1. まとめトップ

「ほぼ本当です。モサド情報」? 経歴詐称の自称「元工作員」がTwitterアカウント消して逃亡

「元モサド工作員」という触れ込みで本を出したりメディアで発言したりしていたカナダ人が、Twitterアカウントを消してしまいました。

更新日: 2013年06月10日

5 お気に入り 14734 view
お気に入り追加

この記事は私がまとめました

nofrillsさん

男の名は、マイケル・ロス(仮)。カナダ国籍。元モサド工作員(自称)

「マイケル・ロス」は本名ではない。

http://en.wikipedia.org/wiki/Michael_Ross_%28Mossad_officer%29

「元モサド工作員」という背景を持つ(と自称する)1961年生まれのロスは、「インテリジェンスの専門家」としてメディアで活発に発言。中でも、2007年に当時大統領候補だったバラク・オバマに対し、パキスタンに潜伏しているオサマ・ビン・ラディンらアルカイダの指導者については、米国が単独行動をとるべきだと主張していた。(ウィキペディアより)

http://en.wikipedia.org/wiki/Michael_Ross_%28Mossad_officer%29
によると:

ロスはカナダのブリティッシュ・コロンビア州に生まれ、アングリカン(聖公会。キリスト教)の信徒として育てられた(=生まれながらのユダヤ教徒ではない)。

高校を出たあと、カナダで軍隊に入り、組織再編で今はなくなった特殊部隊で任務に就く。除隊後、欧州を旅行して回り、1982年にキブツでの奉仕活動をする予定でイスラエル入り。ここでユダヤ教に改宗し永住を選択した彼は、イスラエル人女性と結婚し、イスラエル軍(IDF)に入る。軍ではヨルダン川西岸地区で任務に就き、手配されているテロリスト(原文ママ)やテロ組織のセル(原文ママ)の偵察・捜索を行なう。1985年にレバノン南部でIED除去などの任務中、一度、ヒズボラに対する待ち伏せ攻撃に参加。

IDFを退役するころ、彼はモサドから声を掛けられ、各種チェックを経て1989年にモサドに入った。その準備の一環として英国の名門大学LSEに入り、外交官特権を持たない形での工作員(モサドでは「戦闘員 combatant」と呼ぶ、のだそうです)として活動。言語ができたのであちこち旅行しても怪しまれず……etc, etc. 続きは(異様に詳しい)ウィキペディアで!

2007年9月、ロスは「志願者: モサドの中での、あるカナダ人の極秘の生活」(←英題の、なるべくかっこ悪い直訳)という本を出す。

米国のamazonのページのレビューを見るに、刊行時はかなり熱い讃辞を受けていたようだ。
http://www.amazon.com/The-Volunteer-Incredible-International-Terrorists/dp/1602391327

出典kwout.com

「マイケル・ロス」氏は、@mrossletters のユーザーネームでTwitterもやっていた。

実は私もフォローはしていた。なぜ、いつフォローしたのかは正確には覚えていないが、たぶん、シリア内戦についてのニュース記事をツイートしてくれる「ニュース系の人」としてフォローしたのではないかと思う。(パレスチナ紛争関連がきっかけではないことは確実。)

出典kwout.com

つい最近、RTしてる。ツイートの内容についてではなく、用語法について気をつけておきたかったのだが。

あと、モスクワで捕まってさらし者にされた「CIAのスパイ」(金髪ズラ男くん)についての「まとめ」でも参照しているが、これが皮肉。
http://matome.naver.jp/odai/2136855136042364501

"Ryan Fogle was such a hackneyed collection of tradecraft errors that at first I thought this was an attempt at parody."
@mrossletters

しかし、この男……

Michael Ross is a fucking fraud. We hinted at it, but now you know

「マイケル・ロスは出まかせ野郎だ」と。「前にもそうだとほのめかしたことはあったが、これで明白だ」と。その根拠が……

出典kwout.com

このレビュアーさんの指摘によると、著者はイランの核開発について調べる潜入の任務で、施設の外を歩いたときに靴の裏についた土のサンプルで放射性物質の有無を調べたらしい(レビュアーさんのツッコミは「チェルノブイリか福島か!」)。

などなど。実際にレビューを読んでみてください。こんな本が「ベストセラー」で、著者が(一部とはいえ)メディアに「専門家」としてもてはやされるとは……
http://www.amazon.com/review/R2WVNH6RV4RSS8/ref=cm_cr_pr_perm?ie=UTF8&ASIN=1616082518&linkCode=&nodeID=&tag=

