黛氏は「古事記」を、愛と寛大さの物語として編集した。
オーケストレーションは現代的で、有名な「天岩戸に隠れるアマテラス」
をおびき出すための、祭りのシークエンスなどは、ストラヴィンスキーの春の祭典を
彷彿させる。パーカッシヴで、呪術的で、祝祭的。
放逐されたスサノヲの独白の歌も無調で、抑制された色彩感がある。
しかし、現代的なものが、そのまま古代的でもあるのだ。
調性というものを発見する前の、音楽以前の人の呼吸、血脈の鼓動、祈り、
それらが託されたハーモニーには、「やまと的なるもの」の疼きが感ぜられた。
何といったらよいか。厳しくもあり

出典始源と終末のオペラ 黛敏郎「古事記」 - 海王星とアート 心の時…

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プレミアムシアター歌劇「古事記」黛敏郎

チャンネル:BSプレミアム放送日: 2012年3月10日(土)

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