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人工生命体(ホムンクルス)の作り方

錬金術師によって作られる人工生命体。

更新日: 2013年01月24日

yudofuさん

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◯ ホムンクルスとは

16世紀半ば、単為生殖よりもずっと奇妙な方法で、「人間を精製」することができると主張した錬金術師パラケルスス (Paracelsus) がいます。その精製された人間を「ホムンクルス (Homunculus)」といいます。ホムンクルスという言葉は「小さな人」を意味します。

1493年、パラケルススは医者の子としてスイスに生まれました。親の意志を継ぎ、彼も医者になります。

医者として有能だったといいますが、本業そっちのけで魔術や占星術、錬金術に没頭し、ついには当時教授を務めていたバーゼル大学をクビになってしまいます。

教授職を失ってから、パラケルススはさらにオカルト方面にのめり込み、特に錬金術師として後世に名を残すことになります。

ホムンクルス(Homunculus)とは、ヨーロッパの錬金術師が作り出す人工生命体、または、その生命体を作り出す技術のことである。

ホムンクルス(Homunculus)は,一般的には比較的マイナーな存在だったが,昨今の錬金術をテーマにしたアニメやマンガなどの影響もあり,ここ数年で知名度の高まった魔法生物である。
 ホムンクルスとは,錬金術(Alchemy)によって作られる人工生命体のこと。

生成はフラスコなどのガラスの容器内で行われるが,容器が壊れてしまったり,外に出したりすると,ホムンクルスは死んでしまうといわれている。

ルネサンス期に多くの自然魔術を唱える学者達が研究した「からくり人形」の名残ではないか、とも言われる。

◯ 錬金術とは

錬金術とは文字通り、原意は鉄や亜鉛などの「卑金属」から「金」や「白金」などを精製することです。この「錬金術」、金の精製に限らず、「無 (無益なもの)」から「有 (有益なもの)」をつくり出そうとする技術、と言ったニュアンスがあります。

鉄元素を金元素に変化させることは出来ませんから、もちろん錬金術は成功することはありません。錬金術師たちが挑戦していたことは、一種の核変換 (原子変換) の挑戦といえるかもしれません。

錬金術師たちはまったく無駄なことをしていたように感じるかもしれませんが、膨大な実験が繰り返されることにより、科学の発展に大いに貢献したといわれています。

◯ 作り方

蒸留器に人間の精液を入れて(それと数種類のハーブと糞も入れる説もある)40日密閉し腐敗させると、透明で人間の形をした物質ではないものがあらわれる。それに毎日人間の血液を与え、馬の胎内と同等の温度で保温し40週間保存すると人間の子供ができる。

ルネサンス期の錬金術師パラケルススの著作 De Natura Rerum (『ものの本性について』)より

クリスタルガラスで作った容器を用意する。これに5月の三日月の晩の夜露を1ますぶん、健康な青年からとった血液を2ますぶん入れて混合して密閉し、1ヶ月置く。すると、透明な液と赤い沈殿物が生じるが、上澄みの液を取り動物からとった抽出液を加える。赤い沈殿物は緩やかに加熱しながら1ヶ月置く。するとやがて赤い沈殿物は内臓のようなものを形成し、血管や神経をも生じるようになる。4週間ごとに、先の上澄みを振り掛けてやる。すると、4ヵ月後には、ガラス容器の中には果物が成った小さな樹が生え、美しい少年と少女が生まれている。これがホムンクルスである。

この方法で生まれた子は6年間生きると言われてます。

ホムンクルスは、生まれながらにしてあらゆる知識を身に付けている

男性が妊娠するという意味ではなく、現在のクローンを彷彿させる実験室で誕生する生命ですが、それはまったくもって奇妙な方法です。

◯ 今まで作れた人はパラケルスだけ。

パラケルススはホムンクルスの生成に成功したとされる。しかし、彼の死後、再び成功した者はいなかったという。

ほんと?

◯ 時代背景

ホムンクルスは、当時の男性至上主義の時代背景を色濃く反映した「産物」と言えます。パラケルススは、男性のみの力で人間は生まれる、ということを証明したかったのでしょう。

母胎は「精子を生育するためだけの環境」と信じられており、精子を母胎と同じような環境に保存しておけば、人間が生まれてくるはず、とパラケルススたちは信じていたのです。

◯ その後

パラケルススが死してしばらく経っている18世紀以降になっても、ホムンクルス説は形を変え根強く残っていました。

スイスの生物学者、シャルル・ボネは、精子ではなく卵子ですが、卵子の中には「小さな人間」、つまりホムンクルスが入っており、それが成長するものと主張しました。

スイスの生物学者、シャルル・ボネは、精子ではなく卵子ですが、卵子の中には「小さな人間」、つまりホムンクルスが入っており、それが成長するものと主張しました。

精子至上主義派、卵子至上主義派は顕微鏡が発明された以後も論争を続け、顕微鏡で精子を観察したところホムンクルスが入っていることを確認した、とまで主張する科学者も存在したほどです。精子の中にも卵子の中にもホムンクルスなど入っていないことが分かったのは、20世紀以降というつい最近のことです。

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yudofuさん

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