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映画「スタンリーのお弁当箱」に見るインドの子供たちの今

数年前日本でも話題になった映画「スタンリーのお弁当箱」明るくかわいい子供たちが活躍する、楽しい映画かと思いきや、この映画にはもっと重くて深いインドの問題が内在していました。

更新日: 2016年03月15日

meraleisyさん

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日本で数年前に大ヒットした映画「スタンリーのお弁当箱」

クラスの人気者スタンリーは家庭の事情で弁当を持ってくることができず、水を飲んで空腹をしのいでいる。

そんな彼に級友は弁当を分けてあげるのだが、 同じように同僚から弁当を分けてもらっている教師に「弁当を持たずに学校へ来るな」と言われるのだった。

インド映画というと、日本でもヒットした「ムトゥ 踊るマハラジャ」(1995)に代表される絢爛豪華で歌と踊りが満載の“マサラムービー”を連想しがちだが、現在公開中の「スタンリーのお弁当箱」(2011)は、そうした撮影所システムとは無縁の低予算、オールロケの作品である。

とにかく映画ではスタンリーと周りの子供たちの「笑顔」に癒される!

子供たちの笑顔、笑顔、笑顔。
美味しいおかずの片隅に、苦みのあるおかずも入ってる。
そんな栄養になる映画。

子供たちの屈託のない笑顔や、ともだちを思いやり助け合う微笑ましい姿に見ているこちらも微笑んでしまいます。

スタンリーのお弁当箱面白かった…!子供達が皆超可愛くてランチの時間のシーンとかニコニコしながら見てたんだけど、ヴァルマー先生のセリフや行動の全てが胸糞悪くてスタンリーに激昂した時は本当に何なんだコイツ!って気持ちに包まれた

しかし映画は単に優しい子供たちと意地悪な先生の話…ではありません。

ただこの映画はハッピーエンディングではありません。
インドが抱える暗い社会問題の一つに貧困ゆえの児童労働問題があり、そのことに切り込んだ社会派の要素が含まれています。

IT産業の発達により目ざましい経済発展を遂げ、新興国として世界の注目を集めるインド。その一方で、約12億人とも言われる全人口の約3分の1が1日1ドル以下の生活を余儀なくされ、学校に通えず働かされている子どもの数も世界一多いといわれています。

人口の26%が貧困ライン以下の生活をし、その8割が8州(ウッタル・プラデシュ、ビハール、マディヤ・プラデシュ、西ベンガル、オリッサ、アンドラ・プラデシュ、ラジャスタン、アッサム)に集中している。6歳から14歳の6,500万人が学校に通っていない。

スタンリー自身は学校に通えて、比較的恵まれている方だといえるのかもしれないが、
クラスメイトたちと見比べると彼の制服は薄汚れ、顔にはアザが残っている。

この貧困の裏側には日本人には理解しづらい、インド独特の「カースト制度」の影響があった

大国インドでは、ヒンドゥ教徒が8割以上を占めるため、国民の大半がカースト制度という身分制度によって影響を受けています。
ですが、上級カースト=裕福、下級カースト=貧乏という意味ではなく、上級カーストでも、ひどく貧しい生活をし、上級カーストがゆえ、下級カーストが行う仕事へはつかず、無職で、貧困から抜け出せないという状況もあるのです。

インドのカーストによる職業には3000以上もの区分があると言われこれが複雑に宗教とも絡み合っています。
職業を犯すことは神への冒涜も同じなのです。

一方、下級カースト出身の人々が、富を得て、有名になったり、政治家になったりするケースも出てきています。いずれにしても、共通しているのはどのカーストにも貧困があることなのです。

そして貧困は児童労働者を生み出す

スラム街に住んでいる人も、ホームレスも物乞いをして生活費を得ています。しかも驚愕なのが、自分の子供も巻き込んで物乞いをしていることです。

その子たちの両親は、借金を抱えていたり、自分たちの稼ぎが少ないので、子供を働かせています。もちろん、それはインドでは違法なのですが、違法なことが実に公然と行われているのです。

その子供を巻き込んだ例が、児童労働者です。未だ普通の食堂には、多くの10歳に満たないぐらいの少年が働いています。もちろん食事は作れないので、片付け担当が主な業務です。

意外に知られていないかもしれないですが、インドには「義務教育」があります。
しかし、子供は貴重な労働力です。
生きるために働く彼らは、教育を受ける権利を持っていながら学校に通うことができないのです。

そして、お金のために売られる「赤ん坊」もいる

女性は3人の娘がいたのですが、インドでは女の子を持つということは、お嫁に行く時に膨大なお金がかかるとされています。4人目は結局男の子が生まれたのですが、生後10日して、子供のいないカップルに13000ルピー(25,000円弱)で売買されました。

インドではこの赤ん坊売買がよく報じられます。もちろん貧困を苦にして、こういった結果になっているようです。

ちなみにインドでは、赤ん坊売買も行われていますが、今「代理母」ブームが起きています。
欧米などの客に高い金額をもらえる「代理母」は、インドでちょっとしたビジネスになりつつあるのです。

スタンリーのお弁当箱には深く描かれていませんが

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meraleisyさん

気になったことから次々と記事にしていきます。

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