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ネットで読める 戦前から終戦直後の 童話や絵本(漫画)

国会図書館の「近代デジタルライブラリー」で無料で読める、戦前から終戦直後にかけての童話や絵本を集めました。著作権法的に、ネットで読めるのがちょっと意外な作家さんの作品も含まれています。 (2/23…田河水泡の2作品を追加しました)

更新日: 2013年02月23日

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この記事は私がまとめました

kaol_nさん

作品を公開しているのは国会図書館の「近代デジタルライブラリー」

没後50年を経過していない著作者の作品も、一部公開されている

日本においては、著作権者の没後50年を経過すると、その作品をパブリック・ドメインとして利用できるようになります。ところが近代デジタルライブラリー(特に児童文学)では、著作権保護期間が満了していない作家の作品も多く公開されています。

これらは元々「児童書デジタルライブラリー」として特別に、著作権者の許諾を得て公開されていたものです (一部、文化庁長官の裁定によるものも)。国がやっていることですから当然ですが、違法とか脱法とかいう性格のものではありませんのでご安心を。

ただし、以前は公開されていたのにインターネット経由では読めなくなった作品も一部あるようです (たとえばかつては、田河水泡作品を数点読むことができたのですが、現在は読めません※)。
…このように、今後取り扱いの基準が変わることもあり得るのですが、公開されているうちはありがたく読ませていただきましょう。

※ この項を最初に執筆した時点では確かに読めなかったのですが、2013年2月に行われた更新で、田河水泡作品が再び読めるようになりました。いやー、ありがたい。本まとめにも、田河水泡作の2作品を新たに追加しました。 (記: 2013/02/23)

近代デジタルライブラリーの読み方

近代デジタルライブラリー、いざ作品を開いてみると少々とっつきにくそうな画面です。ボタンが色々並んでいたり、ときには本の表示が見切れていたり。

最初に下のように操作すると、比較的読みやすくなります。

まず、右上の方にある [フルスクリーン表示] ボタン(①)をクリックします ( F キーでも可)。
これでブラウザ画面全体での表示になります。




次に、真ん中から少し左寄りにある [全体表示] ボタン(②)をクリックします ( G キーでも可)。
本が、画面全体に表示されます。

左右の矢印キー ← → がページめくり。→ で次のページに進み、← で前のページに戻ります。
なお、ページめくりには結構時間がかかることがあります。そのときは…気長に待ちましょう。

まだまだ機能はありますが、とりあえず読むにはこれで十分。
前置きが長くなりましたが、ここから作品の紹介です。

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茂田井武

茂田井武(もたい たけし1908年9月29日-1956年11月2日)は、昭和の童画家。

没後50年が経過した後もその素朴でいながら独特の雰囲気に絵本愛好家の間では知られる作家である。

数多くの挿画を描いている茂田井武ですが、これは絵も文章も自ら手がけた作品。

意表を突くイメージや珍妙なキャラ、どう転がっていくのか先が読めないストーリー(ただし、かなり脱力系)…。朴訥(ぼくとつ)とした絵とあいまって、面白いやら、愛おしいやら。素敵で素敵でしょうがない作品です。

武井武雄

武井 武雄(たけい たけお、1894年6月25日-1983年2月7日)は、童画家、版画家、童話作家、造本作家である。

童話の添え物として軽視されていた子供向けの絵を「童画」と命名し、芸術の域にまで高めた。武井武雄の童画は、大胆な構図や幾何学的な描線によって、モダンかつナンセンスな味わいを感じさせ、残された作品はいまもって古びていない。

武井武雄 作・絵の、少し長めの物語。

フンヌエスト・ガーマネスト・ヱコヱコ・ズンダラー・ラムラム王……と言っても決して王様ではなくって、しがない珊瑚削りの息子。

何にでも変身できる能力を持ち合わせているのはいいのですが、干し葡萄だの耳糞だのに変身するものだから家を追い出され…というところから、波瀾万丈の冒険が始まります。

絵はもちろんのことながら、物語もモダンでナンセンスなのです。

おもちゃ箱の住人を描いた絵本。

武井武雄 (作・絵) の絵本作品はほかに、

赤ノッポ青ノッポ
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1168980

動物の村
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1170073

ペスト博士の夢
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1170082

が近代デジタルライブラリーに登録されています。

井伏鱒二

井伏 鱒二(いぶせ ますじ、1898年(明治31年)2月15日 - 1993年(平成5年)7月10日)は、日本の小説家。広島県安那郡加茂村(現在の福山市加茂町)の生まれ。本名は井伏 滿壽二(いぶし ますじ)。筆名は釣り好きだったことによる。

今でもおなじみの、ヒュー・ロフティング作、井伏鱒二訳、「ドリトル先生」シリーズ第1作です。

終戦直後の版で、旧仮名遣いです。現在の岩波の版とは異なり、ロフティング自筆の挿絵ではありません、残念ながら。

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近代デジタルライブラリーには、井伏鱒二作品がもう一作登録されています。

シビレ池のかも
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1168085

こちらも、終戦直後の日本の風景が目に浮かぶようで味わい深い作品です。

竹久夢二

竹久 夢二(たけひさ ゆめじ、明治17年(1884年)9月16日 - 昭和9年(1934年)9月1日)は日本の画家・詩人。本名は竹久 茂次郎(たけひさ もじろう)。

数多くの美人画を残しており、その抒情的な作品は「夢二式美人」と呼ばれ、大正浪漫を代表する画家で、「大正の浮世絵師」などと呼ばれたこともある。また、児童雑誌や詩文の挿絵も描いた。

絵だけでなく、文章も竹久夢二の作 (どちらかといえば、挿絵は少なめです)。

戦前の修身の教科書に載っててもおかしくなさそうな話もあれば、愛らしくごくささやかなスケッチもあります。もっともそんな中、「たどんの與太さん」みたいな話も。

近代デジタルライブラリーには夢二の文章や挿絵を含む本が50件近く登録されているので、お好きな方はぜひご覧あれ → http://goo.gl/whcsI

また、竹久夢二は既に著作権が失効しているため、青空文庫でも文章を読めます → http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person212.html

東風人(樺島勝一)・織田小星(織田信恒)

『正チヤンの冒険』(しょうちゃんのぼうけん)は、画・東風人(樺島勝一)と作・織田小星(織田信恒)の作った4コマ漫画。大正時代にアサヒグラフや朝日新聞などで、タイトルを変更しながら連載された。主人公の少年、正チャンと相棒のリスによる様々な冒険の旅を描き、西洋的なセンスに溢れた絵柄と童話を思わせる幻想的な物語で、当時の読者に大好評を博した。

大正時代の大人気漫画『正チャンの冒険』の続編で、長編のカラー作品です。

『正チャンの冒険』は、日本漫画で吹き出しを初めて使った作品と言われています。漫画そのものはもちろんのこと、主人公がかぶる帽子も「正チャン帽」と呼ばれて大ヒットしています。

端正な作画がベルギー漫画の『タンタン』を思わせますが、実は『正チャンの冒険』の方が6年ほど早く世に出ているのも面白いところ。

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