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ノーベル文学賞に最も近かった男・安部公房

ノーベル文学賞に最も近い日本人作家と言われながら、急死のため惜しくも受賞を逃した安部公房のまとめ。

更新日: 2013年05月11日

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出典hurec.bz

あべ こうぼう、1924年3月7日 - 1993年1月22日

日本の小説家、劇作家、演出家。

前衛文学の旗手であり、国際的な評価を受けました。

東京府で生まれ、少年期を満州で過ごす

日本を遠く離れ満洲で育ったこの経験が、「故郷」というテーマを追求するルーツとなっているようです。

主なものだけでも、戦後文学賞(1950年)、 芥川龍之介賞(1951年)、 岸田演劇賞(1958年)、 読売文学賞(1963年・1975年)、 谷崎潤一郎賞(1967年)、 フランス最優秀外国文学賞(1968年)、 芸術選奨(1972年)などを受賞している

最もノーベル賞に近い日本人作家と言われました。

ノーベル委員会のペール・ベストベリー委員長は、「(安部公房は)急死しなければ、ノーベル文学賞を受けていたでしょう。非常に、非常に近かった」と語っている

2012年3月21日、読売新聞の取材に応えたとのこと。

▼ 主要作品紹介

砂の女

砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法で脱出を試みる男。家を守るために、男を穴の中にひきとめておこうとする女。そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺める部落の人々。ドキュメンタルな手法、サスペンスあふれる展開のなかに、人間存在の象徴的な姿を追求した書き下ろし長編。20数ヶ国語に翻訳された名作。

世界的名声の確立に最大の貢献をした作品

人間の価値観を丸ごと取り替えるために必要十分な状況設定とプロセスが記載されていると読むこともでき、その点で、恐ろしい小説である

掘っても掘ってもなくならなず、肌に張り付き、次々に流れ落ちる砂の描写。そしてその状況から生まれる心理描写。どれも非常に生々しく、心底恐ろしいと感じました

第一部 S・カルマ氏の犯罪

ある日、目を覚ますと自分の名前を失ってしまったことに気づいた男。事務所の名札には、「S・カルマ」と書かれているが、しっくりとこない。しかも、男の席に、「S・カルマ」と書かれている名刺がすでに座っていた。名刺は男の元から逃げ出し、空虚感を覚えた男は病院へ向かう。だが、院内の雑誌の口絵を胸の中に吸い取ってしまったことがわかり、帰されてしまう。男は動物園に向かったが、ラクダを吸い取りかけたところを、窃盗の罪で裁判にかけられることになった。

「なんかこれもの凄い!、こんな小説があるんや!」と感動した

とにかく実験的・前衛的な作品であるにもかかわらず、単純に面白い、楽しい、笑かしてくれます

箱男

ダンボール箱を頭からすっぽりとかぶり、都市を彷徨する箱男は、覗き窓から何を見つめるのだろう。一切の帰属を捨て去り、存在証明を放棄することで彼が求め、そして得たものは? 贋箱男との錯綜した関係、看護婦との絶望的な愛。輝かしいイメージの連鎖と目まぐるしく転換する場面(シーン)。読者を幻惑する幾つものトリックを仕掛けながら記述されてゆく、実験的精神溢れる書下ろし長編。

主人公の一人称で描かれているのだが、この主人公というのが誰なのか、最後になるまで分からない書き方をしている

見る、見られる。情報中毒。箱男はネット社会の先駆けみたいだ

密会

ある夏、救急車が家に押しかけ、妻をさらっていった。男は妻を捜し、やがて奇妙なシステムの閉鎖的な病院へ辿り着く。病院内を捜索するが、妻の消息を一向に掴めず盗聴器によって監視される男は、足が4本ある医者や溶骨症の少女など奇妙な人物達と関わり合いながら、この病院の一大イベントである医者や看護婦から患者まで参加した宴に遭遇する。

二つの下半身を持つ馬人間、ぶよぶよの生ゴムのような溶骨症の少女、綿吹き病のその母(アカチンと血に染まった緋色のふとん)…胸が悪くなるような奇っ怪な生き物たちが、深層に潜む哀しげな人間の素顔と重なり合う

神話的構造、バロック的表現が特徴的であり、そのディテールは、他の追随を許さない

第四間氷期

現在にとって未来とは何か?文明の行きつく先にあらわれる未来は天国か地獄か?万能の電子頭脳に平凡な中年男の未来を予言させようとしたことに端を発して事態は急転直下、つぎつぎと意外な方向へ展開してゆき、やがて機械は人類の苛酷な未来を語りだすのであった…。薔薇色の未来を盲信して現在に安住しているものを痛烈に告発し、衝撃へと投げやる異色のSF長編。

物語の下敷きになっているのは、アメリカとソ連の宇宙開発競争

こんなSF小説が50年も前に書かれたというのが信じられない

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