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アナログVSデジタル!?絵の媒体、それぞれの可能性。

たくさんの絵描きで溢れるインターネット。そんな中で時々あがる「アナログの方がいい」「デジタルの方がいい」という議論。それを眺めている中で見つけたものや感じたことをちょっとずつまとめて行こうと思います。やや自分用寄りです。

更新日: 2013年07月14日

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この記事は私がまとめました

Kanreiさん

☆それぞれの基本的な「長所と短所」

アナログの強み

道具は簡単に揃えられてひとつひとつの値段が安い
種類が豊富なので、集めたり試したりが楽しい
基本的に持ち運びが簡単
道具が使えなくなっても、かわりのものが手に入りやすい

弱み

ある程度の量を揃えると、保管場所が必要
うまく扱わないと、手や服が汚れる
ペンや消しゴムなど、小さいものは失くしやすい
道具はちゃんと管理しないと、すぐに使えなくなってしまう
完璧に同じものは作れない

デジタルの強み

どんなに大量に描いても、パソコン以外に場所をとらない
ネット配布のフリー素材が豊富
面倒な片付け不要。すぐ始められてすぐ終われる
完成した絵はずっとそのままのかたちで残せる
複製が簡単

弱み

パソコンやペンタブレットは値段が高い
扱いには多少の慣れが必要
パソコン以外で見るにはプリントしなければならない
消えるときは一瞬(保存はこまめにしましょう)

それぞれ異なった長所短所があります。
「線画はアナログ、色はデジタル」などという使い分けもかなり一般的になっていますね。
また「アナログ絵をそれっぽく加工してよくみせる方法」なども広まっている模様。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm19772254

この漫画の作画担当は
ニコニコでも有名なだろめおん氏。
こちらの表紙のメイキングはデジタルとアナログを効果的に使い分けており、非常に参考になるかと。
氏は美大でアニメを専攻していたそう。


今回はこの「デジタル×アナログ」は控えめにして
それぞれについての議論等をまとめていきたいと
思います。

☆とにかく「取り返しがつかない」アナログの辛さ

アナログ描きの一番辛い所は、
「CTRL+Zが存在しない」事と言ってもいい。
もちろん他にもたくさんある。

線が太すぎた事に気付いても時既に遅し。
予想以上に青くなってしまっても、
レイヤーが無いので調節ができない。
背景に手を入れたくても、
レイヤー処理ではないのでやりにくかったり。

「線画の時点に戻りたい!」って思っても
その線画はもう手元で変わり果ててしまった。
盛大にインクをぶちまけたら最期、
もうその絵は帰って来ない。
描き直す?ここまで何時間かけたと思ってるの?
→モチベーション駄々下がり。

一瞬の判断で「おじゃん」になってしまう事があるのでアナログ絵は実はとっても辛い。

☆Pixivランキング上位のデジ絵は「ツール頼り」!?

画力の高さは年齢に比例しない云々のツイート見てると支部でウケがいい絵柄は画力伴わないよなーって改めて 画力の高さが著しく反映されるのはそれこそ油彩や日本画、素描、厚塗りであって、支部においてウケのよい加工重視オーバーレイかけまくりデフォルメしまくりのやつではないのではと ハイ

デジタル絵はブラシとかテクスチャなんかの
 ツールや加工なんかに頼って密度上げてるけれど、
 それってスタンプやシールでノートや携帯を
 デコレーションしているのと変わりなく思える。
 そもそもそれって、自分の実力じゃないから画力が上がらなくなっちゃうよ!

