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この記事は私がまとめました

nofrillsさん

◆コロンの使われ方に注目

実用に不可欠で「学校では習わない」ポイントのひとつが、コロン (:) の用法。特にニュースの見出しなどでは、これが正確に読めないと、とんでもなく的外れな誤読・誤訳をすることにもなる。

「発言主」を示すコロン

コロンは「発言主、情報源」を示すために用いられる。
形式としては以下の2通りがある。
- 発言主: 発言内容
- 発言内容: 発言主

この場合、書かれている内容は、第一義的に「発言主」の「主張・意見」であり、必ずしも、事実として客観的に検証・論証されたものではない。

Fed judge: Gov secretly, tracks you in car with a GPS device w/o warrant, but you don't own the car? No privacy for you scholar.google.com/scholar_case?c…

この例では、コロンからあとはFed judgeの発言である。詳細は末尾のURLをクリックして記事を参照。

この形式の場合、主目的は最後のURLをクリックさせる(記事を読ませる)ことだから、ツイートだけでは意味が取れないこともよくある。

Think Tank: Brands still need words to get the message across tgr.ph/Ak5iCj

同じく、記事を参照させることが目的のツイート。Think Tankの発言を紹介。(あるシンクタンクがこんなことを言っている。詳細はこの記事に、という内容)

#BreakingNews: Syrian army tries to storm Baba Amro district in Homs: Revolution Council

最初のハッシュタグとコロンは「速報、第一報」の意味。その後は「発言内容: 発言主」の形式。Revolution Councilがこのような発言をした、というツイート。この段階ではツイート主(アルアラビヤ英語版)のサイトでも詳細はまだアップされていない(そのためURLがついていない)。

Medics: 3 injuries reached Al Shifa hospital 4m which 1 is critical after Israeli air-raids on #Gaza

同様に、Medicsの発言をそのまま掲載しているツイート。(といってもアラビア語から英語に翻訳されているので「発言内容を」とすべきだろうが。)

情報としては、このツイート単体で完結している。

Letter from #Greece PM, @primeministerGR: Bankruptcy would create economic chaos and uncontrollable social explosion: ow.ly/90U9h

この例では、@primeministerGR というTwitterのIDを使って発言主を示している。ツイート全体では「ギリシャの首相が、書面でこのように述べた」という意味。

Surprised this this is not getting more coverage RT @Storyful: Two men shot and killed in #Saudi Arabia protests stryfl.com/jpi

TwitterでRT(なりQTなりMTなり)をするときに、元ツイートの主のIDの後ろにつくコロンも同じ意味。この例では、@Storyfulのツイート(発言)をMark Littleさんが引用している。つまり Two men shot and killed ... は @Storyfulの発言内容(ツイートした文面)である。

なお、このコロンの用法は、ツイートに限らず、記事見出しなど狭いスペース・少ない語数で情報を的確に伝えることが要求される場でよく用いられる。(要は、《主語 said, “発言内容”》の動詞saidと引用符を取り除いて、その代わりに約物を使う、ということ。)

出典kwout.com

左のキャプチャ画像(2012年2月12日のガーディアンのスポーツ面)に、「発言主: 発言内容」の例が2件ある。

1件は大きな見出しで、これはFergusonのSuarezについての発言を見出しにしている。

もう2件は、キャプチャ画像内の一番下の見出しで、Daniel TaylorのDalglishについての発言を見出しにしている。

Ferguson on Suarez refusing Evra handshake: "He's a disgrace to Liverpool Football Club. Should not be allowed to play for Liverpool again."

このように、コロンと引用符が併用されることもないわけではない。これはFergusonによる発言の紹介(その話題が、スアレスがエヴラの握手を拒否したこと)。

なお、「発言主: 発言内容」のコロンの代わりに、ダッシュ(ハイフンの長いの)が用いられることもある。その例が下記。

(なお、Twitterなどでは簡易的にダッシュの代わりにハイフンが用いられることもある。今は実例が見つからないがあとでつけ加えるかも。)

出典kwout.com

左のキャプチャ画像は、Wengerの発言を見出しにしている。

Wenger: I'd love to have Thierry stay longer と表記しても同じ意味だが、このサイト (arsenal.com) ではコロンではなくダッシュを使うことで統一されているようだ。
http://www.arsenal.com/home

