ところが、そこから遠くないところに、けちんぼうの慾ばりがいました。この男は、毎晩ねどこへはいってからも、なんとかしてお金だの地所だの道具だの、そのほかのお宝をもっとたくさんかきあつめたいものだと、そのことばかり考えていたのですが、死神は、これをこの大きな川のところへつれてきて、水のなかへ突きおとしました。この男は泳げなかったものですから、むこう岸へつかないうちに川ぞこへ沈んでしまいました。飼っていた犬や猫が、なんびきも、主人のあとから駈けて来ましたが、これも、いっしょにおともをして、おぼれ死んでしまいました。

出典『グリム童話集 (一)』 「死神とがちょうの番人」 (KHM 27a) p282

第7版までに削除された話。
死にたがっているがちょうの番人をさしおいて、仕事を頑張る死神の場面。けちんぼうの欲ばりもさることながら、犬や猫が気の毒。

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グリム童話の多彩なる死

グリム童話。登場人物の死ぬ場面がずいぶん多く、バリエーションも豊富だなと思い、逐一抜き出してみたら結構な数になりました。

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