…という様な意見を、いつしか私も見た事がある。
「ツールへの過剰な依存は危険」という事はよくわかる。あれ本当に「ごまかせちゃう」んだよ。

□デジタルに存在しない「色」と「質感」

速水御舟の「名樹散椿」。
花の美しさを引き立てるのはバックの金地だが、
実はこの金地には金箔も、金泥も使われておらず
継ぎ目も濁りもないまっさらな金なのである。
(ソース:美の巨人)

そこには作者の「無の空間」の表現へのこだわりが
あるのだが…残念ながらデジタル画像ではただの
山吹色になってしまい、さっぱりわからない。

昔の美術品だけではない。
アクリルガッシュでは「輝きの色」が多種類発売されている。
金、銀、銅だけでも驚く程沢山の種類があるし、
金銀だけではなくラメの入った青、輝くパールの白、
秘境の蝶の様な青の絵の具もあり、それらを
上手く使って描かれた絵は実に美しい。

だが、悲しいかな、パソコンのディスプレイは
その「輝き」を全く再現できないのだ…

また、「現実に存在する」という確かさ、
質量、質感もアナログにしかない物だ、
厚く塗り固めた絵の具や重ねまくった色、
ディスプレイで再現するには複雑すぎる微妙な表情。
また表面のざらざら感や密度、
画材による質感の違いが産み出す新たな美しさ…
「コラージュ」もアナログでしかできない物だ。

「同人イラストに関係なくない?」だと?
最近はマスキングテープコラージュも流行っているじゃないですか。
あれは少し切り絵に似ていますね。

☆デジタルは身体に悪い!?

デジタルで絵を描き続けていたとある絵師が
目の過剰な酷使で緑内障を起こし、泣く泣く絵師をやめたという辛い事例を見た事がある。
デジタル絵描きにはきちんとした『目を休める』自己管理が必要だ…

□「アナログの本気」

「アナログの本気」というタグがあるのはご存知かと思う。
何処でもデジタルが主流になりつつある今、
魂の籠った一筆一筆を重ね重ね、
慎重に色を、筆を選び、大切に作り上げられた作品に惹かれる人はとても多い。

作家の魂に限りなく近い場所で作る。それがアナログなのだから。

ちなみに「ペンとインクの神の境地」を見たい方は
池田学氏の作品を是非とも生で見て頂きたい。
あれこそがアナログの…いや肉筆の本気である。

「ドロヘドロ」の作画、そしてカラー原稿の
恐ろしいまでの迫力も林田氏のこだわりの成果だ。
敢えて残された下書きの線。色の重厚さ。
荒々しくも細かく所々に飛ばされた遊び心。

何よりも、その雰囲気が物語の雰囲気と
超絶にマッチして完全に一つの世界を作り出してしまっている。
そこが最大のポイントな気がする。


「アナログとデジタル、どちらをメインにやるか?」
もし悩んだなら、自分の世界がどちらに合うのか、を基準にするのがいいんだろうな。

■速くてかっこよくて、キマるデジタル絵。

アニメ塗りやつまようじ漫画とかの楽チン技法は嫌がる方一定数いるけど、その楽チンのおかげで1つでも創作物が世に増えるなら有り難い限りです

※つまようじ漫画:Pixiv等で縦長に繋げて描くが故に、サムネイルで「つまようじ」の様な細く長い棒の如き画像表示になる漫画の事。

何か素敵な物を見た時の「すき!」「もえ!」を迅速に、
かつハイクオリティに仕上げられ、すぐに他の人と共有できる。
漫画の場合は絵の使い回しが非常に楽にできる。
二次創作が好きだけれど、忙しい…って人にはデジタル人気が高いのかな?

しかし2年以上かけたというデジタル作品も、世の中には存在します。
大人の事情で掲載はできませんが、限界まで、1pixelまで丹念に仕上げられた世界は
デジタルでは作れない様な、違う属性の「魔境」を見せてくれます。

■侮る莫れ、GIFアニメ

デジタルでできてアナログでできない最たる物。
そう設定されていれば表示する限り、永遠にリピートし続けるという特徴が有る。

映像とは違い、あくまでも「画像」であり、おまけに機器を媒介しないと成立できない。動き続けるカラクリの様にとても異質な存在。

GIFは写真や映像を加工した物が多いと思われがちだが、
こちらのGIFは描かれた絵がベース。Iv Solyeaev氏の作品だ。
http://iv-solyaev.livejournal.com/

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