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日本が世界に誇るがんを切らずに治す最先端技術

世界シェア約90%の日本が誇るがん治療の最先端技術である「粒子線治療」についてまとめました。粒子線はX線などと比べ、がん細胞の殺傷能力が高いと考えられていますが、狙いを絞って照射することが可能であるために、正常細胞へのダメージを最小限に抑えることが可能です。

更新日: 2018年05月04日

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この記事は私がまとめました

chemnoteさん

歴史

重粒子線がん治療(じゅうりゅうしせんがんちりょう、heavy ion radiotherapy)とは、がん病巣をピンポイントで狙いうちし、がん病巣にダメージを十分与えながら、正常細胞へのダメージを最小限に抑えることが可能とされる放射線を用いた最先端の治療法。
放射線医学総合研究所では、1994年6月より臨床試験を実施し、良好な治療効果が得られている。

メリットと利点

エックス線やガンマ線を用いた従来の放射線治療は、体の表面近くで放射線量が最大になり、がん病巣以外の正常細胞にもダメージを与えてしまいます。
一方、粒子線治療とは、陽子や炭素イオンを、加速器で光速の60~80%まで加速し、これらをがん病巣に狙いを絞って照射する最先端の放射線治療法です。がん病巣を狙いうちするので、がん病巣にダメージを十分与えながら、正常細胞へのダメージを最小限に抑えることができます。

抗癌剤とも異なり、髪が抜けるという副作用も無い。

放射線医学総合研究所(千葉市)は15日までに、がんを切らずに治す新しい放射線治療施設を完成し報道陣に公開した。新施設では、細胞の破壊力が強い放射線「重粒子線」を使う。呼吸などで体が動いても、それに合わせて重粒子線の進み方を調整、周囲を傷つけずにがんを狙い撃ちできる。

政府も注目

安倍晋三首相は19日、佐賀県鳥栖市で、がんを切らずに治す先端施設の九州国際重粒子線がん治療センターを視察した。最新装置などを見学した首相は「(歴訪した)ロシアや中東でも最先端医療を自分の国でやりたいとの要望があった。日本にしかできないことに国としても力を入れたい」と述べ、装置や医療ノウハウなどの輸出を促進していく考えを示した。

開発している企業、治療が受けられる場所など

全国の主な粒子線がん治療施設
放射線医学総合研究所
国立がんセンター東病院
筑波大学陽子線医学利用研究センター
兵庫県立粒子線医療センター
静岡県立静岡がんセンター
南東北がん陽子線治療センター
群馬大学・重粒子線医学研究センター
福井県陽子線がん治療センター
がん粒子線治療研究センター
名古屋市 陽子線がん治療施設
九州国際重粒子線がん治療センター

地域や大学なども次々に参加して支援している。

中国財務局は3日、JR広島駅北側の二葉の里地区(広島市)に所在する国有地(0.6ヘクタール)を広島県に売却する契約を締結した。売却額は約9億5142万円。県は高精度放射線治療センター(仮称)などを整備し2015年9月に運営を開始する。

山形大学は22日、導入をめざしている新型の重粒子線がん治療装置の研究開発費として、政府の2012年度補正予算案に10億円が計上されたと発表した。これにより最先端の治療施設の建設に一歩近づくことになる。重粒子線治療装置を備えた施設は東北・北海道では初めて。

海外への展開も活発

三菱電機は20日、がん治療装置の輸出に乗り出す方針を明らかにした。同社が国内シェア8割を握る高性能治療装置などを欧米やアジアの医療機関に売り込む。第1弾として近くフランスの医療機関に納入することで契約する見通し。医療関連機器の輸出は、政府も成長戦略のなかで後押しする構え。

日立製作所は30日、ロシアの研究所や医療機関と提携し粒子線を使ったがん治療施設を現地で建設すると発表した。2018年までにモスクワとウラジオストクでの施設稼働を目指す。受注額は200億円程度とみられる。その後もロシア各地で大学や医療機関から受注していく方針だ。

治療を受けてみて

照射は仰向けになった状態で受けます.腰の真横が粒子線の入り口となり,左右から1日交代で照射します.準備から照射を含めて治療にかかる時間は大体30分程度です.粒子線が照射される時間は約2分程度ですが,その時も体ではまったく感じることができず,音もしません.照射中,照射室は自分一人になりますが,放射線技師さんが操作室から常時ビデオカメラで観てくれているので安心です.

治療を受けるための値段

放射線医学総合研究所の重粒子医科学センター
・重粒子線治療費は314万円
兵庫県立粒子線医療センター
・陽子線、重粒子線治療費とも288万3000円
国立がんセンター東病院
・陽子線治療費は288万3000円
など

今後の展望 - 問題点は、値段と大きさか

その費用対効果に異論を唱える研究者もいる。ただし、その研究者もメリットは、あると考えている。

現状では、「粒子線治療は、他の放射線治療に比べて105パーセントぐらいの効果。一方でコストは10倍」という放射線腫瘍認定医もいる。専門家の中では、粒子線治療の効果をある程度は認めるものの、コストと釣り合わないとの意見も少なくないようだ。
 ただし、通常の治療法で効果が期待できないがん、例えば頭頸部がんなどに限っては粒子線治療を保険収載すべきとの意見だ。頭頸部がんの多くは、手術不能であり、かつ、従来型の放射線治療に抵抗性を示す。また、化学療法も効きにくい。

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