeted: “For every Tim Hunt remark, there’s an extra woman in science that takes an interest in feminism. Ever wonder why there are so many of us?”

フェミニズムに対する関心が高い理由は、まさに、ああいう発言があることだ、という女性研究者(ポスドク)。

Tim Hunt's comments on women in science are a perfect example of how someone can be both brilliant and thick as mince at the same time

「科学界の女性についてのティム・ハントのコメントは、ある人が素晴らしい業績を誇る人物であると同時に、救いがたいほどに鈍いということもあるのだ、ということを示す完璧な事例だ」と歴史家(いちいち書いておかないと気がつかない人がいるようなので書きますが、男性)。

RT "When somebody tells Tim Hunt that people in sex-segregated labs might also fall in love: pic.twitter.com/ly6luGzatZ"@VanitaSundaram

(こういうときに使うのはやっぱりネコ写真ですよね)「ラボを男女別にしてあっても中では恋愛関係が生じるかもしれないと誰かがティム・ハント博士に言ったとき」

The @royalsociety has just released a photo of Nobel Prize winner Tim Hunt's UCL laboratory. Now it ALL makes sense! pic.twitter.com/P4c0T9nRZS

(笑)

He told the BBC he "did mean" the remarks but was "really sorry".

ハント博士はBBCのラジオで、「そういうつもりで言った」と述べ(誤解されたと言い抜けようとはしていない。言いぬける余地もないけど)、「実に申し訳ない」と。

あんまり言いたくないけど、日本だったら、ここで終わりでしょうね。

▼The Royal Societyはさっくりと「当協会は無関係」と声明

Hunt is a fellow of the Royal Society, which has distanced itself from the remarks, tweeting: “Tim Hunt’s comments don’t reflect our views.”

ハント博士が会員であるRoyal Societyでは、「彼の発言は当協会の見解を反映するものではない」とツイート。当然ですね。

Science needs women. @royalsociety response to Tim Hunt's comments made at #wcsj2015. ow.ly/O5t5c

上記のツイートは今はもう見つからないのだけれど、その後、ロイヤル・ソサイアティでは正式に文書で声明を出しています。それを告知するツイート。「科学は女性を必要としています」

※声明文より。

The Royal Society believes that in order to achieve everything that it can, science needs to make the best use of the research capabilities of the entire population. Too many talented individuals do not fulfil their scientific potential because of issues such as gender and the Society is committed to helping to put this right.

当たり前のことしか書いてないですね。当たり前だけど。

Sir Tim Hunt was speaking as an individual and his reported comments in no way reflect the views of the Royal Society.

「個人の見解だから」……日本だったらたぶんここで話は終わり。しかし、普通の先進国ではそうではない。

「最低」としかいえないようなこと twitter.com/nofrills/statu… が報じられたあと、こういう「救い」がある(ことが期待できる)分野は数少ない。なおかつ英国の状況は日本のそれよりはるかにまともだ。 / “Sir Tim…” htn.to/C7ipA2

リンク先はBBC記事。

1 2 3 4 5 6





作った「まとめ」の一覧は:
http://matome.naver.jp/odai/2133787881446274501

※基本的に、ログを取ってるのであって、「まとめている」のではありません。



  • 話題の動画をまとめよう