1. まとめトップ

【サリドマイド】日本中を震撼させた薬物をわかりやすく説明☆

妊婦が飲用すると生まれてくる子供に奇形を引き起こす「サリドマイド」。日本で推定1000~1200人の被害者をだした驚異の薬物についてわかりやすくまとめました。目次 ①サリドマイド歴史→②なぜ「サリドマイド事件」は起きたか?→③どんな症状か?→④裁判の記録→⑤まだ使われている!?→⑥被害者の声

更新日: 2013年08月12日

medical_mameさん

  • このまとめをはてなブックマークに追加
23 お気に入り 441122 view
お気に入り追加

①サリドマイドの歴史

サリドマイドの化学式。
構造は単純だが、引き起こす副作用は恐ろしい・・・

1957年10月 西ドイツで鎮静・催眠薬として開発
 1958年1月 日本でも睡眠薬として製造
 「妊婦や小児が安心して飲める安全無害な薬」として宣伝して発売
 その後、胃腸薬にも配合されて発売

出典サリドマイド薬害について 財団法人いしずえ

実際は「妊婦が飲用すれば、生まれてくる幼児に奇形」を起こす薬です。
すごく恐ろしい宣伝ですね。。。

しかし、西ドイツのレンツ博士が
1961年11月「奇形をもって生まれた子供」と「サリドマイド」との因果関係を学会で発表
この警告を受けて、10日後にはヨーロッパ各地で薬の製造・販売が中止、回収がはじまりました。

この警告を「レンツ警告」というそうです。

ヨーロッパでは警告後に直ちに「サリドマイド」が市場から消えました。
しかし、日本では・・・

②なぜ「サリドマイド事件」は起きてしまったのか?

サリドマイド胎芽病(次の③で記載)での奇形の写真

厚生省は、レンツ警告には「科学的根拠がない」という見解をだし、薬は回収されることなく各製薬会社はサリドマイド剤の販売を継続させました。

出典サリドマイド薬害について 財団法人いしずえ

今はもうこういったことは起こらないと思いますが、国がサリドマイドを認可してしまったというのは恐ろしい歴史です。
もちろん、これが日本でサリドマイドによる被害者を多く出してしまう原因となりました。

そして、西ドイツの回収措置に遅れること10ヶ月・・・

日本でもサリドマイドによって奇形児が多く生まれていることがマスコミによって報道されるようになると、厚生省や製薬会社は無視できなくなり、1962年9月ようやく薬の販売停止と回収が発表されました。
 もし回収が速やかに行われていれば、日本での被害の拡大を防ぐことができたことには言うに及びません。

出典サリドマイド薬害について 財団法人いしずえ

時すでに遅しです。多くの被害者(309人がサリドマイド患者に認定、しかし最終的な被害者総数は1000人から1200人と推定)を出してしまいました。

③どんな症状が出るか?

次に掲載してありますが、サリドマイド胎芽病は「妊婦のサリドマイド飲用により子供に生じた障害すべて」を指します。
この図がサリドマイド胎芽病で起きる奇形を知るのにわかりやすいです。

○服用した人への作用
 多発性神経炎(手足の感覚がなくなるなど)
 中枢神経刺激症状などの神経系の障害
 
 ○妊婦から子供への作用
 重症の四肢の欠損症(無肢症、海豹肢症、奇肢症、母指三指節症)
 耳の障害(難聴、無耳症、小耳症)など
 これらは「サリドマイド胎芽病」と呼ばれます。

「手指の奇形」はよく知られており、耳の奇形で「聴力障害」をともなうこともあります。
また、心臓疾患や消化器系のさまざまな部位で異常が起こったりすることも知られています。

④裁判の記録

和解調印式で、子供たちに両手をついて謝る、大日本製薬社長

1963年6月 被害者が製薬会社(大日本製薬)に損害賠償を求めて名古屋地裁に提訴。
 1971年11月 全国サリドマイド訴訟統一原告団結成
 1974年10月 和解確認書調印。

出典サリドマイド薬害について 財団法人いしずえ

薬務行政の怠慢と企業責任の不在が生んだ悲劇といわれ、訴訟開始から11年を経て、原告側の主張が基本的にすべて認められた。

⑤まだ使われている!?サリドマイド

最近ではサリドマイドに良い効果もあることがわかってきました。

世界で多くの薬害被害をだしたサリドマイドですが、現在では「難病患者に効果がある」とされています。

サリドマイドは「多発性骨髄腫」や「ハンセン病」、全身性エリテマトーデス(SLE)、ベーチェット病、そしてエイズなどの難治性粘膜皮膚疾患に対する特効薬として使われています。

⑥サリドマイド被害者の声

写真はサリドマイド被害者の「増山ゆかり」さん。
財団法人いしずえ(サリドマイド福祉センター)常務理事を務め、全国で「サリドマイド被害」に関する講演を行っている。

関連リンク

1





国立大学医学部に通う医学科5年生です。医学部受験のホームページ(http://medical-mame.xsrv.jp/)を運営しています!

このまとめに参加する



  • 話題の動画をまとめよう