「トピック」などを表すコロン

コロンは「トピック」や「カテゴリー」などを表すために用いられる。
形式としては下記のようになる。
- トピック: 内容

……この説明ではわかりづらいので、日本語の例を考えてみる。(縦書きでは見ないと思うが、ブログなど横書きのメディアでは、日本語でも、こういうコロンはよく見るのではないか。)
- 高校野球: ○○県の○○高校が二回戦進出
- 緊急: ○○通りで街路樹が倒れ、通行止め
- 新刊案内: ○○賞受賞作、待望の文庫化!
- ビデオ: 試合中断の理由は、なんと、猫

BREAKING: Number of injuries has increased to THREE. #Gaza

BREAKING: は「速報」の意味。

VIDEO: Mali beat Ghana to finish third at Nations Cup english.ahram.org.eg/News/34288.aspx via @ahramonline

アハラム・オンラインという媒体(エジプトの英語メディア)で、「ビデオ」の新着を知らせるツイート。そのビデオの内容が、アフリカン・ネイションズ・カップでの3位決定戦。

Feature: When #QueenElizabeth2 began her reign, the world was a very different place, notes @apmcfadyen aje.me/wSCU6R

アルジャジーラ英語版の、(レギュラーのニュースではなく)「特集」の内容を知らせるツイート。

Prem Lg latest: B'burn 3-0 QPR; Bolton 0-1 Wigan; Fulham 2-0 Stoke; Everton 1-0 Chelsea; S'land 0-0 Arsenal; Swansea 1-3 Norwich

Prem Lg = Premier League. BBC Sportによる、「イングランド、サッカーのプレミアリーグ、最新の途中経過情報」のツイート。

(これ、パンクチュエーションのいい見本だなあ。)

出典kwout.com

「注目の記事 (Zeitgeist)」のコーナーで、各記事のカテゴリーというかジャンルの表示の例。

左図、上から、「政治: 80歳を迎えたデニス・スキナー」、「メディア: The Sunの記者ら逮捕」、「音楽: ホイットニー・ヒューストン死去、48歳」……というように表示されている。

出典kwout.com

見出しの例。Homs from the frontline: が「トピック」を表している。

次の引用もこの同じ記事から。

Paul Wood in Homs: 'The rebels have to hope the ­Syrian army will crumble from inside. They have Kalashnikovs; the regime has tanks.' Photograph: BBC

最初の Paul Wood in Homs: は「発言主」を表すコロンの用法。最後の Photograph: BBC は写真の著作者のクレジット。

ついでにいうと、Paul Woodの発言内容(コロンのあと、シングルクオートでくくられている)の中にセミコロンがある。これは「対比、対照」のセミコロン(その話はまた改めて)。

合わせ技

@blakehounshell added bonus: Bashar poster on its side. Man off-camera says: this is for the love of Homs, we sacrifice for Homs...

blakehounshellさん宛てのツイートで、「さらに」というトピック、「カメラの画面の外の人」の発言と、2種類のコロンが使われている。

◆「情報筋によると」の表現

最近、英語でニュースを読まない人を対象とした「海外の報道ははっきりしている。一方で日本の報道はごまかしが多い」といった主旨のデタラメな言説がネット上で目立つような気がするが、「海外の報道」であれ何であれ、報道というものは曖昧になることがある。

その代表例だが、ある情報の情報源が、「○○省の○○氏によると」といったはっきりした書き方ではなく、「政府筋によると」、「関係筋によると」といった曖昧な書き方をされることがある。このような記事は、情報源がはっきり書かれている場合より、信頼性が少し劣る。つまり、臨機応変に、「確定情報が出るまで待つ」、「鵜呑みにしない」、「マユツバ」といった姿勢が必要。

Sources: Ala. Rep.Spencer Bachus under ethics investigation. wapo.st/wZjmFk

冒頭でコロンを使って、「情報源の話」である旨、示している。(つまり、このケースでは議員についての話題だが、議員自身のコメントを取ったわけではない。また、その「情報源」が誰なのかも示されていない。議員の事務所筋かもしれないし、捜査当局筋かもしれない。議員の地元のメディアかもしれない。家族かもしれない……etc etc)

Burmese monk U Gambira, a leader of anti-government protests in Burma in August 2007, is arrested - sources tell BBC bbc.in/zsMP4f

末尾で、ハイフンを使って「情報源がBBCに語った」と示している。(表記基準によっては、エム・ダッシュを使うかもしれない。)

この「ビルマの反体制派の逮捕」のように、圧制国家から密かに外に出された情報については、この「情報源によると」という形式の報道が多くなる(当たり前のことだが)。

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