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【リエゾン?】日本人の英語リスニング・発音のネック=「英語の音の変化」が分かるようになる情報まとめ

学校で習った英語の知識からでも、実用的な会話・リスニング力の向上に繋げられる「英語の音の変化」「リエゾン」。学んでみたいけれど、ネット上でまとまった情報が中々見つからずに困ってる方のために基礎的な情報・トレーニング方法・参考書籍/サイトをまとめてみました。

更新日: 2012年04月12日

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この記事は私がまとめました

fromzeroさん

ネイティブの会話や洋画の台詞だと全然聞けなくなるのはなぜ?

英語を勉強するときのリスニングCDやTVでの英会話番組などの発音はなんとか聞き取れるのに、ネイティブ同士の会話や洋画の台詞になると、まるで別の言語かのように全然違う発音になり、まるで聞けなくなった経験をされたことはありませんか?

前回のまとめの
『日本人が英語を聴きとれない理由が隠された
check it out=「チェケラウッ」になる法則』
http://goo.gl/bZhoI
では、その理由の大きな部分が「英語の発音の変化」にあり、それが頭の中でイメージしている英語の発音との大きなズレを生じさせていることにある、という事をご紹介しました。

リエゾンを学ぶと・・・
・自然に話されている英語が聞きやすくなる。
・英語のリズムで発音する時に、楽に発音ができるようになる。
・自然な英語の発音に近づくので、自分の英語力に自信がつく。

のような効果が期待できるので、ぜひとも身につけてほしいスキルです。
難しそうに思えるかもしれませんが、「英単語」等を覚えるのとは違って、一回脳と口に染み込ませてしまえば、後はほとんど頭を使わなくてもよくなるので、トレーニング感覚で楽しみながら取り組める学習になると思います。

そこで今回は、この「英語の発音の変化」「リエゾン」に興味をお持ちになった方のために、より詳しく知るための情報をまとめました。このトピックについて中々まとまった情報が見つかりにくい中、少しでも学習の手助けになれば幸いです。

主な内容:
・基礎的な情報
・習得するためのトレーニング方法と注意点
・お勧めの「字幕付き」無料オンライン動画/音源
・特に注意すべき単語・パターン
・お勧めの書籍・サイト

となっています。
それでは、ご覧ください。

(注:このまとめを通じて、「リエゾン」という用語を広義の意味で「英語の発音の変化」という意味で使わせいただきます。(その理由や根拠については末尾の項目をご覧ください。))

そもそも「リエゾン」って何?

このリエゾン(liaison)という用語は、色々な定義で使われており、「公式」と思われるような定義が中々見当たらないのですが、ここでは、ある外国語教育研究の論文で使われていた定義をご紹介します。

リエゾンとは、(いずれの言語においても)その言語に精通している話者が常時使う様々な「テクニック」のことで、彼らが発するチャンク(一つの意味の塊を成す語句)が滑らかで途切れのない音声の流れになるようにするためのもの。

出典http://www.kansai-u.ac.jp/fl/publication/pdf_education/16/02_Gibbs_27.pdf (p.29)

(原文) Liaison means the various ‘tricks’ that competent speakers – of whatever language – constantly use, to ensure that they produce each chunk that they utter as a smooth, uninterrupted stream of sound.

そして、このリエゾンには主に3つのタイプがあるとしています。

リエゾンの主な3つの種類:

1. 元の音素の「通常」の発音とは違う発音にする。
2. 文字では書かれていても、実際には発音しない。
3. 語尾の子音を、次の単語の最初の子音として発音する。

出典http://www.kansai-u.ac.jp/fl/publication/pdf_education/16/02_Gibbs_27.pdf (p.29)

「リエゾン」の具体例

上記の定義では、イマイチよく分からないかと思いますので、
『日本人が英語を聴きとれない理由が隠された check it out=「チェケラウッ」になる法則』
http://matome.naver.jp/odai/2133195370752639401
のおさらいも兼ねて、「リエゾン」の実例をいくつかご紹介します。

ここではとても全てはご紹介しきれませんので、より多くの例を知りたい方は
後述の参考書籍・サイトでの解説をご覧ください。
(発音記号を使わないため、便宜上カタカナでできるだけ近い発音を表現していますが、
当然正確な発音とは異なりますので参考程度に思ってください。)

語尾の子音と次の単語の語頭の母音がくっつく
Can I have an orange?
=> キャ(n ア)イ ハ(v ア)(n オ)ーレンジ?
=> キャナイハヴァノーレンジ?

