1. まとめトップ

中原中也の世界【月夜の浜辺・サーカス・湖上】

中原中也の作品を、言葉と画像のコラボでまとめました。|文豪ストレイドッグス

更新日: 2018年10月25日

21 お気に入り 35948 view
お気に入り追加

この記事は私がまとめました

curatorさん

中原中也(1907-1937)

夭折したが350篇以上もの詩を残し、一部は、中也自身が編纂した詩集『山羊の歌』、『在りし日の歌』に収録されている。

月夜の浜辺

それを拾つて、役立てようと
僕は思つたわけでもないが
なぜだかそれを捨てるに忍びず
僕はそれを、袂(たもと)に入れた。

それを拾つて、役立てようと
僕は思つたわけでもないが
   月に向つてそれは抛(はふ)れず
   浪に向つてそれは抛れず
僕はそれを、袂に入れた。

サーカス

幾時代かがありまして
  冬は疾風吹きました

幾時代かがありまして
  今夜此処(ここ)での一と殷盛(さかり)
    今夜此処での一と殷盛り

頭倒(さかさ)に手を垂れて
  汚れ木綿の屋蓋(やね)のもと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

観客様はみな鰯
  咽喉が鳴ります牡蠣殻と
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

屋外は真ッ闇(くら) 闇の闇
     夜は劫々と更けまする
     落下傘奴のノスタルヂアと
     ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

湖上

沖に出たらば暗いでせう、
櫂かいから滴垂したたる水の音は
昵懇ちかしいものに聞こえませう、
――あなたの言葉の杜切とぎれ間を。

あなたはなほも、語るでせう、
よしないことや拗言すねごとや、
洩らさず私は聴くでせう、
――けれど漕ぐ手はやめないで。

リンク

ニュース

1