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この記事は私がまとめました

先日アメリカで クラシックカーを専門に取り扱うRM auctions社のオークションが行われました

そこでなんと 日本のクラシックカーが115万ドルで落札されました!

それが 左の「トヨタ2000GT」です

所有していたドン・デイビス氏は 有名なカーコレクター

手入れが大変になってきたという理由で デイビス氏がコレクションの中からオークションに出したたくさんの車の中に このトヨタ2000GTがあったのです

この車は現在でも海外で大人気で さらにデイビス氏のコレクションということで状態も良いため これほどの高価格になったようです

それにしても 約50年前の車でこの価格

トヨタ2000GTとは どのような車なのでしょうか

2000GTは トヨタ側の開発陣4名と 当時オートバイメーカーとしてすでに日本を代表する存在であったヤマハ発動機との共同開発

トヨタは 他社スポーツカーに対抗するために トヨタのイメージリーダーとなるような 輸出市場やレースフィールドで通用するスポーツカーの開発に着手していました

そこに 日産自動車とのスポーツカー開発が頓挫し 新たなパートナーを探していたヤマハ発動機がアプローチしてきます

トヨタはこれに応じ 開発の本拠をヤマハ発動機に移し トヨタからの開発陣4人 プロジェクトリーダーの河野二郎氏 デザイン担当の野崎喩氏 エンジン担当の高木英匡氏 シャシーと全体レイアウト担当の山崎進氏を中心に共同開発されました

(左写真は ヤマハ本社にて展示されている 3台しか生産されなかったゴールド塗装車のうちの1台)

2000GTのデザインは 野崎喩氏が アメリカ・GMのデザインセンターで研修を行っていたころに思いついたアイディアが基になっている

2000GTの魅力は なんといってもやはりそのデザイン

海外の掲示板でも 「美しい!」と絶賛されているそのデザインは トヨタのデザイナー野崎喩(のざき さとる)氏によるものです

そもそも2000GTは 日本のモータースポーツ草創期にトヨタのレース部門を統括していた河野二郎氏と野崎氏の2人で企画されていました

その企画が進められている段階で ヤマハ発動機から業務提携が持ちかけられ 実際の開発が始まったのです

開発の中でテストドライバーの細谷四方洋(ほそや しほみ)氏は 製図器具を持って野崎氏のアシストをしていたとか

いかに少数精鋭のメンバーでの開発だったかがわかります

エンジンは1988cc直列6気筒クラウン用「M型」をベースに ヤマハ発動機が開発したDOHCヘッドを組み合わせた「3M型」。最高速度220km/h 0-400m加速15.9秒という高性能を誇った

欧米でも高評価されたのが内装。日本楽器(現ヤマハ)がインパネや内張りを製作。木場の銘木店が複数の基材調達に協力した

ヤマハ発動機は エンジンなどの技術供与のみならず 材料供給や加工までも担当

生産も委託されるなど 多大な役割を果たしました

海外でも評価が高い内装は ピアノの木工加工・塗装等のノウハウを活かして 日本楽器(現ヤマハ)が手がけています

(ヤマハ発動機は 1955年(昭和30年)に日本楽器(現ヤマハ)の二輪製造部門が独立して設立されました)

発売前に参戦した1966年の第3回日本グランプリでは 純粋なレーシングカーとして製作されたプリンスR380やポルシェ906を相手に3位と健闘。1ヶ月後の鈴鹿1000kmレースでは 2台が出場して1位・2位独占という結果を残す

