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マリナーズ川崎選手から学ぶ壁を超える思考術

アメリカという異文化の新天地でも持ち前の明るさと尻込みのなさで突き進んでいく川崎選手。メジャーかマイナーか、言葉の壁、野球文化の壁、食事、、。壁を数えたらきりがない状況を川崎選手はどのように乗り越えて行っているのでしょうか。

更新日: 2012年04月05日

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kichikumaさん

アメリカという異文化の新天地でも持ち前の明るさと尻込みのなさで突き進んでいく川崎選手。メジャーかマイナーか、言葉の壁、野球文化の壁、食事、、。壁を数えたらきりがない状況を川崎選手はどのように乗り越えて行っているのでしょうか。グローバル化の波にさらされているジャパニーズビジネスマンにとっての大事なヒントが隠れているのかもしれません。まあ、全部が全部まねはできませんけれども、、、。 追記:祝メジャー昇格おめでとうございます!

とにかく楽しむ!

自分が好きなもの、好きな場所、好きな人のとなりで思いっきり好きなことを楽しむ。新しい良い経験・悪い経験もひっくるめてすべてを楽しむ。

2月上旬に渡米して、はや1カ月以上が過ぎた。英語はほとんど喋れない。それでも川崎は「今はすべてが新鮮」と白い歯を浮かべる。

「僕が一番楽しんでいる。イチロー選手もいるし」と笑顔を見せた。慕う先輩が見守る中、はつらつとしたプレーで好結果を出した。

ノックでは声を張り上げ、終了するとそりたての頭を披露して「ありがとうございました」と深々と一礼。あこがれの存在だったイチローと何度も話し込み、「信じられない感じです。今日はすごくハッピー」と笑みをこぼした。

オープン戦とはいえ、イチローと並んだ打順は初めて。打撃練習の組も初めて一緒だったそうで「テンション上がりますね」と大喜び。「今日は僕の記念日なんです」とうれしそうに話した。

自分の中で野球が好きだというのは小学校から変わっていない。これはこれからも持ち続けたいし、これを持っているから今の僕がある

盛り上がる和の中に飛び込む

アスレチックスとの大リーグ日本開幕戦(28、29日)に臨むマリナーズの選手たちを乗せて22日、アリゾナ州フェニックスを出発した日本行きのチャーター便。

 離陸後しばらくすると、機内では後方に陣取ったラテン系の選手らが“パーティー”を始めてしまった。音楽が鳴り響き、エース右腕のフェリックス・ヘルナンデス、外野手のカルロス・ペゲロらが踊りだす。

半ば機内は無法状態に陥ったものの、気づくとそこに川崎宗則が加わっていたそうだ。

 ペゲロらと一緒になって踊る川崎。ただ、おかげでその場がいっそう盛り上がったというから、川崎の加入は他の選手の退屈しのぎになったのかもしれない。

 「最高だったよ」

 24日午後、選手らが泊まっているホテルのロビーで人と待ち合わせをしていると、カイル・シーガー、ブレーク・ビバン、ダスティン・アクリー、アレックス・リディらが部屋から降りてきて、一緒に雑談をしているうちに、そんな話になって彼らは口をそろえた

日本語で積極的にコミュニケーション

相手の言葉で話さないと絶対にダメだという固定観念がありますよね。でも言葉が違えど発することで気持ちが伝わることもあるし、相手が言葉を覚えてくれることもある。

川崎は、練習でも試合でも、チームメートに積極的に話しかけていた。

 「ストライク入れていけ」

 「よし、ゲッツー」

 それはすべて日本語だが、最初は意味の分からなかったチームメートも、今やそれらの意味を理解するようになっている。

 「ゲッツー? ダブルプレーの意味だろ」とは、セットアッパーのトム・ウィリヘルムセン。最初は背中から飛んでくる声を理解できなかったが、「今は、言いたいことが分かるようになった」という。

