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【F1】レギュレーション変更の歴史

1990年から現在までのF1の歴史を振り返ります。F1のレギュレーションがこれまでどのように変わってきたのか、変わったことでどのような影響があるのかをまとめました。

更新日: 2017年02月20日

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raf00さん

■1990年

前年サンマリノグランプリでのゲルハルト・ベルガーの火災事故から、燃料タンクの高さや幅を制限するレギュレーションが追加された。

・全16戦
・危険位置にストップしたマシンが移動させられた場合、たとえレースに復帰可能な場合でも失格になる。
・燃料タンクの高さや幅の制限(クラッシュでの火災事故を防ぐため)。

■1991年

80年代まで導入されていた有効ポイント制だが、シリーズチャンピオン争いがわかりにくくなること、88年のセナ・プロストのような「有効ポイントで勝っているために強引な追い抜き・接触が行われること」を防ぐ意味で、全戦ポイント制が採用されることとなった。

・全16戦
・前年までの有効ポイント制から、全戦ポイント制に移行。また、優勝者に与えられるポイントがそれまでの9から、10に増えた。
・フロントウイング幅1,400mm以下(以前は1,500mm以下)。
・リヤウイングの位置をリヤ車軸から500mmまで(以前はリヤ車軸から600mm以下)。
・フロントウイングの最低地上高25mm以上(以前は底面と同じ高さまで可能だった)。

■1992年

1988年以降コンストラクターが増加し、30台までの出走制限を図るために行われていた予備予選が、チーム数の減少により廃止となっている。

・全16戦
・有鉛ガソリンの使用禁止。
・予選用タイヤ(Qタイヤ)の禁止。

■1993年

1992年から一気に進んだ電子化によるマシン速度の向上に対応するために、以下の様なダウンフォース減少のためのレギュレーション変更が行われた。

・全16戦
・リヤタイヤ幅が18inから15inに縮小。
・フロントオーバーハング900mm以下(ノーズ部分は除く)(以前は1,000mm以下)。
・全幅最大2,000mm以下(以前は2,150mm以下)。
・リヤウイング高950mm以下(以前は1,000mm以下)。
・リヤウイングの位置はリヤ車軸より150mm後方から500mmまで。
・フロントウイング最低地上高40mm以上(以前は25mm以上)。

■1994年

昨年までのハイテク装備が急伸し、ドライバー同士のバトルを増やし開発コストを抑制するために、トラクションコントロールやアクティブサスペンション、アンチロックブレーキシステムなどの各種装備を禁止することとなった。この急激なハイテク装備の禁止と、前年に実施されたダウンフォース低減策、マシンの高速化によって1994年シーズンは非常に多くの事故が発生することになる。
そして第3戦サンマリノGPでのローランド・ラッツェンバーガー、アイルトン・セナのレース事故による死亡、その後も相次ぐ負傷事故により、早急な安全対策が求められ、シーズン中に相次いでレギュレーションが変更されるという異例のシーズンとなる。
またこの年からレースのエンターテイメント性を高めるため、1983年以来となるレース中の再給油が許可されることとなった。

【開幕時点でのレギュレーション変更】
・全16戦
・レース中の給油を許可。
・変速段数は最大7まで。
・アクティブサスペンション、ライドハイトコントロールの禁止。
・トラクションコントロールシステム (TCS) の禁止。
・アンチロック・ブレーキ・システム (ABS) の禁止。
・四輪操舵システム (4WS) の禁止。
・プログラムド・シフトダウン・システムの禁止。
・最低車体重量505kg。
・車載カメラ搭載車がハンデを負わないよう、カメラ未搭載車にカメラ重量相当(5kg)のバラスト搭載。

【シーズン途中のレギュレーション変更】
・ピットロードのスピード制限(フリー走行:80km/h・決勝:120km/h)(モナコGPから)。
・フロントオーバーハングのサイズ縮小(ボーテックスジェネレーターの禁止)(スペインGPから)。
フロントウイングの最低地上高は50mm以上(以前は40mm以上)(スペインGPから)。
ディフューザーの中央300mm以外はリヤ車軸までサイズ縮小(スペインGPから)。
フロントウィッシュボーンの強化(スペインGPから)。
エアボックス開口部分の背面に穴を設置(ラム圧の低減)(カナダGPから)。
モノコックサイドのクラッシュテストの強化。(カナダGPから)。
コクピットの最低寸法拡大。(カナダGPから)。
リファレンスプレーンから600mm以上950mm以下のリヤウイング面積をその部分の70%以下にする(ドイツGPから)。
前輪後端から後輪前端まで車体の底にスキッドブロック(木の板)の追加(ドイツGPから)。
最低車体重量520kg。
サンマリノGPのローランド・ラッツェンバーガーとアイルトン・セナの死亡事故、モナコGPのカール・ヴェンドリンガーの重傷事故による安全向上対策。

