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大連市に決して反日デモが起こらない本当の理由

これだけ中国内でデモ暴動が起こっている中、まったく起こっていない都市が「大連」。非常に興味深い。

更新日: 2012年09月26日

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outernetさん

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@gungunko 大連は反日ムードとは無縁って新聞に載ってたw取り敢えず帰ってこれて良かったね

RT @sokursss: [二軍] 【日中友好】 反日デモのない大連、本当に中国の都市? 日本料理店や日本企業も休業せず bit.ly/SuhzGx #followmeJP

なるへそ、大連以外の反日デモは小規模だから反体制デモへの発展は心配ない、当局の思惑通り(敢えて禁止せず)ってことね。@SAIKYONEWS: 中国で反日デモが唯一なかった都市 - ニュース速報 2ch goo.gl/wfhLl

RT @kazuhisa_ogawa: 【配信中です】 小川和久『NEWSを疑え!』第149号(2012年9月24日特別号) ◎大連で反日デモが起きない理由 ◎ここまで進んだ第一線の情報共有システム ご登録は sriic.org/index.html まぐまぐでも配信中

なぜ?「反日」見えぬ街・大連 ひらがな看板隠さず営業

22日、中国遼寧省大連の市街地に、反日デモを警戒する武装警察隊や公安当局者の姿はなかった。

 人口約600万人の港湾都市では、日本政府が尖閣諸島を国有化して以来、一度も大規模な対日抗議行動が起きていない。

 街を歩くと、日本料理店は「やきとり」「つけ麺」など、ひらがな交じりの看板を中国の国旗「五星紅旗」やシートで隠すこともなく、赤ちょうちんを掲げている。日本車もほかの都市と違い、中国国旗をつけずに行き交う。

(後略)

http://www.asahi.com/international/update/0923/TKY201209220574.html

うむ、人口約600万人港湾都市の大連で反日デモが全く起こらない不思議を報じているのですが、興味深いことです。

 朝日記事はその理由を主に三つ挙げています。

1:環境問題に敏感な市民の怒りで、収拾がつかなくなりかけた昨夏の教訓。

 2:薄氏を支持する大衆の怒りが、地元政府に向けられることへの恐怖感。

 3:じかに日本人と接して等身大の「日本」を知る市民の多さ。

1:は、大連では昨年8月、沿海部の化学工場の撤退を求め、約1万2千人の抗議のデモがありました。工場からの有害物質の流出を恐れる市民は当局の対応を批判、市トップの書記が工場の撤退を約束するという異例の措置をとり、ようやく抗議活動がおさまった経緯があります。

 2:は、大連は失脚した元重慶市党委書記の薄熙来(ポーシーライ)氏が、1990年代に市長などを務めていました。多くの日本企業を招致し、経済発展をもたらしたとして、今も薄氏の人気は根強いものがあります。

 3:は、大連には多くの日系企業が進出しており、大連の日系企業で働く中国人幹部(55)は「市民の多くが、日本への留学経験者や日本企業に勤務する親族を持つ。官製メディアに流されない知識がある」と言っています。

 まあ、大連に反日デモがなぜ起こらないのか?という問いに対する朝日新聞のこの三つの事由ですが、今回の大連で反日デモが起きなかった理由としては妥当だと思います。

 がしかしです、7年前の2005年の反日デモにおいても中国の大都市の中で大連だけがまったく反日デモが起きなかった事実も含めれば、もっと根源的な理由があると考えます。

 今回は大連市で反日デモがなぜ起こらないのか、取り上げてみたいです。

・・・

現在人口600万の大連市ですが、IT関連業である私の会社が大連のソフトウエア会社と長年ビジネスを展開していた関係で、私も年に数回の程度で大連には出張していました。

 実は大連市は90年代からIT産業育成に力を入れており、西郊の大連高新技術産業園区と大連連軟件園に、華信グループ、海輝グループ、東軟グループなど中国のIT企業の開発拠点があり、世界のソフトウェア開発・情報サービス関係の企業、日本のNEC、パナソニック、ソニー、CSK、オムロンなどが進出しています。

 日系企業に勤めている人も多いですし、日本語を学習している人も20万人と他都市に比較して群を抜いて割合が高いそうです、中国都市で唯一の日本語TV放送もあります。

 ですから朝日新聞の「3:じかに日本人と接して等身大の「日本」を知る市民の多さ」は的を得ていると思います。

 上海・北京・香港など筆者自身は中国の数箇所しか(しかも仕事です)知らないのですが、中国に詳しい知人などに聞いても、大連は中国大陸の他都市に比較してもおそらく一番親日的な都市のひとつなんだといえそうです。

 しかし、日系企業が進出しているから親日的という等式はなぜ今回暴動が起きた他の大都市では成立していないのに、なぜ大連市民は親日的なのか、と言う当然の疑問が残ります。

 日系企業が多く進出しているにもかかわらず工場や日本料理店やスーパーが暴力的に破壊・略奪された他の都市と大連の一番の異なるところは、朝日新聞は触れていませんが、大連市民が親日である本当の理由はその歴史にあるといえます。

 大連は中国大陸において最も古くから実質的な日本統治が施されてきた地域です。

 日露戦争後ロシアに代わり日本が中国大陸で統治し始めた初めての都市が大連なのでした。

 日本はここに満州鉄道の本社を置き、大和ホテルを作り、上下水道・電気などの立派な都市整備に努め、今でも例えば大連駅(上野駅と似ている)など多くの日本統治時代の建物が現役で残っております。

 日本は大連に美しい町並みを残し、また数多くの殖産を行ったのです。

 大連も含め遼寧省など東北三省(旧満州地域)は他の地域に比べて案外対日感情がいいのです。

 日本に統治されていたにもかかわらず親日的である点では、大連の人々は台湾の人々の対日感情に近いのかもしれませんね。

 他地域に比べ、中国を支配している漢民族に対する満州族の割合が高いことも、本省人(台湾人)と外省人(漢民族)が混在している台湾に似ていて興味深いのです。

 今回は「大連市に決して反日デモが起こらない理由」について朝日記事に補足してみました。

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