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【「従軍慰安婦」問題】橋下市長発言騒動の流れ・そしてこれまでの日韓の対立の歴史と戦後の日本政府の態度

大阪市の橋下徹市長(日本維新の会共同代表)の発言から、旧日本軍の「従軍慰安婦」問題について考える機会が多くなったと思います。今回の騒動を機会に、「従軍慰安婦」問題が歴史的にどのような対立を生み、また戦後の日本政府はどのような態度を取ってきたのかということについてまとめます。

更新日: 2013年06月07日

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shiro05さん

はじめに

大阪市の橋下徹市長(日本維新の会共同代表)の発言から、旧日本軍の「従軍慰安婦」問題について考える機会が多くなったと思います。今回の騒動を機会に、「従軍慰安婦」問題が歴史的にどのような対立を生み、また戦後の日本政府はどのような態度を取ってきたのかということについてまとめます。

【おことわり】この問題は、人道上非常にデリケートな問題です。このまとめの中には、政治家の発言等を必要に応じて引用しているものもありますが、その中には、人の気持ちを傷つけたり不快にさせる内容が含まれているものもあると思います。政治家の発言等をそのまままとめているので、その点をあらかじめご了承ください。

維新・橋下徹市長の発言から問題が再燃

・そもそも、従軍慰安婦問題というのは、旧植民地の地域の女性達が、いわゆる売春を強制させられた問題です。そして、政治家の方々の今回の一連の発言は、単なる民族問題や戦争問題というだけではとどまりません。性的搾取という形で強制的に人権を蹂躙された方々を、いわゆる売春婦と同列に扱ったという点でも、被害を受けた方々の心情を傷つけている大きな問題です。

日本維新の会の橋下徹共同代表は13日、旧日本軍の従軍慰安婦問題に関して「歴史を調べるといろんな軍で慰安婦制度が活用されていた。銃弾が飛び交う中、猛者集団を休息させようとしたら必要なのは誰だって分かる」と述べた。

 日本維新の会の石原慎太郎共同代表は14日、橋下徹共同代表(大阪市長)が旧日本軍の従軍慰安婦を容認した発言について「軍と売春は付き物で、歴史の原理のようなものだ。決して好ましいものではないが基本的に彼は間違ったことは言っていない」と擁護した。

日本維新の会国会議員団の西村真悟衆院議員は17日の党代議士会で、共同代表の橋下徹大阪市長の慰安婦発言に関連し、「日本には韓国人の売春婦がうようよいる」と発言した。

日本維新の会の中山成彬(なりあき)代議士会長は自らのツイッター(24日)で、韓国人の元日本軍「慰安婦」2人が橋下徹共同代表(大阪市長)との面談を中止したことについて、「橋下氏に強制連行の中身を鋭く追及されるのを恐れたか? 化けの皮が剥がれるところだったのに残念」と非難しました。

(追記)橋下氏、石原氏、西村氏の発言も問題になっていて、橋下共同代表本人も釈明に追われているなかで、同じく日本維新の会の中山議員が、従軍慰安婦の人たちの事を悪者扱いするような発言をしたことも明らかになっている。あたかも元「慰安婦」側に非があるかのような発言として、再び問題視されている。

国内外の反応

・日韓の歴史認識のギャップからこうした軋轢が生じるわけですが、そもそも、女性に対する人権の蹂躙行為は許されるべきものではありません。しかし、政治家が希薄な人権感覚でこの問題を語っている現状があり、問題が大きくなっています。今回の問題でも、国内外から批判が続出しています。

「慰安婦制度は必要だった」「米兵に風俗業を活用させろ」という発言には何の説得力もないし、「ああ、また言っちゃった」というレベルの話でもないからだ。とくに、女性の視聴者の多い朝のワイドショーは猛反発した。

民主党の海江田万里代表は記者会見で「慰安婦制度は必要ではない」と不快感を表明。共産党の市田忠義書記局長は「人間の血が流れているんだろうかと思うほど戦慄を覚えた。公党の党首である資格も国政を語る資格もない」と非難した。

他の野党も今回の一連の問題を憂慮している。

稲田朋美行政改革相は「女性の人権への侵害だ」と不快感を表明。「今の時点で必要性を強調する必要があるのか」(谷垣禎一法相)、「あえて発言する意味があるのか」(下村博文文部科学相)と発言の意図をいぶかる声も目立った