■1995年

前年に引き続き、安全性を高めるためのレギュレーション変更が行われている。
スピードを抑制するためのエンジン排気量の規制、ダウンフォースを低減させるためのステップドボトムの規制が追加された他、ドライバー保護のための規定の強化が行われている。

・ステップドボトム規定。
・前輪後端から後車軸までスキッドブロックの装着。
・エンジン排気量を3,500ccから3,000ccに制限。
・最低車体重量595kg(ドライバーを含む)。
・フロントウイングの車体中心線から250mmより外の高さ方向の幅の制限(リファレンスプレーンの50mm以上から250mm以下)。
・リヤウイング高800mm以下(以前は950mm以下)。
・モノコックサイドのクラッシャブルストラクチャー衝突試験実施。
・燃料タンク最低容量(200L)の廃止(燃料補給の定着から)。
・コクピット前後方向の最低寸法拡大。
・コクピットサイドの高さは550mm以上 (以前は400mm以上)。
・ドライバー後方に75mm幅のヘッドプロテクター装着義務化。
・前車軸からヘッドプロテクター間の距離は1,400mm以上。
・ステアリングとコクピット前端の距離は50mm以上。
【1995年シーズン途中から】
・エアボックス部分の穴を廃止(アルゼンチンGPから)。

■1996年

ドライバーの側頭部保護のため、プロテクターの装着が義務化されている。
この年から金曜日・土曜日と2日間行われていた予選スケジュールが土曜日の1回に変更、金曜日2回、土曜日1回のフリー走行の後予選が行われることとなった。
またスタート方式がグリーンランプ表示から5つのレッドランプが順次点灯、ランプが消えた瞬間をスタートとするブラックアウト方式に変更されている。
また前年、フォルティコルセがあまりにも遅かったために予選トップタイムから107%のタイムを出せなかった場合予選落ちとする107%ルールが適用されることとなった。

・全16戦
・コクピット左右に75mm以上90mm以下の幅のプロテクターの装着を義務化。
・コクピット左右方向の最低寸法拡大。
・最低車体重量600kg(ドライバーを含む)。
・107%ルールによる「予選落ち」を制定。
・コンストラクターズランキング順に翌年のカーナンバーを決定。
・レーススタート時のランプ表示方法変更(ブラックアウト方式)
・予選スケジュールの変更(土曜日の1セッションのみに)

■1997年

1994年から続いた安全性向上策は一段落し、近年のF1では最もレギュレーションの少ない最後の1年となっている。

・全17戦
・ギヤボックス後部のクラッシャブルストラクチャー衝突試験実施。
・リヤウイングレット高さ500mm以下(以前は600mm以下)。

■1998年

コーナーリングスピードを抑制するためにスリックタイヤを禁止し、溝入りのグルーブドタイヤに変更されることとなった。またブレーキディスク・キャリパーの制限と最大幅の縮小が行われている。これによって幅が狭くなったマシンに対し、「まるでF3のようだ」と言われることになる。
また前年ティレルが採用したXウィングを各チームが採用することになったが、ジャン・アレジがピット内でチューブに引っ掛けるという事故を起こしたことをきっかけとして禁止されることになった。ただしこれは建前で、「美しくないから」というのが禁止の最大の理由と言われている。

・全16戦
・スリックタイヤ禁止、グルーブドタイヤ義務付け(前輪3本溝、後輪4本溝)。
・全幅最大1,800mm以下(それ以前は2,000mm以下)
・ブレーキ・ディスクのサイズを制限。 直径278mm以下、厚さ28mm以下(スピード抑制とオーバーテイクの増加への期待から)
・ブレーキ・キャリパーに使用出来るピストンの数を最大で6個までに制限
・ブレーキ・キャリパーの材質の弾性係数の制限(ベリリウム・アルミ合金やMMCの禁止)
・ミラーサイズの拡大120mm×50mm(以前は100mm×50mm)
・フロントウイング加重テストの実施
【1998年シーズン途中から】
・ブレーキステアリングシステムの禁止(第2戦ブラジルGPから)
・サイドウイング(Xウィング)禁止(第5戦スペインGPから)

■1999年

1999年は再度ドライバーの安全性を高めるためのレギュレーション変更が行われている。
セーフティーシートの導入のほか、タイヤが外れて飛んでいくことを防止するため、ホイール脱落防止装置を義務化している。

・全16戦
・前輪の溝4本へ
・ホイール脱落防止装置の義務化
・ドライバーがシートに固定されたままでもシートごと救出できる、セーフティシートの導入
・冷却水の水圧を最大3.75barにコントロールする、プレッシャーリリーフバルブの装着を義務化(事故時の安全確保)
・走行中にエンジンマッピングを変更することを禁止
・走行中にデフギヤの特性を変更することを禁止(トラクションコントロールと同じような効果を得ていた疑いから)ただしピットでの変更は可
・燃料は2000年EU市販ガソリンの規則を適用(硫黄分の削減)
・前後ロールバーを結ぶ線とドライバーの頭との距離は70mm以上(以前は50mm以上)
・リヤウイング加重テストの実施

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