1. まとめトップ

日本のアニメ「フランダースの犬」によるある人生の変転

日本のアニメ「フランダースの犬」によるある人生の変転をまとめました。

更新日: 2019年04月17日

1 お気に入り 8470 view
お気に入り追加

この記事は私がまとめました

mototchenさん

犬系の雑。ルーベンスの愛犬の名前がパトラッシュだったそうです。アントワープ大聖堂所蔵「十字架にかけられるキリスト」の左下に描かれています。 pic.twitter.com/PUGuhqoqOc

1890年から1900年頃、ベルギー、ブリュッセル周辺で撮影された牛乳売りの行商人と少年の写真。Photochromで印刷されている。犬に牽かせる荷車はオランダやベルギーなどで使用された。 pic.twitter.com/Sj0gxv6wMl

フランダースの犬

1908(明治41)年、春。
「ニューヨークから小包が届いています」
少年向け児童雑誌の先駆けである『少年園』の発行人で、内外出版協会を立ち上げた山縣悌三郎(やまがた・ていざぶろう)は、耳に入った秘書の声に書き物をしていた手を止めた。受け取った小包の差出人を見ると、「本田増次郎」との名が記されている。
受け取った小包の差出人を見ると、「本田増次郎」との名が記されている

突然の郵便物を不思議に思いながら封を開けると、手紙と「ニューヨーク・タイムズ」紙の切り抜き、そして一冊の洋書が出てきた。手紙にはこう綴られていた。

ウィーダ死去のニュースは、その数奇な生涯とともに英国や米国で大々的に取り上げられた。「ニューヨーク・タイムズ」紙の記事を読んだ本田増次郎は、自身も日本で動物愛護運動に携わっていた経験から、彼女の犬に対する深い愛情に心を揺り動かされ、すぐに『フランダースの犬』を購入。懇意にしていた数社の日本の出版社へ送付する。その中で翻訳本の刊行に踏み切ったのは、内外出版協会のみであった。

フランダースの犬のテーマは?

社会福祉という説もあります

「フランダースの犬」は、お涙頂戴の悲劇が重要なのではない。本作の舞台は19世紀後期のアントワープ(ベルギー)だが、ネロとパトラッシュの直接の死因は、ネロの祖父であるジェハン(牛乳の運搬で生計を立てている)が過労で死に、結果、賃貸住宅の家賃を滞納していることを理由に部屋を追い出され、ネロが路頭に迷う事による栄養失調と凍死である。

当然のことだが、この過酷な19世紀のベルギーの社会環境の中には、孤児となったネロに温かい手を差し伸べる、という人間は皆無である。「フランダースの犬」は、ネロとパトラッシュの路上死、という衝撃のラストを通じて、如何に社会福祉が重要であるかを逆説的に問いただすものだ。
「フランダースの犬」は、ネロとパトラッシュの路上死、という衝撃のラストを通じて、如何に社会福祉が重要であるかを逆説的に問いただすものだ。

実は社会福祉ではなく・・・

当時、立派な体格をしたフランダース産の犬に荷車を引かせるということは、この本によると、習慣的だったようで、その扱いもかなりひどいものがあり、重労働を強いられた後、蹴られ殴られ、最終的には道端でばたりと倒れて死ぬ・・・というのも多くあったよう書かれています。ウィーダは、愛犬家だったということなので、この習慣を実際に目撃したのか、聞いたのか、とにかく、良からず思っていた感じです。パトラッシュはネロの家に引き取られる前…
作者は、
パトラッシュは、ののしりを糧に、投打の洗礼を受けて生きてきた。それが何だというのか?ここは、キリスト教国なのだから。それに、パトラッシュはただの犬であるし。

と、犬の扱いの悪い人間達を皮肉っています。また、「ルーベンスは、犬を実にみごとに描いたので、きっと犬を愛したに違いない、そして、犬を大事にする人間なら、慈悲深かったに違いない」と、パトラッシュは思っていたとも書いています。

『ネロの木靴―「フランダースの犬」ネロはなぜ自殺したのか』という、かなり衝撃的なタイトルがついている本です。

自殺という文字がありますが……。原作では、ネロは自分の意思で死を選んだということになっているんです。

原作の中で、ネロとパトラッシュの死は、実は次のように描かれているのです。ちょっと長いので、少し要約した形で紹介します。

(クリスマスの夜、教会の床に一人横たわるネロに、あとを追ってきたパトラッシュがそっと寄り添います。起き上ったネロはパトラッシュをかたく抱きしめ、そしてはっきりというのです)
「いっしょに横になって死のう。だれもぼくたちを必要としていないんだ。ぼくたち、ふたりっきりなんだ。」
こうしてふたりは、刺すような寒さの中で体を寄せ合い、床の上に横になります。そして翌日、大聖堂の内陣の前で亡くなっているところを発見されるのです。

後悔して恥じ入った村の人々は、ふたりのために神の特別なお恵みを願い、一つの墓を作ってふたりをそこに並んで眠らせました――永久に!
――畠中尚志訳 岩波少年文庫版 p.103

この部分、子ども時代に読んだときは気づかなかったのだが、大変なことを書いている。人間と犬が同じお墓に葬られる! キリスト教ではありえないことだ。動物は“原罪”も負ってないかわりに、“魂”もないとされているのだから。犬は天国には行けないのである

だからこそ、この異例な埋葬には「神の特別なお恵み」が必要なのだ。主人公のネルロも、やはりイエスの特別な配慮を祈りながら息を引き取るのである。

『ぼくたちはエスさまのお顔を拝めるだろうよ――あの世で』少年はささやきました。『そして、エスさまも、ぼくたちを離ればなれにはなさるまいと思うよ』
――同書 pp.100-101

作者のウィーダはきっと、「人間なんかより犬の方がよっぽど信頼できる。天国に迎えられるにふさわしい犬もいる」といいたかったのではなかろうか。すなわち、この本のテーマは、お犬賛歌

【サライ.jp最新記事】 『フランダースの犬』は死んでいない?| 原作者ウィーダ女史の数奇な人生 dlvr.it/QrdwGG <<クリックしてチェック! pic.twitter.com/K12YmWZw1U

日本・ベルギーでの『フランダースの犬』

フランダースの犬という物語、意外にも地元ベルギーではあまり有名ではないとのこと。
先日ベルギーを訪れる機会があったので、その際にベルギー在住の観光ガイドさんに話を聞いてみた。実はこの物語を書いたのはベルギー人ではなくイギリス人であり、地元ベルギーでも原作は出版されてはいたようであるが、知名度が低くあまり評判にはならなかったとのこと。

日本における後日譚

ベルギーでの銅像建立

人生の変転

実は……「以下省略」の部分には「日本人が知ってるフランダースの犬を全く知らない自分にショックを受けた現地の…さんは死ぬほど勉強してフランダースの犬のエキスパートとなって現地に作品を広め、日本人の女性と結婚したが、その後…

1 2