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心が疲れたときに効く本物の歌 中島みゆきは神である

日本が生んだ不世出の歌姫 中島みゆきを知っていますか?演歌でもない、しかしフォークソングでもない。彼女の歌は魂の歌です。人生の応援歌です。心が少し疲れたら中島みゆきの歌を聴いてみてください。デビューから40年近く経とうとしていますが、決して色あせることがない珠玉の名曲をまとめてみました。

更新日: 2014年11月08日

papayapapaさん

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お気に入りに入れていただき誠にありがとうございます。<(_ _)> 2014.11.2加筆修正しました。

レヴュー(少しずつ、過去を噛みしめながら書き連ねています。)
 時は流れて
 化粧
 まつりばやし
 ホームにて
 夜を往け
 タクシードライバー
 時代
 あした

時は流れて

2014.11.2改

発表は1977年 3枚目のアルバム ありがとうに収録

あんたには もう 逢えないと思ったから
あたしはすっかり やけを起こして
いくつもの恋を 渡り歩いた
その度に 心は 惨めになったけれど
あんたの行方を 探したりすれば
もっと惨めに なりそうな気がして


時は流れて 時は流れて
そして あたしは 変わってしまった
流れの中で 今はただ祈るほかはない
あんたが あたしを
こんなに変わった あたしを
二度と みつけや しないように


大学に進学した春、同じサークルに入部した彼女が好きになった・・・。
俺は男子高で3年間を過ごし、3年間一度も同年代の女子と話したこともない生きた化石で、はじけるような彼女が輝いてみえた・・・。
しかし、あろうことか、尊敬する先輩と街を楽しげに歩いている姿を見かけてしまった・・・。

2人に声をかけることなどできず、俺はただアーケードの柱の影に身を寄せるしかなかった。
惨めだった・・・。通り過ぎて行くまでの時間が、永遠とも思えるくらい長かった・・・。

2人の幸せそうに歩いている姿を今も忘れることはない。
2人がつき合っているのを知らないのは、俺だけだった。そんなことにも気づかないほど俺は少年だった・・・。

俺はやけになり、学校にも行かずに、毎日毎日四畳半の狭い小汚い部屋で、ふとんに転がり、この歌ばかり聴いていた。
聴いて聴いて聴き続けて、何日か経ったとき、何かに気づいた。
人生をもう一度やり直そうと決意した。

中島みゆきは女神だと思った。

先輩と彼女は、いっしょになることはなかった。
先輩の奥さんは3年前、東日本大震災の直後にがんで亡くなった。享年49歳だった。
そして今54歳になる彼女は今も1人で生きている・・・。

人生は移ろうものであるとつくづく思う。時は流れるものとつくづく思う。

時に止(とど)まっているのは、俺だけなのかもしれない。

ストリーミングは違法ではありませんが、ダウンロードは違法です。決して行わないで下さい。(2014.11.8)
至玉の名曲をお聴きください。

個人的には、中島みゆきの最高傑作だと思っています。
いつ聴いても、年をとっても涙が出てきます。
中島みゆきと同時代に生きることができて幸せです。

そして、初期の最初のピークが、「あ・り・が・と・う」である。この一枚には、「遍路」「まつりばやし」「ホームにて」「時は流れて」といった、中島みゆきのベスト10に数えたくなる曲が多数含まれている。曲は喪失感を歌ったものが中心で、このアルバムの良さがわかるようになってきたのは僕が高齢になってきたことと関係があるのかも知れない。

「時は流れて」・・・何度も聞いて、何度ひとりひっそりと涙したことだろう。
時は流れて・・・もう20年以上になる。あの頃の思い出はひっそりと夜の暗さの中でかみしめる。
もう変わりすぎた自分。そして・・・。
あの当時、もう二度と会えないであろう事にどうしても心が納得できず、気が狂いそうになった。
ずっと聞いた「二度とあんたが見つけられないように」、みゆきさんの歌でどれだけ助けられた事か。

このレベルの歌詞を書ける人は、みゆき以外にはおそらく日本にはいない。
冷徹な自己省察と他者へ向けた狂おしいほどの思いが、この7分ちょっとの歌の中で拮抗している。
むずかしい言葉はひとつもない。謎めかす比喩もない。だれにもわかる言葉で、こんなに深い内容を歌えるのかという驚き。
明晰で正確なことばで書かれた詩を彼女は聴くものみんなに投げかける。
下手にさわると自分も他人も傷つけてしまうナイフのようなことばで書かれた歌。

