1. まとめトップ

しゃべる腫瘍・恐怖の人面瘡(じんめんそう)!

体に出来た腫瘍が突然しゃべり出したりしたら怖いですよね。実際にそんな言い伝えがあるようです。それは人面瘡とよばれているそうです

更新日: 2012年04月22日

5 お気に入り 167184 view
お気に入り追加

人面瘡とは

人面瘡(じんめんそう、人面疽)は、妖怪・奇病の一種。体の一部などに付いた傷が化膿し、人の顔のようなものができ、話をしたり、物を食べたりするとされる架空の病気。薬あるいは毒を食べさせると療治するとされる。

概要

昔から言い伝えられている、奇病中の奇病である「人面瘡(じんめんそう)」。この病気にかかった男が、かつての山城の国(現代の京都府南部)の小椋(おぐら)というところにいた。

ここのある一人の農民が、ある時、急に身体の具合が悪くなった。それから体調不振が長い間続いていたが、今度は熱も出始めた。身体も寒気を感じる。「寒い、寒い・・。一体何で急に・・?」

男は死ぬかも知れないと覚悟をしたが、それに追い討ちをかけるかのように今度は全身が痛み出した。寒気と痛みでのた打ち回っている間に、ふと、自分の左足の太もものところに奇妙なできものが出来ていることに気づいた。

「何だ、これは。熱のせいでこんなものが出来たのか?」

それから気になってたびたびそのできものを見ていると、その形が変化していくのが分かった。できものには何か人の目のようなものが出来、そして今度は口の部分のようなものが出来ていった。

やがてそれは、どこからどう見ても人間の顔にしか見えない形になっていった。男は気味が悪くなったが、自分ではどうしようもない。
だが、その翌日、熱は下がり、痛みもなくなった。その代わり、できものの所が猛烈に痛くなってきた。

そのできものはまるで生きているかのように、はっきりとした形になり、言葉こそ発しなかったが、目を閉じたり開いたり、口の部分をもぐもぐと動かしたりし始めた。まるで太もものところに別の人間がいるかのような感じである。

ある日男はわりと体調がよかったので、酒を飲んでいた。ちょっとほろ酔い加減のせいもあって、そのできものに話しかけてみた。
「全く人間そっくりな顔をしやがって。どうだ?一緒に一杯飲むか?」

と言ってできものの口に酒を注いでみた。するとできものはごくごくとその酒を飲んでしまったのである。
「ほう、飲めるじゃないか。じゃ、メシでも食うか?」
と言って今度はメシを口にいれてみたところ、またもやもぐもぐと口を動かし、そのメシを食ってしまった。

興味本位でやったことたが、この時に食べ物を与えてしまったのがまずかったらしい。それ以来、このできものは何かを食べている時は別にいいのだが、食べ終わると猛烈に痛み始めた。あきらかに食べ物を要求しているのだ。

しゃべる、食べる人面瘡

この人面瘡、ものによってはしゃべったりもするそうです。宿主が隠している悪行や秘密をべらべらと話したりするのだからたまったものではありません。食事をやらないとずきずき痛みだして死にそうになったり、顔中を覆って、見るも無惨な容貌になってしまったりと、大変困った病気なのです。

治療法

この人面瘡を治すにはどうしたらいいのでしょう? 『御伽婢子』の中では、人面瘡に困り果てた農民を、諸国行脚中の修行僧が助けます。田畑を売り払ったお金で、様々な薬品、薬草金属、石を買い集め、僧は片っ端から人面瘡の口に流し込みます。たった一種類だけ人面瘡が食べなかった貝母(ばいも・ユリ科の多年草の薬草)を無理矢理口に押し込むと、やっと人面瘡はかさぶたになって治りました。

『ブラックジャック』の人面瘡は患者の顔にできて、勝手なことをしゃべり出します。何度整形手術をしても、皮膚が元のように盛り上がり人面瘡は治りません。精神的なものが原因と見たブラックジャックは患者をピストルで撃つという荒行事で手術をするのですが……。人面瘡の治療はなかなか大変そうです。

ラッキー人面瘡

人面瘡は人の顔の形をしたでき物で、酷い痛みを生じさせて、瘡が出来た人は日に日に弱って行く。
文献に登場する人面瘡は、口に見える切れ込みに食べ物を運ぶと、人間のごとく口を動かして飲み込み、酒を飲ますと酔いが回ったように赤く染まったそうだ。

文献や伝承に出て来る人面瘡とは似ても似つかないが、出来るとラッキーな事が起こるという口内炎、ラッキー人面瘡についての噂がある。

三つの口内炎が密集して出来て眼と口に見える物がラッキー人面瘡である。これが出来ると運が付いてギャンブルに大勝できるという話だ。この噂は場外馬券場に入り浸り、その日暮らしをしている方々の間でジンクスとしてあった。

馬だけでなく、麻雀やパチンコでもかなりの勝率で勝てるので、口内炎が治るまでは日雇いに行く必要がない程金回りが良くなるそうだ。

三つの口内炎は形が似ていることからニコちゃんマークとか呼ばれていたが、口の中に出来た人はギャンブルで大勝した後に病死したり自殺したりと、まるで運が尽きたかの様にこの世を去って行くので、気味の悪い人面瘡にかけてラッキー人面瘡というあだ名が付けられた。

ラッキー人面瘡の真偽の程は定かではないが、ギャンブルで大勝した後に亡くなった労働者の多くは、口の中に酷い口内炎を抱えていたという。

正体

幕末には、蘭法医・桂川甫賢が人面瘡を医学的に分析している。当時の随筆集『筆のすさび』に引用された甫賢の分析では、腫物の傷口の開いた姿が人間の口のように見え、皺の寄った窪みや傷穴が人間の目鼻に見え、ひくひくと動く患部があたかも呼吸しているように見えるのであり、怪異のものではなく、あくまで顔によく似た腫物として捉えられている

関連まとめ

1





ミステリー系・不思議系に特化したまとめを作って行きたいなと思っています^^