「さあ、コイ!」

「いいねぇ~」

 野手組の集合日よりも前にキャンプ地入りした川崎は、同じく早めに練習を始めていたほかの野手らと合流すると、その時点から“らしさ”を発揮。フィールドに声を響かせ、日本語でチームメートらに声を掛けているうちに、彼らがまねするようにもなった。

「イイネエ」

「ハイ!」

 同じ守備位置でノックを受けることが多かったカイル・シーガーなどは、「最初は何を言っているのか分からなかったけど、今はこっちが日本語を覚えてしまった」と苦笑。監督、コーチらにも川崎は物怖じせず、ノックをするコーチらには「オヤジ、もういっちょう!」などと声を張り上げている。

練習では臆することなく、誰よりも声を出し、無駄のない動きで次々と課題を持って練習メニューに取り組む。名だたるメジャーリーガーを前に、マイナー契約選手はひるんでしまうものだが、川崎はだからこそ一歩前に出た。そんな川崎の姿勢にウェッジ監督も「チームに元気を吹き込んでくれる」と評価。言葉が通じなくとも行動で信頼を勝ち取った。
ベンチの空気を盛り上げる川崎にイチローは「通常はチームに溶け込んでいくというスタンスになるが、あいつは自分のペースに周りを巻き込んでいる。それが何よりすごい。ムネにしかできないこと」と褒め言葉を送った。

焦らない

期限や成果を求めることで自分にプレッシャーを与えることももちろん大切だけど息苦しくなったり逆に失敗できないという思いから萎縮しまうことも度々。そんな時はある程度割りきっておもいっきりプレーしたほうがいい結果がついてくるのかも。

「開幕メジャーなんて僕は興味ない。周りが切羽詰まり過ぎなんですよ。もちろん僕自身もそこ(開幕メジャー)を目指してやっていますよ。でも、仮にメジャーに行けなくたって、別に死ぬわけじゃないでしょ(笑)」

「正直、タコマ(3Aの本拠地)からのスタートだって構わない。そういう場所でプレイする経験もしてみたいし、そこから這い上がるのも僕らしいでしょ(笑)」

環境を変える

自分がより楽しめる環境を求めること。そしてより楽しめる環境なら地位や給与が下がっても構わないと思えること。

「単純に環境を変えたかったんです。ホークスでの12年間はずっとハッピーでした。しかし、ここ数年は自分の立場も変わったし、歳もとった。若い時のように一番下っ端で何事もガムシャラにやっていた楽しさとは違った。首脳陣からは『若いヤツを頼むぞ』と言われ、選手会長としての仕事もあった。それは経験すべきことだし、その中での楽しさを見つけながらやってきたから、その時だって楽しかったですよ。でも、FA権を取ったら別の楽しみを見つけに行きたいと思っていました。それがアメリカなのか、韓国なのか、台湾なのか……。ただ、日本とは違う場所で野球をやってみたかった」

礼儀は忘れない

ただ、ノックが終わると、川崎は帽子をとってコーチに一礼。

「ありがとうございました~!」。いや、最近は「Thank you!」

 そんな礼儀正しさにコーチらも頬を緩めるしかないのである

常にエネルギッシュに

エネルギッシュであることは周りに対してもいい影響を与える。環境が変化してただの1プレイヤーになった川崎はエネルギッシュさで周りに自分を印象づけた。

その動きまでは追っていなかったが、岩隈の会見が終わってから取材テープを聞いていると、随所に川崎の声が入っていて、何をしているのか想像ができた。

 おそらく直線距離で100メートルほど。彼の声が通りやすいというのもあるが、それだけ離れていてなお、いろんな掛け声が聞き取れたのは、驚きだった。

エリック・ウェッジ監督は、そうした川崎の練習態度を早い段階から「ポジティブで良い。ほかの選手を良い意味で刺激する」と高く評価。川崎のようなエネルギッシュな選手は、彼の好きなタイプのようである。

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