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ガラスの骨を持つピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニの数奇な人生

骨形成不全症という生まれつきの難病を持ちながら、その天賦の才と魅力的な人間性でジャズ界のトップアーティストとなったミシェル・ペトルチアーニの驚くべき人生をまとめました。

更新日: 2016年08月19日

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この記事は私がまとめました

ミシェル・ペトルチアーニ
1962年12月28日 - 1999年1月6日

フランス出身のジャズ・ピアニスト

フランスの音楽一家に生まれたミシェルは一日中レコードを貪り聴いて育ちました。

生まれつき骨形成不全症という障害を背負っていた

骨が異常にもろく、全身の数十か所を骨折した状態で生まれてきたといわれています。この障害のため、彼の身長は成長期になっても1メートルほどにしか伸びず、度重なる骨折に悩まされ、またしばしば肺疾患に苦しめられました。

4歳の時TVで観たデューク・エリントンに憧れピアニストになることを決意

即興演奏の技を身に付け、8歳で初舞台を踏み、13歳でプロデビューを飾りました。

名門ブルーノート・レコードとヨーロッパ出身として初めて契約を交わした

1982年、アメリカへ渡り、チャールズ・ロイドのバンドに参加するなどいっそう積極的に演奏に取り組み、1980年代~1990年代を代表するジャズ・ピアニストの一人に。

若い頃から体質上「寿命は20歳程度まで」と言われていた

実際にはそれよりはるかに寿命を長らえて活躍したが、ツアー先のニューヨークで急性肺炎を起こして36歳で死去。

彼の遺体は、その並外れた才能をたたえ、故郷のフランスで、あのフレデリック・ショパンの墓のすぐ近くに埋葬されています。

▼ ピアニストとして

ビル・エヴァンスらの影響を受けており、また一部ではキース・ジャレットとも比較される

リリシズムの溢れる演奏に定評がありました。

ロマンチックながらも彼の明るい性格を反映して、甘さに流れない演奏

障害を苦としない、明るい生き方が彼の出す音にも現れています。

短いと知っている人生を肯定的に受け入れ、最後まで精一杯に生きた、彼の魂の込められた演奏

音だけを聴けばハンディキャップなどまったく感じさせない、素晴らしいピアノ。

ピアノが揺らぐのではないかと思えるほどの強い打鍵でピアノを鳴らし切る

演奏中もしばしば様々な部位を骨折しながらも、その演奏には鬼気迫るすさまじい迫力がありました。

▼ 豊かな人間性

ものすごく明るくて、冗談が大好きだった

"ピアノの音の意志の強さのようなものを感じる。『かなわないな』って、正直思った" by 小曽根真(ピアニスト)

豪快で自信に溢れ、享楽的でユーモアを解する愛すべき人物だった

"彼には不平を口にする時間がなかった。「何が不満なんだ?」と彼はいつも言っていた。「僕を見て! 僕は大丈夫だ! 僕は楽しんでいる!」 そして彼は本当にそう生きた。"

素晴らしい人間だった。それは彼が感じたことを人に伝える才能があったからだ

サックス奏者、ウェイン・ショーターの言葉。

稀有な天才的才能と、誰をも魅了するカリスマ的人格であり、彼は生涯を通じて女性から愛された

3人の女性と関係を持った。 最初の結婚はインディアン・ナバホ族出身のエルリンダ・モンターニョ。2度目の結婚はイタリア人のピアニスト、ジルダ・ブッタ(Gilda Buttà)。

特に胸の大きな女性に抱きかかえられるのが好きだった

天才といえど、普通のひとりの男性なんですねw

▼ 演奏動画

4:40秒頃からの茶目っ気たっぷりの演奏は、彼の明るい人柄をあらわしています。

▼ ドキュメンタリー映画公開中!

全身の骨が折れて生まれた驚異のピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニの高速かつ豊饒なドキュメンタリー。pianism-movie.com 1時間40分、息を止めて、彼の破天荒で、情熱的で、飛び抜けてロマンティックなピアノと人生に見入り、聞き入ってしまった。

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