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福島第1 3号機 水素、水蒸気爆発の考察(Ver0.5)

東電が、3号機プール 燃料用クレーン(35トン)落下、燃料への損傷無しと報じたため、ネット内ではメジャーな仮説である、燃料プール爆発とは別の視点で、当方も当初から懸念していた炉心(RPV)メルト、格納容器(DW)への冷却水漏れによる水蒸気爆発を 東電、官邸リリースの(海外向け)PDFより 解析

更新日: 2012年06月04日

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ddmtbbさん

原子炉圧力 水位計グラフ 下記の表にて、爆発までの操作実績と照らし考察

凡例 
 DW 原子炉格納容器   RPV 原子炉容器(圧力容器) DG ディーゼル発電機
 SRV 圧力逃がし調整弁(安全弁)  SBO 全電源喪失 (全停電) MPa 圧力単位
 TAF  燃料有効頭頂部(Top Active Fuel)  SCサプレッションチャンバー 圧力抑制室
 RCIC 原子炉隔離時冷却系 崩壊熱による蒸気圧力を利用し、タービンを回し、タービン軸
     (同軸上)のポンプを駆動して、炉心の冷却水を循環し、崩壊熱を冷却する機能。
 HPCI 高圧注水冷却系 DWのSC内、軽水プールの水を強制注入し冷却、圧力抑制する
    冷却系、RCIC、HPCI共に炉心蒸気圧力でのタービン駆動ポンプであり、主動力には
    電源が不要なことが、停電非常時に有効となる部分。
 RHR 残留熱除去冷却循環系 (ブロック図 1)参照
グラフ目印: 緑▲ RPV圧力(MPa)左目盛り   赤■ 炉心水位計(mm)右目盛り
        横軸: 日付、1マスで12時間、日付の中央線が12:00

3/11
原子炉スクラム(核反応停止、制御棒挿入) メイン(発電)タービン停止で
津波の電源喪失、 DG浸水、 電源喪失(SBO)で綱渡りでは有るが、初期冷却には
ギリギリ成功していると見られる。 日付の変わる寸前に傷口(損傷)があったことを
匂わせる記述↓ (微小リーク、漏れの可能性も)
 23:35 水位計 燃料有効頭頂部(TAF)水位の低下 (400mm → 350mm)
僅かに水位が低下している  
※ 3/11 圧力データは7.5MPa前後で変化無く推移しているため、漏水の懸念有り。

3/12
HPCI 炉心へのDW、SCからの軽水直接注入機能により、圧力が急激に低減、
グラフで充分な効果が分かる軌跡を辿っている。 

3/13
2:42 HPCI停止 
4:15 炉心燃料の露出が始まる。 グラフでも急激に圧力が上昇、
    この場合、燃料棒の温度急上昇と、水素ガス多量発生も同時に起こったと思われる。
6:00 燃料露出3.5m(-3500mm)このとき既に 圧力容器上限圧7.5MPa付近に張付き。
    圧力抑制は働いているので、DWへの水素の漏れは増加傾向だと分かる。
8:41 DWの設計上限を超えてるため、ベント準備開始  (7:30 DW 0.46MPa)
9:20(頃)
    RPV圧力欠損 この時刻以降、DWとRPVの圧力がほぼ同じ軌跡になる(RPVパンク)
13:12  問題の海水注入への切り替え。
     この処置前のRPVパンク後の水位計が激しく上下している。それより以前の
     データが無いので推測しにくいが、給水が漏れる量に追いつかなくなりつつ
     ある状態なことが分かる。

3/14
1:10 海水の供給量が思わしくなくなっている(塩分の析出で炉心周辺の詰まりが発生?)
3:20 海水の注入が再開?にもかかわらず、水位計はさらに低下して、-3500mm以下を示す
    原子炉雰囲気モニタリングシステム(CAMS) 放射線量上昇1.4×10^2 
    (140Sv/h) により、原子炉コア燃料 約3割は破損(燃料メルト開始)
5:20 DW爆破防止のため、ベント開始
9:05 DW圧  0.46、→ 0.49MPa ベント失敗か?圧が上昇傾向。多量のメルト、
    水素ガス その他、ガスの多量発生の懸念。(海水投入による弊害か)
11時頃  水素爆発。
    燃料の溶融、周辺を溶かしながら、炉心を沈降していくので、RPVからの圧力漏れ
    により、水漏れが水位グラフからも分かるように、3/13昼頃より多量に発生
    している。 漏れた水は循環せず構造上、DWに溜まるので、そのたまり水となった
    多量のDW水層に、核溶融燃料が落ちた瞬間がこの11時頃の爆発であれば、発表は
    水素爆発だが、 水蒸気爆発もDW内部で同時に発生
    していると考えることが出来る。