スポーツカーは 自動車レースなどでメーカーの技術力をアピールし メーカーのイメージアップに大きく貢献する存在です

当時 日産自動車はフェアレディ 本田技研工業はSシリーズをそれぞれ市場に送り出し 国内外で人気を集めていました

2000GTはトヨタの期待通りにレースで活躍し さらにこの年 高速耐久スピードトライアルに挑戦し 3つの世界記録と13のクラス別国際新記録を樹立しました

1967年5月に発売開始

【おまけ情報】 この年の2月1日に「チョコボール」が発売されました

ほとんど手作りによる生産は手間がかかり 1台製作するごとに赤字が増え続けるという状態だった

1967年に発売されたときの価格238万円は 大衆車のカローラが6台近く買える高価なものでした

当時の大卒者の初任給が2万6000円前後なので 現在の1500万円から2000万円程度に相当します

しかし この価格でも赤字でした

トヨタ博物館の資料によると その原価は280万円とも500万円とも言われるほどだったそうです

全部で337台製造され そのうちアメリカで販売された左ハンドルは 今回の車を含め62台と言われている

赤字生産に加え イメージリーダーとしての役割を十分に果たしたとの判断で 1970年に生産は終了しました

日本向けは218台で アメリカにはたった62台しか輸出されていません

その希少性から価値が上がり 2011年3月のオークションでは 今回と同型の2000GTが65万ドルで落札されています

もちろん希少なだけでな く 魅力ある車だからこその この価格なのです

イギリスBBCの番組で ダニエル・クレイグが「ボンドカーの中で一番好きなのはトヨタ2000GT」と語った

ダニエル・クレイグは イギリスの俳優で6代目ジェームズ・ボンド

そのクレイグが 1977年からBBCで放映されている自動車番組「Top Gear」のボンドカー50年を特集した回で 上記のように語りました

2000GTが登場したのは 1967年公開の007シリーズ第5作で 日本を舞台にした「007は二度死ぬ」です

長身のショーン・コネリーには窮屈だったので オープントップに改造された

出典ameblo.jp

「007は二度死ぬ」は 初代ジェームズ・ボンドのショーン・コネリーが主演

ショーン・コネリーは190cm近い長身のため 2000GTの車高は低く さらに車内は狭いものでした

そこで 2週間でオープントップに改造

2台が製作されました

この2000GTは 人気投票で常に上位にランクされるほど 007シリーズを代表するボンドカーの1つとなりました

ボンドカーの2000GTは ボンドガールに選ばれた若林映子さんが演じるアキが運転する設定でした

しかし なんと若林さんは免許を持っていませんでした

そこでカーシーン撮影では様々な工夫がなされ 遠景撮影では 日本人の男性ドライバーにかつらとスカーフを被せて運転させたそうです

ちなみに 劇中でボンドが車を運転しないのは この作品のみです

鈑金・溶接・車体組立・エンジン組立・塗装の工程は手作業で行われた

2000GTは 少数精鋭のメンバーで開発され ほとんど手作りで完成された車でした

現在 車は大量生産されるメーカーの作品となり 作り手の顔が見えません

2000GTは 少数の開発メンバーの思いや情熱によって作り上げられた奇跡の車といえるでしょう

かつて 日本製品は魅力的なものが多く 世界中で人気でした

しかし近年 その魅力がなくなっているといわれています

自由な発想をし それを形にできる環境が企業から失われているからです

50年後も愛される2000GTは 魅力あるモノ作りとはどういうものなのかを教えてくれているのかもしれません

<引用・参照サイト>

1967年型トヨタ「2000GT」が日本車史上最高値となる1億2000万円で落札! - Autoblog 日本版
http://jp.autoblog.com/2013/05/13/1967-toyota-2000gt-most-expensive-asian-car-ever-sol/
1967 Toyota 2000GT The Don Davis Collection 2013 RM AUCTIONS (英語サイト)
http://www.rmauctions.com/lots/lot.cfm?lot_id=1058397
トヨタ2000GT(昭和44年)少数精鋭でまとめたデザインが光ったわずか337台の手作りGTカー〈日経BPネット〉
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20110309/263069/
その手柄は誰のものか・前編|車・自動車SNS(ブログ・パーツ・整備・燃費)
http://minkara.carview.co.jp/userid/9433/blog/1581973/
【ノスタルジック2デイズ】幻の名車「トヨタ2000GT」 - Autoblog 日本版
http://jp.autoblog.com/2010/04/05/toyota-2000gt/
名車トヨタ2000GTと成瀬弘さん clicccar クリッカー
http://clicccar.com/2013/01/14/207891/
エイリアンラボ 「最も美しい日本の自動車の時代」 トヨタ2000GTに対する海外の反応
http://blog.livedoor.jp/alienlab/archives/6226859.html
木村正人のロンドンでつぶやいたろう 007役ダニエル・クレイグが一番好きなボンドカーはトヨタ2000GT
http://kimumasa2012london.blog.fc2.com/blog-entry-116.html
ミッドランドスクエア1Fトヨタ自動車ショールームの2000GTボンドカー特別展示 YUJIのとろくさい日記
http://yuji.moe-nifty.com/blog/2011/11/1f2000gt-e249.html
Toyota 2000GT is Bond’s favourite Bond car « Toyota UK news, reviews, video and pictures (英語サイト)
http://blog.toyota.co.uk/toyota-2000gt-is-bonds-favourite-bond-car
IMCDb.org 1967 Toyota 2000GT [MF10] in You Only Live Twice, 1967 (英語サイト)
http://www.imcdb.org/vehicle_2661-Toyota-2000-GT-MF10-1967.html
しみじみ。。。。誠に大変光栄な事であった。。。 京本政樹 -Speak-
http://speak.la-cetzna.main.jp/?eid=1252586

【Wikipedia】
トヨタ・2000GT http://goo.gl/OtHcZ
ヤマハ発動機 http://goo.gl/UA7fI
ヤマハ http://goo.gl/Btufm
007は二度死ぬ http://goo.gl/r8w70
ショーン・コネリー http://goo.gl/Zk1KO
若林映子 http://goo.gl/xOoot
ボンドカー http://goo.gl/Bm3sM
ダニエル・クレイグ http://goo.gl/QFaPX
トップ・ギア http://goo.gl/XZxeT

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