上記の「リエゾン」の種類の3番目のものに相当します。(狭義のリエゾン(リンキング)は、これの事を指す場合があります。)とにかく子音と母音をくっつけていくだけなので、日本人にとっては逆に発音しやすくなるとっつきやすい例なのではないでしょうか?

haveの最後は母音じゃないかと思われるかもしれませんが、綴りではなく音が子音で終わっていれば繋がりますので、そこはお間違い無く。

次の単語の語頭がyの時でも同様にくっつく。
Can't you see?
→ キャン(t y)ウー シー?
→ キャンチューシー?

日本語のローマ字打ち的には上と同じようなルールに見えますが、英語的には上の場合は音がつながってるだけで、こちらは音が変わっているので、別のルールと捉えられています。日本人の感覚としては、前の子音に小さい「ャュョ」を付ける要領が近いと思います。

同じ子音が二回連続した場合、一回だけしか発音しない(ように聞こえる。実際には最初の子音が「っ」のような音なので聞き取りにくい。)
What time? → ワ(t tア)イム? → ワッタイム?

これは実はほとんどの場合、一回しか発音していないように聞こえるだけです。(本当に一回しか発音しない場合もありますが。)実際には、最初の子音が「っ」のようなつまった音で聞き取りにくく、口の形をそのままに次の音を発するため、一回しか発音してないように聞こえるのです。

ただし、同じ単語内で二つ子音が並んでいても、それはローマ字変換のように「っ」の音になったりはしません。(その前の母音を短く読むというphonics的な意味合いはあります。だから、appleの発音は「アッボー」よりは「アポー」の方が近くなります。)

また子音が口の形が同じ(無声/有声の)ペアの場合(tとd等)でも同じ事が起こります。

語尾のtが母音で挟まれた時は「ら行」のような音(flap T)に変わる
Get it. → ゲ(t ェ)t → ゲレッ

これは前回のまとめの
『日本人が英語を聴きとれない理由が隠された check it out=「チェケラウッ」になる法則』
http://matome.naver.jp/odai/2133195370752639401
でも似たようなケースを取り扱いました。
itの発音がなぜ「エッ」のようになるのかもそのまとめをご覧になっていただけると分かります。

母音が続いた場合は、間に弱い「w」や「y」の音が挿入される
Just do it. → ジャス(t d)(ゥ wェ)t → ジャスッドゥウェッ

このパターンは非常に微妙でリスニング的にはほぼ区別できないと思いますが、発音する時にちょっと注意すると言いやすくなるタイプのものです。

「リエゾン」を学ぶ際の注意点

細かいルールを暗記しようとしてはダメ

「リエゾン」のパターンは、上に挙げたもの以外にも数多くありますが、これらを全て暗記しようとするのは、やめましょう。実際に使う(聞く・話す)時には、そんな細かいルールを思い出している暇はありませんから。

これらのルールは、あくまでも習得時に自分の理解を手助けるのに使うのに留めておいた方がよいでしょう。(文法にも同じような事が言えます。)

実用レベルにするには実践あるのみ

ですから、「リエゾン」を実際に反射的に使いこなせるようにするには、その音を自然に感じるまで聞きこみ、自分でも真似しまくって、しゃべるとその形で発音せざるをえなくなるようになるまで練習するしかありません。大変なようですが、一旦身につくと頭はあまり使わなくて良くなるので、後が楽になります。

(より具体的なトレーニング方法については後で述べます。)

英語の発音の他の基礎を学んでから取り組むと理解しやすい

ただ、闇雲に練習するのは、あまり効率が良くありません。

「英語の発音」と一口に言っても
・「一つ一つの音素の出し方」
・「フォニックス(スペルから発音を推測するためのルール)」
・「アクセント・リズム・イントネーションのつけ方」
・「リエゾン」
と主に4つの重要な要素があります。

この「リエゾン」以外の3つの要素を先に(あるいは同時進行的に)学んでおくと、「リエゾン」の学習を「音のつなげ方」のみを学ぶ事に集中できるので非常に効率がよくなります。遠回りのようですが、発音の基礎から学ぶことが実は一番の近道だったりします。(これらの発音の基礎の学習については、また別の機会に。)

自分が発音する際には無理して使わなくてもいい

ノンネイティブな私たちにとって朗報なのは、「リエゾン」を使いこなせてなくても、他の英語発音の基礎がしっかりできていれば、「リエゾン」の基本的な一部ものが使えるだけで、こちらの発音はちゃんと通じるということです。(全く使わなくても通じることは通じます。)

更に言えば、他の基礎ができてない内に「リエゾン」だけがうまくなってしまうと、逆に通じにくくなる場合もあるので注意が必要です。

ですから、自分が話すときにはあまり「リエゾン」を意識しすぎないで、練習して自然に使えるようになったものから使えるようになれば大丈夫です。

「リエゾン」を習得するためのトレーニング方法

数々の英語発音サイト・書籍で指摘されていることや私の経験から総合的に考案したトレーニング方法の一例です。全てをそのまま実施するというよりも、ポイントをつかんで、ご自分でトレーニング方法を考えられる際の参考にしてくだされば幸いです。