供給水量は、 12tから18t/h 前後で、爆発後には25t/h越える供給をしている
爆発後は、供給量が大きくなっていることも、破壊穴が開放されたこと、燃料棒周辺で
メルトしなかった燃料が、海水投入の塩の析出で、冷やせにくくなっていることからも、
3/21頃の黒煙発生も再メルトと思わせる事象が考えられる。

操作実績、システム、ブロック図面など

時系列と、操作、メーター指示値だけの表示↓

3/11  
14:46 地震発生 
14:47  タービン停止 制御棒挿入(スクラム)完了 同時に外部電源無し
   (津波は 約50分後の到着なので、受電鉄塔が地震で倒壊したこととリンクする)
14:48 非常用ディーゼル発電機 起動。
14:52 圧力制御弁(安全弁) SRV 作動
15:05 RCIC(原子炉隔離時冷却系) 手動起動
15:25 RCIC停止 地震の影響か? 
15:38 全交流電源喪失 (SBO)  津波の到達時刻とほぼリンクする 
15:42 第10条通報(原子力災害特別措置法)を実施
     DGオイルタンク流出、DGユニット水没(地下設置)
16:03 RCIC 手動起動
23:35 水位計 燃料有効頭頂部(TAF)水位の低下 (400mm → 350mm)

3/12
11:36 RCIC停止 
12:35 RCIC起動不能? 高圧注水冷却系 HPCIへの切り替え 
12:45 炉心圧力減少 (12:10 7.35MPa→ 5.6MPa)
20:15 炉心圧力  0.8MPa

3/13
2:42 HPCI 停止
4:15 炉心水位 TAF 有効頭頂部近辺に(TAF 0mmに接近、燃料が水より露出寸前)
5:10 RCIC HPCI 再起動不能  第15条通報
6:00 TAF水位 -3500mm  (燃料棒長さ4.5m で3.5m露出)
7:39 RPV 炉心スプレイ開始 RPV圧 7.31MPa  DW 0.46MPa
8:41 圧力開放(爆発防止) 2次系(AOバルブ) 開放セット
9:20 RPV圧力低下傾向
9:25 ホウ酸水注入系バルブラインより消防用水の注入開始
13:12 軽水が無くなり、海水への冷却に切り替え
22:15 海水供給中ポンプ停止(消防用ディーゼルポンプ)燃料切れ

3/14
3:20 海水注入の再開  原子炉雰囲気モニタリングシステム(CAMS) 放射線量上昇
    1.4×10^2 140Sv/h により、 原子炉コア燃料 約3割は破損(燃料メルト開始)
6:10 DW圧 0.46MPa
9:05 DW圧 0.49MPa 
11:00(頃)  水素爆発

◇注記事項

筆者に原子力設計、原発現場作業、原子力関連業務経験はありません。
工場生産システム、構想設計、プラント工事、改造、電子制御、動力制御、電気、機械の
(範囲は広いが浅い?業務経験者です)   あくまで、ネットレベルの資料情報での解析、
考察です。 下記リンク先 官邸PDF資料での解析となります。
核物理、原子炉、熱交換器関連、専門分野の方居ましたら、加筆、訂正、意見を求めます。

※当方で、訂正、追記、公開後の加筆をする場合は、Ver.ナンバーを0.1カウントします
 一度の更新で、大幅な改編の場合は、0.5、または 1.0 のカウントとします。
 (大幅改変の場合、注記にも改変内容追記)

今後の廃炉のアイデアも考えているので、破壊メカニズムだけでなく、安全に燃料保管、
核の扱いの是正、汚染除去、識者の方の意見が得られるとありがたいですね。

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