化粧

愛していると云ってくれ 1978年 4枚目のアルバムから

化粧なんて どうでもいいと思ってきたけれど
せめて 今夜だけでも きれいになりたい
今夜 あたしは あんたに 逢いに ゆくから
最後の最後に 逢いにゆくから

流れるな 涙 心でとまれ
流れるな 涙 バスが出るまで

バカだね バカだね バカだね あたし
愛してほしいと思ったなんて
バカだね バカだね バカのくせに
愛してもらえるつもりでいたなんて


俺は青春時代を男子高で過ごし、同じ年代の女子とは、3年間言葉を交わしたことがなかった。女子に対して、どう接していいのかもわからない生きた化石だった。

そんな俺も、同じサークルの女子が好きになったが、彼女は、すでに先輩とつき合っていた。彼女が先輩と親しげに歩いていた姿を目撃してしまい、それ以来心の傷は、決して癒えることはなかった。

けれど、そんな俺にでも、想いを寄せる女子が現れた。しぶしぶ出た合コンで会った笑顔の素敵なかわいい子だった。

合コンの帰り際、はにかみながらも、今度の宵祭りにいっしょに行きませんかと誘われた。

数日後、指定された場所に行くと、彼女は浴衣姿で待っていて、驚いた。

友達と何人かで来るものだと思っていたので、動揺した。

浴衣姿の彼女の姿は、普段とは違い、ポニーテールからのぞく襟足が、とても艶(なまめ)かしく、どきどきした。

屋台を回り、射的や金魚すくいに興じた。綿菓子を買ったり、お面を被ったりした。
傍目から見たら、仲の良いカップルに見えていたことだろう。

彼女は、良家の集う女子大の寮に住む箱入り娘であり、門限は厳しく午後9時だった。
一人で帰すわけにも行かず、なんとなく送らざるを得なくなった。

別れ際、彼女は、今日は楽しかったと云った途端、突然泣き出し、嗚咽し始めた。
俺は狼狽した。なぜ泣くのか理由がわからなかったのだ。

突然、彼女は、俺に抱きつくと、俺の胸の中で、激しく泣き続けた。

同年代の女性に触れたのは、生まれて初めてだった。

彼女はとても温かかった。彼女の柔らかい胸が鼓動とともに俺に伝わり、香(かぐわ)しい匂いと相まって、目を回しそうになった。

彼女は涙ながらに俺を見つめ、一瞬時が止まった。
そして、突然腕を絡めて、激しく俺の唇を奪った。

温かく柔らかい唇の感触に、理性が吹き飛びそうになった。
初めての口づけだった。それは、あまりにも鮮烈すぎた・・・。

猛烈に抱きしめたくなった。彼女を思い切り抱きしめたくなった。

でも俺はどうしてもできなかった・・・。俺は少年だった・・・。

ルパン三世の映画「カリオストロの城」でルパンが、クラリスを抱きしめられなかったように、俺も抱きしめることができなかった。

長い時間が過ぎたような気がした。

彼女は、俺から離れ、振り向きもせずに寮へ戻って行った。

後姿が、何かしら震えているような気がした。声を掛けようとしても、俺は固まっていた・・・。

今しがたの彼女のぬくもりと口づけの残り香だけが残っていた…。
遠くでは、まだ祭囃子の音が聴こえていた・・・。

俺はかけがえのない宝物を取り損ねてしまったのかどうか、30数年経った今でも答えがわからないでいる。

バカだね バカだね バカのくせに
愛してもらえるつもりでいたなんて

いえるのは、彼女の震えるほどの勇気を理解できなかった俺は、本物のバカだったということだ。
あの日から30数年も経つというのに、あのときの彼女のぬくもりを、今でも鮮烈に覚えている。

俺にあと一歩前へ進む勇気があったなら、俺の人生も彼女の人生も、何もかも変わっていたことだろう。
あれ以来、俺には化粧の歌詞が、心に突き刺さったままでいる・・・。

流れるな 涙 心で止まれ

もしもあのときに戻れるものなら・・・。

ストリーミングは違法ではありませんが、ダウンロードは違法です。絶対行なわないで下さい。

日本の歌の奇跡と言っていいアルバムです。聴いてください。

このシーンそのものでした・・・。
本当に馬鹿でした。悔やんでも悔やみきれません・・・。

「化粧」

メロメロです。こんなメロメロな曲は久々に聞きました。
振られるというのは一種の敗北だと思うのですが、この曲では敗北に伴う劣等感と、劣等感をどうにかしようとした挙句に自責や自虐に至る心情が剥き出しに描かれています。

「愛してもらえると思っていたなんて、バカだ」という論理は繰り返す内にいつしか「私はバカである」に変わり、さらに「バカのくせに愛してもらえるつもりでいた」という自虐に発展します。この自虐は最初の論理にまたつながって延々と繰り返されます。

