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ドイツ銀行が米国に預けていた金塊を回収開始した、こうして始まった史上最大のババ抜き

ドイツ連邦銀行(中央銀行)によると、2020年までに674トン(約270億ユーロ)を米国とフランスからドイツに戻す方針だ。預けた金塊の存在や品質が確認されないままの状況にしびれを切らしたドイツ。一方、実は、日本の金保有および米国債も、現物はNY連邦銀行に預けられたままだ。

更新日: 2016年10月04日

palezioさん

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破綻がささやかれ始めたドイツ銀行

ドイツのGDPの20倍の取引額をもつドイツ銀行が破綻すれば、その影響はリーマンブラザーズの破綻時の比ではない。〈10の銀行あるいは15の銀行といった感じで他行も連鎖的に破綻を強いられるようになる〉可能性もあるという。さらには、ヨーロッパだけではその救出資金の調達も困難になるため、世界的に波及していく可能性も大きいのである。

2012年に遡ってみよう

独会計検査院は2012年10月下旬、ドイツ連邦銀行に対し、米国に預けた金塊を定期的に検査するよう求める報告書を再び出した。

ドイツは膨大な金を保有するが、その大半は外国に置かれていた。第二次大戦の敗北以来、戦勝国の米英仏の中央銀行が、ドイツ政府の金地金を「預かった」のだ。

この預託は冷戦期に「ソ連軍がドイツに侵攻して金塊を奪うかもしれないので、米英などが預かっている」という名目で続けられた。

ドイツ政府は、米国政府に次いで世界で2番目に多くの金地金を保有している。独政府は3400トンの金を持ち、金融資産の72%が金だ。

独政府(中央銀行である独連銀)が所有する金地金のうち、66%を米連銀(FRB)、21%をイングランド銀行、8%をフランス銀行が預かってきた。独本国には5%しかないことになる。

各国中央銀行の、ババ抜きはこうして始まった。後に起きる世界的な金融不安は、こうして芽吹いていたのである。

ドイツがついに米国に預けていた金塊の回収に動いた。

ドイツは、世界第二位の金保有国である。しかし、実態としてその金はドイツ本国にはほとんど存在しない。

存在するかどうか確認されていな資金を根拠とした莫大な取引が各国の財政の担保となっているのかもしれない、その疑いは、年々高まっていった。

2012年、 ドイツ連邦裁判所が連邦議会に提出した報告書では、国外に保管されている金について、きちんと管理されているのか十分にチェックされていない状態であり、是正の必要があると指摘している。

旧ソ連の侵攻を恐れて外国に多くの金塊を預けていたドイツが今年に入り、現物回収に乗り出している。ドイツ連邦銀行(中央銀行)によると、2020年までに674トン(約270億ユーロ)を米国とフランスからドイツに戻す方針だ。

金とか国債って自国にあるもんじゃないの!?

日本の債権の現物の大部分は金や米国債のような換金性の強いものも含めて実は日本国外にある。日本国内に説得力のある資産は存在しないのが現実だ。

しばしば、日本人は日本国債のオーナーは日本の銀行であり、日本人の預金だから日本国債はデフォルトに陥らないと、もっともらしく言われるが、負債勘定が仮にそうであっても、資産勘定がダメならやはり安心できない。

日本の金備蓄(約850トン)も、実物は米国NY連銀の金庫にあるとされる。金に限らず、外貨準備の中核をなしている米国債も、NY連銀の“帳簿”にのみ存在し、支払われる利息も、その“帳簿”に記載されるだけという仕組みである。

それゆえ、米国連邦政府やFRBは、対日債務がどれほど積み上がろうともたいしたことだとは感じていない。

ドイツでの公式の説明

ドイツ連銀は回収の理由について「外国から戻し、金塊の管理能力に対するドイツの信頼を高める」(ティーレ理事)と説明。フランクフルトのドイツ連銀で保管するという。

この新たな保管計画で、ドイツ連銀は金準備の2つの主要な機能に重点を置いている。それは、国内での信頼と自信の構築、そして国外の金取引拠点で短期間のうちに金を外貨と交換する能力だ

出典ドイツ連邦銀行

現物で金を取引することなど現代の金融においては実務的には行われない。帳簿、具体的にはコンピュータ上の数字を修正するだけで、現代では取引が完了し、現物は動かない場合が多い。

ところがドイツ連銀はドイツは米国やフランスを信用しないという表明をしてしまった。これは、資本主義の根幹を揺るがす出来事だった。

当時の日本での表向きの報道

米ソ冷戦下の旧西ドイツ時代、旧ソ連の侵攻を恐れて外国に多くの金塊を預けていたドイツが今年に入り、現物回収に乗り出している。ドイツ連邦銀行(中央銀行)によると、2020年までに674トン(約270億ユーロ)を米国とフランスからドイツに戻す方針だ。

出典毎日新聞(2013/5/1)

冷戦終結から20年以上経過し、国外に避難させる必要がなくなったうえ、欧州債務危機で通貨ユーロの信用が揺らぐ中、有事に強いとされる金を手元に置きたい思惑もある。

出典毎日新聞(2013/5/1)

日本の報道は、「冷戦時に国外避難」と強調しているが、、本当にそうだろうか?国内に金を保有せず、NY連銀に預けているという状況は、日銀も全く同じだ。

現実には、あやしい噂と、いつまでも証明されない金の所在問題

米ソ冷戦によってドイツの金塊がNY連銀に預けられたというのは表面上の理由であって、実際には膨大な対米貿易黒字を計上していたドイツから一種の人質として米国に送られたものである。

米国は他国から預かった金の保管状況については極めて秘密主義であり、金が実際に保管されているというケンタッキー州フォートノックスの施設(軍の基地内にある)についてもほとんど公開されたことがない。

しかも外部からの監査は一切拒否している(一部ではNY連銀ビルの地下に保管されているという説もある)。

保有する金はすでに売却されているという噂が絶えない。

現物があるといっているのに、もしなかったら、米ドルの信頼性は大幅に低下する。米国が支払い不能に陥ったとき、ドイツや日本などの所有する米国債はもちろん、金塊などの現物資産も失われるおそれがある。

米英仏の銀行はドイツからの照会に対し、「適切に管理している」と書類で回答するだけで、現物の詳細な状況を知らせていない。このためドイツ会計検査院は昨秋、「自国の所有物なのに、数量や品質を十分に把握できていない」と懸念を表明していた。

すでに、金資産を米国が額面通り所有していないのではないか?という疑いがもたれている。

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