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売場の陳列を考える

インターネット時代とは、目的の商品をお得に買い求めることがいともたやすくなった。その一方で販売減に苦しむ実店舗。そんな状況だからこそ、見せ方☓並べ方☓感じ方の工夫によって、消費者に気持ち良い買い物体験をしてもらう技術が求められているはず。そのひとつが陳列の技術

更新日: 2016年01月02日

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▼以下、陳列に関してのまとめです

売上高を上げるためには、客数を増やすか、客単価を上昇させるしかない。ひとりでも多くの客に入店してもらうには?ひとつでも多くの商品を買ってもらうには?いずれにしても、売場での工夫が大きな違いを生む。「入りやすいお店☓入りたくなるお店」、そして「見やすい☓探しやすい☓比べやすい☓決めやすい」等の売場を作るためには、陳列や展示などをもう一歩考える必要が出てくる

陳列の基本は、簡単に言うと「売れ筋を一番いい場所に並べる」こと。陳列練習としては紙コップを使って陳列技術を学ぶことができる。人間は「左から右」「上から下」「手前から奥」というふうに見る習性があり、それを陳列に活かすと商品が見やすく、手に取ってもらえるようになる

売場から「買場」、そして「快場」。楽しい、心地良い、そこだけの情報や、自分に対応していくれる、そんな場所だからインターネット通販に勝つ

出典魅せて・『買わせる陳列と展示の法則―カラー図解』深沢泰秀著

「VMD」とはビジュアル的に商品政策を考えること。単なる展示や陳列ではなく、プレゼンテーションする売場づくりを考えることが必要になっている。

商品を整理整頓するには分類という概念が必要になってくる。お客様が興味を覚えそうな商品特徴ごとに陳列をくくる

出典『魅せて・買わせる陳列と展示の法則―カラー図解!誰にでもできる!セレクトショップ、ブランドショップのような売場づくり』 深沢泰秀著

1)コード陳列:和音のように(色・柄別)固める
2)リズム陳列:123と調子をつける
3)メロディ陳列:高揚をつける
4)ビート陳列:等間隔
5)メトロノーム陳列:左右対称
    → 壁面陳列はオーケストラのように壮大に

商品を並べる順番は自然界と同じにすればいい。また、空間があるほうが商品は分かりやすくなる

出典『魅せて・買わせる陳列と展示の法則―カラー図解!誰にでもできる!セレクトショップ、ブランドショップのような売場づくり』 深沢泰秀著

人の目が左から右に流れる以上、明るいから暗いへ、淡いから濃いへ。また、小から大へ、軽いから重いへ、薄いから厚いへ。また、商品はたくさん並べればいいというものではない。むしろ空間を有効に使うことを考えるべき

商品の並べ方には型がある:
1)三角構成で美しく見える
2)繰り返し構成で動的に見える
3)左右対称にすると優雅に見える

出典『魅せて・買わせる陳列と展示の法則―カラー図解!誰にでもできる!セレクトショップ、ブランドショップのような売場づくり』 深沢泰秀著

富士山やタワー、ピラミッドなど美しく見えるものは三角形であることが多い。頂点が上にグッと突き出て、裾野が広がっている様はすでに我々の心に根を下ろしている「美」だ。他方、同じ構成を連続的に並べれば、波のように見えてくる。個々に対してだけではなく、全体としての「美」につながる。そして、型同士を複数組み合わせるときなどに注意したいのは、左右対称にすることで、全体を一つの「美」にすることもできる点だ

お客様が店舗や売り場に興味を持つ演出方法には、技術やルールがあることを把握しておくことが必要だ。たとえば、展示商品の回りに、ネガティブスペース(黒幕を張ったり、空間を作ったりする)を設けるだけで、展示商品が目立つはずだ。また、三角形状のディスプレーや、左右対称、さらには連続的配置など、お客様の目を引いたり、誘導したりできる表現形式を覚えておこう

