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「ジャック・ダニエル」CMに登場 ドライカウンティーとは何か?

最近よく流れるアメリカンウイスキー「ジャック・ダニエル」のCM。その中に登場するドライ・カウンティについてまとめました。

更新日: 2013年02月11日

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この記事は私がまとめました

最近よく目にするジャック・ダニエルのCM

この中に登場する「ドライ・カウンティー」とは何なのか

ドライ・カウンティー=禁酒郡

赤は禁酒郡、黄は一部に禁酒地域を含む郡

アメリカ合衆国において、地方行政当局が酒類販売を禁止したり、制約している郡。禁酒郡の中には、その場での飲酒は認めるが持ち帰りを禁じるところ、逆に、持ち帰りは認めるがその場での飲酒を認めないところがあり、その両方を禁止しているところもある。

歴史的背景~発端は禁酒法

アル・カポネなど、ギャング達が暗躍した1920年、キリスト教のピューリタリズムの思想から生まれ、世紀の悪法とも言われた「禁酒法」。結局、ギャングの懐を暖めるだけの結果に終り、1933年には遂にほとんどの州で廃止されてしまった。

1933年、アメリカ合衆国憲法修正第21条の批准によって修正第18条(いわゆる禁酒法)は廃止されたが、修正第21条は同時に、各州の州法等の規定に反して配送または使用する目的で酒類を地域内に輸送ないし移入することを禁じている。一部の地方政府は、禁酒法の時代に地域独自の酒類販売禁止法を制定しており、禁酒法の廃止後もそれが撤廃されないままになると、その地域は「禁酒」市場のままでいることになる

ジャック・ダニエルのあるムーア群はこの「禁酒郡」

ジャックダニエル社の本社があるムーア郡は禁酒郡(ドライ・カウンティ、dry county)のひとつで、禁酒法施行以来郡内での酒類の販売が禁止されている(ただし、ジャックダニエルの蒸溜所では観光客向けの少量販売が認められている)

ジャック・ダニエルのテネシー州だけではない

実は、100以上もあるケンタッキー州のカウンティーの三分の二強は「ドライ・カウンティー」といわれ、いまだに「禁酒法」の適用を受けている地域な。お酒が自由に売買できる、「ウェット・カウンティー」は全体の三分の一にも満たないのだ。

ケンタッキー・バーボンは有名なのに意外!

2004年に全米酒類規制協会(National Alcoholic Beverage Control Association)が行なった調査によれば、酒類への規制を行なっている「ドライ」な自治体は、合衆国全土に500以上あり、そのうち83はアラスカ州にある。ミシシッピ州では、州内の郡の半数ほどが禁酒郡である。

禁止されているのは「お酒の販売」

「ドライカウンティー」では、「お酒を売ってはいけない」だけであり「飲んではいけない」というルールはないからだ。つまり、学生たちは、お酒が欲しいときは、となりの町に行って、お酒を買い、学生寮あたりで飲んでいるわけだ。

普通のレストランでも、「ドライ」だと、お酒を販売できないが、プライベートな会員制のところは、お酒を販売してもいいことになっている。また、知り合いの家でパーティーをやったときは、その家で飲むのなら、構わない、とされている。

「禁酒郡」には批判もある

酒類販売の禁止は、実際には治安の悪化を招く。禁酒郡では、飲酒に関わる交通事故の比率が、そうではない郡よりも高いという研究結果も出ている。ケンタッキー州での研究によると、禁酒郡の住民は、飲酒するためには、自宅から遠いところまで車で出かけなければならず、運転能力が損なわれた状態での運転により長くさらされるという。アーカンソー州での研究によると、禁酒郡とそうではない郡はしばしば隣接しており、酒類販売店は、郡境を越えてすぐの場所に立地していることが多く、中には郡境に面しているものもあるという

永遠にドライ・カウンティーなわけではない

私の住むリトルロック市に近いクラークカウンティー(郡)では、賛否両論があり、激しい戦いだったようだ。
この郡には、2つの大学があり、「ドライ」を主張する人たちは「お酒を売るようになると、大学生たちが飲み始めて、悪影響だ。犯罪も増える。」と説明。一方、お酒容認派は、「お酒を売ることができれば、もっと多くのレストランを誘致でき、町に経済効果をもたらす」と主張。どちらも、なるほど~と思う言い分だ。

で、結果は、お酒の販売に賛成する人が、4,305 (56%)票 。逆に反対する人が 3,380 (44%) で、
僅差でお酒の販売が許されるようになった。

ちなみに…

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