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「山梨はすし店が多い」。海がないのにすし店数日本一

海がない山梨県では海産物はとれない。にもかかわらず、国の統計によると、人口当たりのすし店数が全国1位だ。山梨ならではの食技法まであり、全国一すしを愛する県民と言っても過言ではない。それほどまでになぜ山梨県民はすしを好むのか。

更新日: 2012年06月17日

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july701さん

「海へのあこがれ」がすし好きの原因?

「山梨はすし店が多い」。そんな話をよく耳にする。甲府市中心部を歩けば、わずか100メートルの間に5、6軒が並ぶ。そこで、総務省統計局の11年度経済センサスと10年国勢調査を基に、各都道府県ごとのすし店数を算出してみた。
その結果、人口10万人当たりのすし店数は山梨県38・1軒。2位の石川県は33・5軒だ。山梨県は最下位の高知県(10・9軒)の3・5倍で、単純に考えれば、山梨県民は、高知県民の3・5倍の頻度ですし店を利用しなければ成り立たないことになる。

◇10万人当たりのすし店数◇
 1位 山梨県38.1
 2位 石川県33.5
 3位 東京都32.7
45位 鳥取県13.8
46位 沖縄県11.3
47位 高知県10.9
   全国平均22.5

山梨の食文化には、『祝いの席で必ず食べるもの』があまりない。だから、すしを食べる機会が多いのでは」

「家族での食事や祝いの席、法要。いろいろな場面で利用してもらっています」と話すのは、県内すしチェーン大手「若鮨(わかずし)デリカフーズ」の依田直巳・店舗運営部長。同社の店では、週末になると子供の誕生日会や還暦祝い、退職祝いなどの予約が増える。「山梨の食文化には、『祝いの席で必ず食べるもの』があまりない。だから、すしを食べる機会が多いのでは」。依田部長はこう分析する。

「幼少期に良い雰囲気で食べることが多いすしを、大人になってからも好む傾向がある」

山梨学院短大の松本晴美教授(食生活論)も「幼少期に良い雰囲気で食べることが多いすしを、大人になってからも好む傾向がある」と指摘する。加えて、山梨独自の「無尽文化」が外食を盛んにしているという。
 ではなぜ「外食=すし」なのか。依田部長と松本教授は「海へのあこがれ」をそろって挙げる。海がない山梨で、海産物は貴重品だった。塩漬けマグロが貴ばれ、あわびは煮貝として名産になった。

08年に企画展「甲州食べもの紀行」を開いた県立博物館(笛吹市御坂町成田)の植月学学芸員によると、江戸時代から山梨ではすし屋が多かった。当時は、塩漬けなどで加工された魚だった。海産物は、明治時代までは鮮度を保つのが難しく高級品だったが、その後の流通の発達で気楽に食べられるようになり、更に好まれるようになったという。

山梨では古くから、握りずしに、しょうゆベースのたれを煮詰めた「ツメ」を付けるのが一般的

山梨では古くから、握りずしに、しょうゆベースのたれを煮詰めた「ツメ」を付けるのが一般的だ。スーパーの総菜売り場にも今も、ツメを塗ったすしが並ぶ。「鮮度の良くない魚しか来なかった時代の工夫です。そこまでしてでも鮮魚を食べたかったのでしょう」と松本教授は指摘する。

創業1897年のすし店「魚そう本店」(甲府市中央4)3代目社長の小沢宗一さん(56)によると、静岡から塩漬けして運んだマグロの塩分を調和するために甘いツメを塗ったという説もあるという。「流通が発達して鮮度の良い海産物が入るようになった今でも、当時の工夫が食文化として残っているのですね」

山梨の有名なお寿司屋さん

すし処魚保

おかめ鮨

魚そう本店

仙場 本店

助六鮨

若鮨

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