ディスプレーの基本は「三角形」の見せ方。たとえば商品を並べたとき、それが「二等辺三角形」「不等辺三角形」「複合三角形」のどれをイメージするのかを意識してみる

テーマ(季節やライフスタイル)を作って買う気になってもらい、小道具を使えばさらに効果は増す

出典『魅せて・買わせる陳列と展示の法則―カラー図解!誰にでもできる!セレクトショップ、ブランドショップのような売場づくり』 深沢泰秀著

テーマは、その都度、柔軟に見直すこともでき、店舗全体に変化を与えることもできる。常に、テーマを意識して、お客様にプレゼンテーションしているつもりになっていれば、お客様の足もおのずと複数回その店舗に向かうかもしれない

カラーコンタクトは陳列什器がブランドごとに用意されており、それぞれ特徴的な色・サイズ・形状でデザインされている。あらゆるドラッグストアの売り場に馴染んで美しい存在感を発揮するよう、色から棚の高さまで計算されている。複数のブランドを並べても統一的なビジュアルができる点が最大の特徴だ

売場が単なる展示場になっていないか。陳列と演出はいずれも商品の魅力を最大限に引き出すもの。また、売場では簡単に「見える」「体感できる」ことと、できないことを分けて、後者を可視化することが重要。たとえば、(展示品以外に)どんな商品を売ろうとしているのか、また店主のこだわり、さらにはお店に対する店主の思いなどは伝えきれていないことが多い。これをコンセプトと呼ぶ。さらに、客の立場になって、「見どころ」や発見があると楽しさを感じるだろう。特に、リピーターに関しては変化を見せること。季節などに合わせるといい

陳列の原則は「見やすい・わかりやすい・選びやすい」。そして見る楽しさを味わってもらうための、提案型陳列が重要。お客様の買う気をもうひと押しする。人気がない商品でも、陳列次第で楽しんでもらえる。歩きやすい通路、買いやすいレイアウトが基本である。POPやポスターなどを工夫しながら、メリハリをつけて示す。時間をかけて入れ替えればいい。ただし、必ず意図をもって伝える。特に、販売促進の演出は必ず見てもらえるようにしよう

「小売は科学が九割」:センスは必要だが、科学に基づいた運営方針の確立は不可欠

科学とは、「経験的に実証可能な知識の総称」。プロの料理人が作り上げたマニュアルで、その通りに作れば誰でも美味しい料理ができる。まさにこれが科学。人によって感覚の異なるセンスとは正反対。ルールや基本原則を決め、店員に学ばせるのは、まさに科学。ただし、それをセンスに任せて決める場面も出てくるはずなので、決め方については不満が出ないようにはっきりさせておく必要がある

ターゲットを明確に設定し、品揃えを連動:大中小分類に関心度分類を加え、売上予算をにらみながら深く掘り下げていく

出典『伊勢丹に学ぶ「売れる!」店作り』武永昭光著

ターゲット客にはより大きく満足してもらう品揃えを徹底的に目指す。中途半端にはしない。感性に頼る部分をできる限り小さくしようとする分類努力が重要。徹底できるか否かが伊勢丹と他社との違いにも現れる。また、在庫と売上のバランスをチェックし、効率の悪いものは縮小するというチェックが必要。同時に、ターゲット商品でなにのに売れている商品があったりするなら、売場構成自体を見直すことも検討

売場入口を広げ、什器は(通路に対して)少し下げ、前面の什器は低くする

出典『伊勢丹に学ぶ「売れる!」店作り』武永昭光著

お客様が自然に入店できる工夫をする。また、通路から見て店舗奥の壁面上部には売場のイメージや代表商品を陳列して、しっかりと情報発信すること。そして売場全体の色使いに統一感がほしい。特に、ラックや棚、あるいはその一番上にある商品などが全体の印象の多くを占めてしまうので、とにかく「汚い」と思われてしまわないこと

パリのセレクトショップ "メルシー”。陳列に使われている棚もテーブルもイスも商品と考える。商品まで装飾の一部のように溶け込んでいて、パリのショップの空気感まで伝わってきそう

