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アンビエント(ambient)は、英語で「周囲の」、「環境の」という意味。

環境音楽(かんきょうおんがく、英: ambient music)は、英国の作曲家ブライアン・イーノが提唱した音楽のジャンル、または思想を表す言葉である。「アンビエント音楽」、「アンビエント」とも表記される。必ずしも「アンビエント=環境音楽」という定義が当てはまるわけではない。

アイデンティティ ー> アンビエント

2 コンテクスト志向の政治

 現代は激変の時代である。未知の体験も増えていく。この素早く、激しい変化に対処するには、乳児に学ぶべきだろう。乳児は、そうした環境の中で、未知の経験を積み重ねながら、感覚を用いて成長している。現代人は感覚の意義を再認識する必要がある。しかし、感覚が重要なのは瞬時の判断ができるからではない。コンテクスト志向だからである。

熟議の批判者は民主主義の手続きを手段と見なし、意思決定の結果のみに着目して、コミュニケーションの政治からの追放を欲している。しかし、今日、コミュニケーションの多様化が進んでいる。これを無視することはできない。特に、環境と生命体の間のコミュニケーションである「アフォーダンス(Affordance)」を政治でも認知すべきだろう。なぜ登山をするのかと尋ねられた際、ジョージ・マロリーが「そこに山があるから」と答えたことはよく知られている。これはアフォーダンスの認識と把握しなければならない。環境の変化が「周囲知(Ambient Knowledge)」として人々に考えさせる。

けれども、相互依存・相互浸透が進展している世界では、自己と他者が入り混じっている以上、自己の一貫性から思考することは十分でないどころか、自身にとっても不利益な帰結が到来する危険性さえある。個人的合理性は必ずしも社会的合理性にはつながらないと言うのが経済学の教えるところである。しかも、地球温暖化問題を前提として、経済も動かなければならなくなっている。今やアイデンティティ・ポリティクスではなく、エコロジー・ポリティクスの時代へ突入している。むしろ、人と人とのつながりや集いから考えを始める方が賢明である。言うまでもなく、それらは非常に多種多様であるし、新しいあり方もつねに生まれているため、改めて解剖して検討しなければならない。自己はこうしたつながりや集いから見出される。

1990年代に選挙権を獲得した層は、イデオロギーによる一貫性に対して反発を覚える。現実、そんな白黒はっきりするようなものじゃないだろうというのが口癖だ。二項対立でとらえたがる先行世代都違って、自分たちは複雑で入り組んだ議論をしていると自認する。もっとも、国際政治の舞台では、東西冷戦の最中であっても、ベトナムから支援を受けたヘン・サムリン政権のカンボジアが国際的に孤立したように、必ずしもイデオロギーに縛られてはいない。イデオロギーに束縛されることを忌まわしく思うため、彼らはシングル・イッシューへの発言を行う。各問題への発言をまとめようとすると、著しく断片的であるが、それは矛盾とは認識されない。それを語っている自己の一貫性は確信しているからである。

いかなる問題へあっても、自分が語れば、それは自己自身において統一されている。その結果、コミュニケーションは一方通行にしかならない。また、彼らはしばしばネットに連帯や議論の可能性を見出す。しかし、インターネットは、元々、体系的知識を持った専門家・研究者が学術目的で使っていたため、その出自から生じる問題点がある。総合的・体系的・批判的認識を志向していないまま利用すると、独善性・衝動性・断片性に陥る危険性が高くなる。黎明期の時点ですでにそれは研究者の間ですでに表面化している。ソーシャル・スキルが大幅に制限されるため、一旦口論が始まると、感情的になり、しつこく、エスカレートする。

第二次世界大戦後の世界を東西冷戦というイデオロギー・ポリティクスが支配する。1960年代後半から後に「ポストモダン」と呼ばれる潮流が現れ始め、1980年代に最盛期を迎える。ポストモダンにおいて、自己は多様化・可変化・断片化として把握される。ケネス・J・ゲーガンはそれを「飽和した自己(Saturated Self)」と命名している。近代は社会を一元化し余としたが、実際には、多元化している。人々は多様な世界を生き、可変的・多重的な複数の自己を経験している。けれども、テクノロジーの進展などにより、これら複数の自己は分離したままでいることは困難である。さまざまな自己が同居せざるをえない。「社会的飽和(Social Saturation)」、すなわち社会的状況・関係が複雑に入り組んだ飽和状態に達し、一方で、多種多様な自己が群居する状態、すなわち「群居化した自己( Populated Self)」が蔓延する。両者がお互いに対応しようとする以上、社会も自己も飽和化し続ける。

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