「ロビー・カルーゾ」氏によるamazonのレビューのツイートの前に……

Fuck you, Michael "Ross" Burrows @mrossletters: the "happily married" man who trawls Twitter to screw with women pic.twitter.com/pnCbY86mAJ

…… (^^;)

レイチェル・マースデンさんもカナダ人でパリが拠点の……何だろう。コンサル会社社長で大学の先生でジャーナリストのようです。RTやCNNでの出演歴多数(写真あり)。むむむ
http://www.rachelmarsden.com/

More from that "happily married" sweet talker, Michael "Ross" Burrows @mrossletters #asshole pic.twitter.com/yKXp0hQDb8

レイチェルさんは怒りに火が点いたようで、このあとも「マイケル・ロス」がマラソン大会に出たときの資料をアップするなど……(本「まとめ」では掲載していません)。

The Volunteer: The Incredible Fake of an Fake Israeli (CANADIAN) Spy on the Trail of Ladies and Twitter Followers

▼「経歴詐称」の指摘

@BlogsofWar The ever changing bio of Michael "Ross" Burrows: June 2005 - "worked in the office of the Israeli PM" ca.groups.yahoo.com/group/PisraelZ…

本人の語る「経歴」がころころ変わっているという指摘。2005年6月には「イスラエル首相府で働いていた」と本人が述べている(略歴にそう書いている)。リンク先は当時のNational Postの記事の写し。

でも、あんなに詳しいウィキペディアには書いてない。詐称決定。

National Post

Michael Burrows is a Victoria-based writer. He formerly served with the office of Israel's Prime Minister and served in both the Canadian Armed Forces and the Israel Defence Force.

余談ですが、National Postって、コンラッド・ブラックが創設したメディアなんですね……
http://en.wikipedia.org/wiki/National_Post

"@mrossletters is a graduate from Bar Ilan University and Begin-Sadat Center for Strategic Studies and the London School of Economics." LOL!

「学歴詐称」(と思われる)について。

.@mrossletters thinks that uranium just spews forth from nuclear facilities amazon.com/review/R2WVNH6…

Amazonのレビューで指摘されている点、その1.

.@mrossletters Aka Burrows would use the inappropriately unstable explosive choice, speed down the Autobahn with it. amazon.com/review/R2WVNH6…

Amazonのレビューで指摘されている点、その2.

The Mossad probably keeps @mrossletters around as disinfo. The other side will think they're incompetent and underestimate the Mossad.

「たぶんマイケル・ロスはモサドのディスインフォ作戦。モサドって無能だなと思わせるための策略」。な、なんだってー

.@mrossletters "served in the Canadian Special Forces" TOTAL BULLSHIT. blogtalkradio.com/powerfulpeace/…

「マイケル・ロスはカナダの特殊部隊で軍務についていた、とか、勘弁してよ」

リンク先はなんかラジオ。"Michael Ross, a pseudonym, is the author of "The Volunteer" and an expert on intelligence and terrorism. Ross served in Canadian special forces and is a former deep cover Mossad operations officer ..."

「トルコ人初の宇宙飛行士」
「NASAで訓練を受けた」
「プリンストン大学で教鞭をとった」
などなど

▼「マイケル・ロス」については、実は2007年にイスラエルの新聞ハアレツが指摘していた。

"Michael Ross" saga is cautionary tale. Establish bona fides of ANY online "ex-spooks" up front. Ha'aretz half-outed "Ross" in 2007, no diff

でも、その後も発言続けてたんっすよね、と。

Haaretz has learned from sources who knew him in the Mossad that Ross was never in Iran and it would have been highly unlikely to send an agent to collect soil samples at a time when Iran was not yet involved in enriching uranium at Natanz. He was an operations man (a "combatant," in Mossad language) in base countries (countries with which Israel has relations) and not in target countries (an Arab country or Iran).

ううむ……これを読む限り、東大に入り込んだ「トルコ人宇宙飛行士(自称)」の人とは違って、「モサドにいた」という実態はあったように読めます。ただ、別のソースにあったのですが、著書に書かれているモサドに関するディテールはデタラメで、何ら事実に即していないようです。こうなると「何を信じるか」の問題になりますが、少なくとも、この「マイケル・ロス」という人物の書いていることを額面通りに受け取ることはできませんね。

1 2 3