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【造形美】アントニオ=ガウディ:建築の魅力【スペイン】

ガウディの建築に興味を持ち、一ヶ月間スペインを放浪してしまった男が、ガウディに関する情報を自分のためにまとめます。

更新日: 2012年12月30日

ryskmzさん

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スペイン、カタルーニャ出身の建築家。
19世紀から20世紀にかけてのモデルニスモ(アール・ヌーヴォー)期のバルセロナを中心に活動。
サグラダ・ファミリア(聖家族教会)・グエル公園(1900-14)・ミラ邸(カサミラ、1906-10)をはじめとしたその作品はアントニ・ガウディの作品群として1984年ユネスコの世界遺産に登録されている。

1.ガウディの建築の特徴

写真はサグラダ・ファミリア内部の螺旋階段。これは巻貝をモチーフにしたもので、日頃からガウディは「美しい形は構造的に安定している。構造は自然から学ばなければならない」と考えており、建築のあらゆる点において、自然の造形物を模倣した。

写真は天井に設置された鎖でできた網に、重りを複数個つけた「逆さ吊り実験」。これによってできる弛みを、反転させて見たものこそが、垂直荷重に強い構造であると主張した。事実、現存するガウディの建築の多くにはこれが活用され、現在もその姿を残している。

ガウディは設計に際して、設計図を描くということをあまり行わず、おもに模型を重んじた。
その結果、現在も建設途中となっているサグラダファミリアは着工から130年以上が経つ今でも設計図なしの建設が進められている。

2.ガウディの作品群

ガウディの作品はBarcelona市内だけでも無数に点在しており、その多くが文化遺産に指定されている。通りを歩いていると、角に建っているアパートがガウディの建築であったりすることも。今回はその中でも、見ておくべきと考えるガウディの作品を5つ紹介する。

「グエル」とは、ガウディの最大のパトロンであった実業家エウゼビオ・グエルのこと。もとは公園ではなく、分譲住宅であり、グエルとガウディが自然と芸術が調和した総合芸術を目指し完成させた。しかし、そのような思想は当時の人々には理解されず、買い手はグエルとガウディの二人のみであった。その後、現在のような公園として扱われることとなり、ガウディが住んでいた建物は「ガウディ記念館」となっている。
1984年にユネスコの世界遺産に登録。

Barcelonaのグラシア通りに面したアパルトメント式の建物。
ガウディが得意とする曲線的なデザインが特徴的であり、壁にはステンドグラスが無数にはめ込まれている。邸内に自然光が入り込む形状となっており、また自然光により壁面の濃淡が鮮やかに変化する。
夜になるとライトアップされ、日中とは異なる神秘的な美しさを魅せる。
2005年にユネスコの世界遺産に登録

コロニア・グエル教会は、繊維産業の労働者コロニーにある未完成の教会。この建築は、先述の「逆さ吊り実験」を構造の元としている。また、その内装自体も秀逸で、傾斜した壁や荒削りの柱などは、自然の洞窟を思わせる。Barcelonaの郊外に位置し、見物には鉄道を利用することとなる。
1984年世界遺産に登録

グラシア通りの角に建つ曲線が印象的なカサ・ミラ。その曲線は地中海をイメージして作られた。屋上は写真のようにいくつものモニュメントがあり、9.5ユーロ支払えば観光客も見物することができる。建築というより彫刻に近い外観や内装であるが、現在でも居住することが可能であり、四世帯が実際に暮らしている。家賃は月15万円。
1984年にユネスコの世界遺産に登録

言わずと知れたガウディの代表作であり、スペインで最も観光客を集めたモニュメント。
1882年に着工されたが現在でもその建設は続いている。生誕のファサードと呼ばれる建物正面の緻密な彫刻は圧巻。この巨大な建物自体をガウディは楽器に見立てていたという説もあり、その内部は、教会の鐘の音を内部で増幅させ、Barcelona市内に響かせることのできる構造になっているという。ガウディ没後100周年である2026年完成予定。また、この建築には日本人彫刻家の外尾悦郎氏も関与している。
2005年にユネスコの世界文化遺産に指定

3.受け継がれるガウディの意思

現在でもガウディの代表建築であるサグラダファミリアの建設は続いている。その建設には、日本人彫刻家の外尾氏も関わっている。先述のような設計図のない状況において、彼らは、ガウディの残した僅かな模型や、建築そのものからガウディの意匠を読み解き、形にしていくのだという。また、現在、建設費用が莫大であることからも、従来の大理石からの切り出しによって行われてきた建築手法に加え、コンクリートを使用せざるを得ないという状況にあるという。しかし、これは単純に悲観すべきことではなく、常に新しい技法を試してきたガウディならば、同じ手段を取ったに違いないと彼らは考えている。

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ryskmzさん