歴史認識が橋下氏らに近いと考えられている自民党の議員でさえも、今回の橋下氏の発言には批判的だ。

サキ氏は、「米政府が従来表明してきた通り、あの時代(第2次大戦中)に女性が性的目的で売買されたのは悲しむべきことであり、明らかに重大な人権侵害だ」と指摘。被害者に心からの同情を表明しました。

米国政府も今回の事態を憂慮している。

国連の拷問禁止委員会は2013年5月31日、橋下氏の発言を念頭に「中央・地方の高官や何人かの国会議員を含む政治家が、継続的に公式に事実を否定し、被害者を再び傷つけようとしている」とする勧告をまとめ、これらの発言に対して日本政府が明確に反対するように求めた。

出典慰安婦発言に国連委「被害者傷つけた」 橋下氏は言及なく「どこ吹く風」 (1/2) : J-CASTニュース

・そして、国際連合の「拷問禁止委員会」という機関が、一連の従軍慰安婦問題騒動について言及する事態にもなった。「中央・地方の高官や何人かの国会議員を含む政治家」というのは、日本維新の会の橋下氏や西村氏らのことを指すものと思われる。

韓国側の反応

橋下徹大阪市長が旧日本軍の従軍慰安婦問題について「規律を維持するために必要だった」と述べ、強制連行も否定したことに絡み、韓国メディアは14日、「日本の政治家の妄言が再び勢いを増している」(東亜日報)「また妄言」(京郷新聞)などと批判した。

韓国は被害を受けた当事者の国であることから、当然ながら厳しく反発している。

一般女性も反発

・今回の一連の騒動は、韓国の当事者だけではなく、日本の一般の女性も反発しています。普通の感覚で考えれば、女性達が今回の橋下氏らの発言に恐怖をおぼえるのも自然なことといえます。

「戦時中であろうとなかろうと、女性を道具として使うこと自体がおかしい。男性が頑張っているから女性は我慢しろというのか」


「強い国、美しい国の裏で、弱いもの、小さいものを踏みつけても気付かない鈍感な風潮が今の日本にはある。今回の発言を許すのか、許さないのか、試されている」

国家が人間を「道具」として扱い、個人の人権の蹂躙行為を是認する風潮が強まることを懸念する声もある。

「橋下氏の話を打ち切った米軍司令官と、その姿勢を『建前論』と感じる日本の政治家との人権感覚の違いは大きい。こういう発言が平気で出る社会が、慰安所を生み出した」

アジア各地のいわゆる「慰安所」を視察した女性団体の方の意見。

民主党の蓮舫元行政刷新担当相は読売テレビの番組で「橋下氏は女性蔑視の考え方で不愉快だ」と批判した。

今回の問題は、歴史問題等以前の問題で、一般的に女性蔑視の発想の下での発言ということを問題視する意見もある。

沖縄には戦争中、140カ所近い慰安所があったことが調査の結果で明らかになっている。現在、慰安婦と呼ばれた女性がいるにもかかわらず、こういう発言をすることを許すことはできない。

沖縄県選出の女性の国会議員の発言。在沖米軍による現地女性への性的被害に悩まされている沖縄の意見は重く受け止めるべきだろう。

日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が沖縄で「風俗業の活用」を米軍司令官に勧めた発言をめぐり、沖縄県議会は6日の臨時議会で、「暴言ともいえる人権感覚を欠いた発言でまことに許し難い」として橋下氏に県民への謝罪を求める抗議決議を賛成多数で可決した。

(追記)沖縄県議会は橋下氏に対し、正式に抗議する決議を行うことになった。

「従軍慰安婦」をめぐる日本政府のこれまでの対応・見解等

・ここで改めて知っておきたいのは、日本は「従軍慰安婦」問題にどのように向き合ってきたのかという事です。まず、「従軍慰安婦」問題というよりは、一般論としての女性への人権侵害に対する態度となりますが、女子差別撤廃条約という条約を日本は締結しています(一部の選択議定書は除く)。

・また、日本が「従軍慰安婦」の問題に対して明確な見解を示したのが、いわゆる「河野談話」や「村山談話」とよばれる談話です。首相が交代するたびに、これらの談話を継承するのか否かということが社会的関心事となっています。それほどまでに重視されている談話だということもできます。

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