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家族や恋人への歪んだ愛情が生み出す『イネイブラー』という闇

依存症の改善が難しい理由のひとつに、「イネイブラー」という知らず知らずのうちに依存症を助長している身近な人の存在があります。なぜ人は、相手の問題行動に目を瞑ったまま、その人の役に立とうと尽力してしまうのでしょうか…それが、相手本人のためにならないと分かっていながら…。

更新日: 2016年02月05日

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困った世話焼き人『イネイブラー』

自立が必要な人に対して、過剰な世話を焼いていませんか?

イネイブラー(enabler)とは、嗜癖その他の問題行動を陰で助長している身近な人のことをいいます。

enabler(=可能にする人、の意)。
アルコールやギャンブルなど何らかの依存症や問題行動を“可能にしている”人のことを指します。

助けてあげるつもりでやったことがかえって相手のためにならないようなことをする人。身近な人が悪癖や犯罪などに染まっていくのを黙認ないしは放置している人。

イネイブラーは「世話焼き人」「共依存者」とも訳されます。
一見、良い振る舞いをしている人のようにも見えますが…

アルコール・薬物・摂食障害・ギャンブルなどの依存症の症状や暴力やひきこもりなどの問題行動を陰で助長しています。

イネイブラー自身が問題行動を助長しているという自覚がないか、あっても向き合おうとしません。

身近な人の依存や問題行動を許し、助長させることを「イネイブリング」といい、それを行う人を「イネイブラー」と言います。

イネイブリングの関係は、夫婦、恋人、友人同士、親子、師弟、雇用関係、政府対国民など人間関係が多様であるように、限りなく多彩です。

日本女性はとくに「我慢して尽くすこと」が美徳だとされているので、共依存者が多いといわれています。

イネイブラーになる人は、男性よりも女性が多いと言われています。

イネイブラーは最も身近なところにいる

依存症患者を支えているつもりが、実は「依存症という病気」を支えている…

家族の中にイネイブラーがいることが多いと言われている

イネイブラーは、多くの場合最も身近な家族の中に存在しています。

心配や愛情、優しさから生まれた行動が、パートナーの依存や問題行動を助長させる「イネイブリング」になってしまう

たとえば、表向きには夫のアルコール問題で悩んでいるように見える妻が、じつはその問題がなければ自分の価値がなくなってしまうために、夫のアルコール依存を陰で助けている場合

例えばアルコール依存症の夫が酒を飲みすぎて起こした問題行動の後始末を妻が全部やっている、など。

子どものひきこもりで悩む母が、子どもをひきこもりから出そうとして奮闘することにより、じつは「よい母をやっている」自分の評価を高めるだけで、ひいては子どもの人生を悪化させている場合

例えば長年引きこもる子どもをに3食と快適な部屋を与え、依存させている親など。

ひとりの嘘つきの周囲には、嘘をつき続けることを可能にする「イネイブラー(支え手)」が必ず存在するもので、イネイブラーの心には信じたいという気持ちが潜んでいる

イネイブラーは、依存させている相手を“信じよう”としています。
「今仕事を探している、もうすぐちゃんと働くから」
…それから何年が経過していますか?

イネイブラーの多くは “有能な人”

イネイブラーになりやすい人の多くは、真面目で責任感が強く、世間から立派だと見られている人です。

イネイブラーになってしまう人は、基本的に人が良く、真面目な人が多いようです。全ての責任を背負い込み、色々と考えているうちに、いつの間にかのめり込んでいってしまいます。

イネイブラーは、徳のある立派な人間であろうとします。そして、誰が見てもすばらしい資質をたくさん備えています。順応性、忍耐強さ、犠牲的精神、勤勉、親切、気丈、勇敢、有能、寛大、賢さ―。数限りない「美徳」は、世間の人たちにとやかく言わせません。

イネイブラーになる人は、決まって世間的には優れた人間です。

それぞれの美徳には、陰の面もあるのです。相手の有能さを見せ付けられれば、人は無力感を抱きます。寛大さは相手に罪悪感を植え付け、親切な振る舞いは相手の負担となるかもしれません。忍耐は、しばしば虐待の誘因となります。柔軟性は物事の限度というものをわからなくさせ、強さは依存を招きます。

イネイブラーは、犠牲者は自分のほうだと思いがちです。しかし、誰かに依存されるという状態は、イネイブラー自らが選んだものに他なりません。

イネイブラー自身が、共依存の関係は良くないと認識することが大切です。

「人を助けようとする性格」は文句なく賞賛されます。しかし、批判的に観察してみると、その背後にある、あまりほめられたものでない一面が見えてきます。

イネイブラーから脱却するには

本当に相手のためを想うなら、心を鬼にすることも大切です。

「彼を助けるため」と思ってやってきたことが、実は彼の依存をエスカレートさせる原因になっていたのかもしれない、と気づくこと。つまり、イネイブリングへの気づきが必要です。

できないこと、したくないことをはっきりさせることも必要です。「私は、あなたの求職中の生活を支えることはできる。でも、働く気のないあなたを食べさせていくことはできない」「あなたのわがままは、これ以上受け止められない。そのまま続けたいなら、一緒には暮らせない」というように、自分の気持ちをはっきりさせ、それを相手にも伝えることです。

自分が状況を悪化させている原因と言われるのは、非常につらいものですが、事実です。事態を受け入れ、自分のための人生を歩くことが、事態の改善につながります。

一見、冷たいように思えるかもしれませんが、自分の気持ちを明確にし、相手にも伝えることが大切なけじめになるのです。そして、伝えたことは必ず実行すること。「彼がかわいそう」「彼だってつらい」と同情し、わがままを許していたら、元の木阿弥です。

イネイブラーのしていることは、本当に人を許しているのではないから…。一生その人を苦しめ続けるような深い罪悪感を植え付けます。

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