1.「リエゾン」のパターンを大雑把につかんでおく

後述の参考サイト・書籍などに載っている「リエゾン」のパターンを読んでおき、大体どんなものがあるかを大まかにでもよいので知っておいてください。覚える必要はありませんが、最初に「気づき」を得ておくと、その後のトレーニングでそのパターンに出会った時に把握しやすくなるので、大枠を先に知っておく価値は大きいです。

2.「文字情報付き」の「自然な会話調」の音声を聞く。
家族・友人などの日常的な描写が多いTVドラマ・映画が良い。
(TED・VOA・CNN等の説明調のものは不向き)

「文字情報」が必須なのは説明するまでもないと思いますが、なぜ「自然な会話調」がよいのでしょうか?それは「3−7語程度の短いフレーズ」を「比較的ゆっくり」だけれど「きちんとリエゾンを効かせて」話してくれるものが多いからです。このような音声はファミリー向けのTVドラマ・映画に多いので、それらを中心に聞くのがお勧めです。

TED等に代表される「説明調」の音声は「一文が長く」「比較的早く」「リエゾンを効かせないで」話すものが多いので、総合リスニングの訓練には良いのですが、リエゾンの訓練にはあまり向いてません。

英語の解釈力に自信の無い内は、教材に使う素材は、一回日本語字幕付きで通して見て(あるいは普通に楽しみながら視聴して)大意を把握してから取り組んだ方がよいかもしれません。

また、このトレーニングにおいては、分からない表現にでくわしても、調べずに飛ばして構いません。自分が分かって使えそうな範囲+α程度の表現の発音の仕方を身につけるくらいの気持ちでやった方が長続きすると思います。(もちろん時間とやる気があれば、調べた方が力がつくので良いのですが、あまり調べてばっかりで進まないとやる気が損なわれる可能性があるので、無理する必要はありません。)

3.「リエゾン」の練習は一句ずつ聞いてからリピートする

(まずは聞く)
台詞を聞く→聞き取れない所があったら文字で確認→埋れている言葉がどこに隠れているか分かるまで繰り返し聞き続ける→必要に応じて「リエゾン」のパターンを復習。

(次にリピート)
まずは一語ずつキチンと発音→少しずつ音源の早さに近づける→口が音源のスピードについていけなくなってきたら「リエゾン」を使って発音を崩す→やり方が分からない場合は「リエゾン」のパターンを復習 → スムーズに言えるようになるまで繰り返す。

「リエゾン」が頭に馴染んでいない内は、無闇にリピーティングするよりも、まずはしっかり聞いて「文字」と「音」の関係を頭の中に刻みつけるのを重視することをお勧めします。
(注意:しばしば英語字幕と実際の台詞が異なる場合があります。その時は、そのパートを飛ばすようにしてください。)

その後には、いきなりそのまま真似するのではなく、まずは語尾の音もしっかり発音し、単語の区切りも意識しながら読んでください。それを少しずつ早口にする事によって、より自然な「リエゾン」になることを目指します。(最初から「リエゾン」を利かせたものを真似してしまうと、くだけすぎて逆に伝わりにくくなる癖がつく場合もあるため。)

4.一通り終わったら、もう一度最初から通してリピーティング

一句ずつの練習が終わったら、仕上げにもう一度最初から通しでリピーティングします。できるだけ止まらないようにしつつも、どうしてもつっかえる部分では必要に応じて止まって復習しなおします。

できれば、さらに何回か繰り返したほうが学習的には良いのですが、飽きたら元も子もないので、自分でスムーズに言えるようになったと思ったら次の音源に取り組みます。

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このまとめへのコメント1

  • lingualboxさん|2013.05.18

    発音重視のオンライン英会話スクール「リンガルボックス」もオススメです。
    http://ja.lingualbox.com/


    リンガルボックスの場合は、発音コース Part1, Part2の2つのパートを用意していて、Part1は基本の発音、Part2ではこの記事にもあるリエゾンに加えて・リズム・アクセント・イントネーションなどより発展的な内容を学ぶことが出来ます。

    発音コース以外でも、旅行英会話、一般英会話など色々なコースがあります。ほとんどのコースで英語の発音練習のコンテンツがあるので一回で発音を終わりにするのではなく継続して練習が出来ます。(ただ、発音は毎日の継続が必要なのでペースメーカーとチェックに使うのが一番いいです。)

    ブログでも、「発音コース」の効果的な活用方法について書いています。
    http://blog.lingualbox.jp/2013/05/15/128/

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