定数・定量を守る:お客様の滞在時間を延ばすためには居心地のよい売場=邪魔なものがない通路の確保

出典『伊勢丹に学ぶ「売れる!」店作り』武永昭光著

商品の多さで勝負してしまうと、什器が増えて通路が狭くなってしまい、お客様の歩行を妨げてしまう。しかも、商品が多すぎると、商品で商品を隠してしまう。お客様にとって比較選択肢が多いのはいいことだが、それは最終段階であって、そもそも商品を見てもらえる状態を作ることのほうが大切。商品の実数を増やすのではなく、より多く、お客様の目に入りやすい陳列を心がける

ディスプレーの原則:
1)テーマに沿った商品
2)低い価格の商品
3)新鮮な商品
4)売りたい商品
5)在庫のある商品

出典『伊勢丹に学ぶ「売れる!」店作り』武永昭光著

一瞬のうちに強く印象づけるため、テーマとカラーを決めて統一感をもたせる。また、お客様が「買える」と思う値付けの商品を優先して並べる。前回来たお客様でも喜んでもらえる新しい商品を提示する。こうした三つの原則を遵守し、その上で、売上に寄与する商品を考えるのが順番

お客はなぜ「豊富さ」を求めるのか:
気軽で自由な買い物ができ、客みずからが選べること。さらには価格に信頼感があること

客の心理は、まず「自分の判断で選びたい」、「自分にぴったりのモノがある」、そして「買っても損はしない」という葛藤と戦うことになる。特に、「自分で選びたいが、失敗はしたくない」という気持ちが、自然と「豊富さ」を求める心理となって表れているのかもしれない

売り場構成の手順とは:
グルーピング(分類・統合)
ゾーニング(割当・配置)
フェイシング(占拠・陳列)

出典『売場づくりの知識<第2版>』鈴木哲男著(日経文庫)

グルーピングに関しては、その切り口を、形態別、用途別、あるいはブランド別にするのかで大きく変わってくる。当該店舗の対象客が、「選びやすい」「決めやすい」分類にすることが重要。衝動買いを促すような提案型の分類も有効。ゾーニングとは、たとえば購入頻度の高い商品を両端に置いたり、成長性の高いものは中央に置くなど、客層によってその回遊を促す工夫が必要になる。歩行スピードと注意を喚起するためのスペースの確保も考慮に入れる。そして売場の仕上げフェイシングでは売上とのバランスを考え、その成長性を加味して増減を調整する

VMDの本質は、「トータルで途切れることのない」販売促進活動

出典『売場づくりの知識<第2版>』鈴木哲男著(日経文庫)

膨大な商品点数(CVSで3000、SMで2万、HCで10万、大型店15万、百貨店100万点)から重点商品を決めるのは容易ではなく、やはり季節性を考えて選ぶ。対象客は必ず明確にしておかなければならない。また、動線調査をするたびに、客の通らない場所が多いことに驚かされるはず。回遊性を高めるためのエンドや壁面、柱や棚上の活用は不可欠。VMDでは、その表現において「分かりやすさ」が最も重要。試食・体験コーナーを設けるなど一瞬で理解してもらわなければならない見せ方をする

買い物の現場である売場を整備。お客様が売場に誘発され、商品を見て、選んで、買うシーンを想定した売場づくりをVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)で視覚的に行います。仕入れ、売場レイアウト、ディスプレイ、商品展示などの売場構成要素を改善すれば、売り上げUPに結びつけることが可能です

「左の写真の什器配置では、お客さまがあるくスピードが速く、滞在時間が非常に短かった」と。それが什器配置を変えるだけでも…(次の画像)

「同じ商品量と什器数で、左のように什器配置と陳列を変更。圧倒的に滞在時間が長くなり、最初の週の売上が140%超となった」と。同サイトには他にも事例写真あり

このサイト(上原氏)が示してくれている通り、VMDとは、広義では統一されてなかった商品政策や店舗設計、そして販促活動などを、売場の見せ方と一体化させてデザインしていく試みだと言える。陳列での工夫とは、その中のひとつ

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