このループは傷ついた心を癒すために自己がつくりだした幻影に過ぎず、その論理は発熱して寝込んだ人間のうわごとの如く、根も葉もないものです。

しかしながら、本人にとっては最も苦しい時期であり、朦朧とした意識で吐き出す言葉は心に渦巻く感情の内、最も切実な何事かを掬い出していると思います。

この曲は振られた人間が辿る過程の中で、最も恍惚として、辛い時期を見事に切り出していると思いました。

まつりばやし

2014.2.8改

ありがとう 1977年 3枚目のアルバムより

肩にまつわる 夏の終わりの 風の中
まつりばやしが 今年も近づいてくる

私のところへは まつりばやしは
二度とは来ないような気がするよ
もう 紅い花が 揺れても

彼女との想い出を「化粧」にするか「まつりばやし」にするか、迷った。

あの別れた夜、遠くから聴こえた祭囃子の笛の音が、今でも脳裏に焼きついている。

彼女と別れた後、俺はしばし呆然と、突っ立っていた・・・。

俺は何か取り返しのつかない過ちをしでかしたのか?

俺はたった今、二度と戻らぬ大切な何かを失ったのか?

俺は本当の愛を知らぬ大馬鹿者だった。

毎年、あの夏祭りがやってくる季節に、俺はあのときのことを思い出す。

俺には二度とまつりばやしは、やって来ない・・・。

まつりばやし
http://mojim.net/tw_video_u2_IRe5oC6mbJA.html?h=100852x48x3

ストリーミングは違法ではありませんが、ダウンロードは違法です。絶対行なわないで下さい。

「まつりばやし」
やっぱりくら…いや、こんなに寂しい曲とは予想していませんでした。

恋を失った喪失感や、まつりばやしのせいで際立つ孤独感、さらにはずっとこのままだろうという予感まで歌われ、人生を過去から未来まで暗色で塗っているような悲しさがあります。聴いてる筆者も寂しい気分にならざるを得ません。「ひとは誰でも」って俺の人生まで一緒にするなこのやろう。

と、久々に言い掛かりをつけてみましたが、歌にストーリーがあり、同じリフが延々繰り返されるスタイルにも関わらず飽きは来ません。悲しい物語好きの人にはおすすめの好曲だと思いました。

ホームにて

発表は1977年 3枚目のアルバム ありがとうに収録

ふるさとへ 向かう最終に
乗れる人は 急ぎなさいと
やさしい やさしい声の 駅長が
街なかに 叫ぶ
振り向けば 空色の汽車は
いま ドアが閉まりかけて
灯りともる 窓の中では 帰りびとが笑う
走りだせば 間に合うだろう
かざり荷物を ふり捨てて
街に 街に挨拶を
振り向けば ドアは閉まる

この歌は、一人旅でローカル線に乗ったときによく似合う。まるで、童謡[ふるさと]のような詩情風景が、浮かび上がる・・・。

この名曲には、語りつくせないほどのたくさんの想い出がある・・・。

ああ、あのとき俺は若かった。

なぜあのとき俺は人生のチャンスを失ってしまったのだろう・・・。
なぜ、あのとき、思い切って告白しなかったんだろう・・・。
惜しみなく愛を奪わなかったのだろう・・・。

俺の人生は、悔いばかりが残るが、この歌を聴くと、そんな悔いもたちまちに癒してくれる・・・。

人生に行き詰ったとき、やさしい声の駅長が俺を誘ってくれる。そう思うだけで、心が救われる。

まるで、銀河鉄道の世界そのものだ。

25歳でこの歌を書き上げた中島みゆきは、まさに女神である。

http://v.youku.com/v_show/id_XMzcyMjUyODg0.html

ストリーミングは違法ではありませんが、ダウンロードは違法です。絶対行なわないで下さい。


中島みゆきは、ときどきアレンジVerを歌います。(代表作:時代)でも、私は原曲が一番好きです。
ストリーミングは違法ではありませんが、ダウンロードは違法です。絶対行わないでください。

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このまとめへのコメント3

  • scanscanscanさん|2013.12.14

    papayapapaさんは、ずいぶんもてたんですねえ。いいなあ。まるで映画のような化粧は泣けます。

  • sransranさん|2013.12.07

    う~ん、いいです。青春時代を中島みゆきと共に過ごした人にとっては至福ですね。でもYOU TUBEすぐ削除ですね・・・。

  • suronsuronさん|2013.11.23

    はじめまして とてもいい内容のまとめですね。私も青春時代を思い出しました。ヴァージョンアップを期待します。

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papayapapaと申します。

おもしろきこともなき世をおもしろく、すみなすものはこころなりけり(高杉晋作)

の精神で、世の中を少し斜めから見ていきたいと思います。


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