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tizupncさん

▼ナイト・オブ・ザ・リビングデッド (1968年)

現在、最も一般的な「ゾンビ」のイメージ(生きた人間を襲う、噛まれると感染、動きが緩慢)を作り出したすべてのゾンビ映画のルーツといっても過言ではない名作。この後続く、「ゾンビ」「死霊のえじき」とあわせ、ゾンビサーガ3部作と呼ばれます。ちなみに、本作は「NIGHT」=「夜」、次回作の「ゾンビ」は原題が「DAWN OF THE DEAD」となり「DAWN」=「夜明け」、3作目「死霊のえじき」は原題が「DAY OF THE DEAD」、そう、「DAY」=「昼間」と続くわけです。

この記念すべき1作目にして、すでに「本当に怖いのは人間」という結論に達しているのがスゴい。

ロメロはまず、「ゾンビ」をブードゥーの影響から切り離しました。「ゾンビ」を霊的な存在としてではなく、あくまでも、ただの「生ける屍」として描こうとしたのです。
「呪い」でも「悪玉の陰謀」でもなく、単に化学反応によって復活した死者たち・・・。恨みも悪意もなく、ただ「食べる」という本能のみで襲い来る虚無の集団・・・。現代的な恐怖を体現するような怪物たちです。この画期的な発想が、本作を過去のホラー映画から切り離し、「モダンホラー」として昇華させたのです。

▼ゾンビ (1978年)

全世界にゾンビの名を知らしめたジョージ・A・ロメロのゾンビサーガ2作目。原題は「DAWN OF THE DEAD」。この作品には大きく2つのバージョンが存在します。ドキュメンタリー色の濃いロメロ監督本人の監修版、テンポよく、よりエンターテイメント色を強く押したイタリアの巨匠、ダリオ・アルジェント監修版の2つです。(勝手に惑星爆発の映像を入れた日本公開版なんてのもありますが…。)後者のダリオ・アルジェント版の方が昨今の「サバイバル・ホラー」的な作品で一般受けは良いのですが、本まとめでは「正統」という意味で、ロメロ版を推したいと思います。

地獄に死者が溢れると、死者が地上を歩き出す。(When there's no more room in hell, the dead will walk the earth.)

出典映画「ゾンビ (DAWN OF THE DEAD)」中の台詞

▼死霊のえじき (1985年)

ロメロ監督のゾンビサーガ3作目。原題は見てのとおり「DAY OF THE DEAD」ですが何故か邦題は「死霊のえじき」。前作の「ゾンビ」はまだ分かりますが、「死霊のえじき」はないです。この映画について何一つ物語ってないです。前作で一定の評価は得たものの、日本では、まだまだこういったホラーやスプラッターは題名のインパクトでちょっと客が入ればいいや程度に低く見られていたということでしょうね。この頃から「死霊の~」という邦題のホラー映画が大量生産されて、さらに何が何だか分からない状態になっていきます。

三部作通じて「人間ドラマ」を描いていると思うのですが、本作は特にその「醜さ」が際立ってます。

『ウォーキング・デッド』が好きな人はスタッフが影響を受けたゾンビ映画『ナイトオブザリビングデッド』『ゾンビ』『死霊のえじき』の三部作をまず最初にオススメする。『ナイトオブザリビングデッド死霊創世記』もリメイクの傑作だし、『ドーンオブザデッド』も別物リメイクの佳作。肝は人間ドラマ。

▼バタリアン (1985年)

オバンバだのオバタリアンだの日本ではキワモノ的な扱いだった本作ですが、原題の「The Return of the Living Dead」が示す通り、ロメロ監督の朋友ジョン・A・ルッソが原案に名を連ねた、「正統」な続編として製作された作品です。
とは言え、どこか間の抜けた登場人物たちが運命に翻弄される様は滑稽で、軽快でテンポのよい音楽/ストーリーも相まって一流の喜劇に仕上がっており、ゾンビ映画の懐の深さを感じさせてくれる名作です。

本作をキャラクターものとして売ろうという東宝東和の目論見は、たぶん当人たちも想像していなかったほど当たって、それ故に「オバタリアン」なる流行語も生まれたくらいですが、この事が映画にとってはマイナスになったようにも感じられます。このふざけたタイトルとノリのせいで、日本では正当に評価される機会を逃してしまったように思われるのです。

ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世紀 (1990年)

本家ゾンビサーガ「ゾンビ」「死霊のえじき」で冴え渡った特殊メークを披露した朋友トム・サビーニが監督をしたリメイク作品。
時代の違いか、主人公の女性が強く成長していく姿を描き、昨今のサバイバル・ホラーの先駆け的な作品になっている。
このトム・サビーニという人は俳優やスタントマンとしてもロメロ作品をはじめ、多くのホラー映画に出演しており、ゾンビ(ホラー)映画黎明期の大きな立役者となっています。

ロメロ三部作のリメイクの中だったら、トム・サビーニが監督したナイト・オブ・リビングデッドがいいよねー…って会話がしてみたい

▼28日後… (2002年)

今や、オリンピックの開会式の監督まで努めてしまったダニー・ボイル監督、「トレインスポッティング」後、興行的ヒットに恵まれない中、低予算で作成された本作で見事復活を果たしました。
監督自身、かなりのホラーマニアのようで、作品の至るところに往年のホラー映画へのオマージュがちりばめられています。また、英国特有のシニカルで厭世的な雰囲気とブリティッシュでカッコイイ音楽は、ハリウッド映画に疲れた頭を癒してくれます。
劇中、ゾンビとは一言も言っていませんが、監督のゾンビ映画への愛が感じられる秀作です。

「28日後...」("28 Days Later",2002年)のダニー・ボイル監督は「ゾンビ映画は嫌いだ。ゾンビ愛好家はルールにかなり慎重だからね。ゾンビが走ると『それは違う!』とか。今や様々なゾンビがいて、ルールブックなんて無用なのに」と語ったようだ。(Wired)

【映像】『28日後...』4.0点:人間がいかに醜い生き物かをまざまざと見せつけられた気分。それからのあの爽やかなラストはすごく気分が良かった。 もう一つのエンディングもあれはあれですごく切なくなる良いエンディングだと思う。 ダニー・ bit.ly/YFlPlG

▼ショーン・オブ・ザ・デッド (2004年)

イギリスでゾンビパニックが起こったら?というシンプルなシチュエーションの映画ながら、洗練された映像、音楽、脚本によって一級の娯楽作品に仕上がっています。
イギリスといえばパブ。ゾンビに追いかけられて逃げ込む先もショッピングモールではなくてパブ。ゾンビと飲んだくれの区別もつかない。最終的にはゾンビもボンクラも大して違わないんじゃないか、というくらいの気持ちにさせてくれます。

ジョージ・A・ロメロから続く伝統で、社会に対する批判精神みたいなものも含まれているんだけど、カリカチュアライズの手腕は、むしろ本家の上を行っています。これは、風刺の精神が文化に定着していて、イロニーの利いたユーモアを得意とするイギリス人故でしょうか。

ショーン・オブ・ザ・デッドのゾンビにレコード投げつけるシーンyoutube.com/watch?v=uLquz4…「ストーン・ローゼス投げて良いか?」「駄目だ」「2ndだぞ?」「俺は好きなの!」 クッソワロタ

『ショーン・オブ・ザ・デッド』にしろ『ブレインデッド』にしろ、コメディとして優れたゾンビ映画は、イケてない主人公達が承認を得る自己実現の物語として描かれることが多い。個にしぼった白紙還元(リセット)のためのゾンビ・ディザスターというのは、とても入りやすいモチーフだ。

▼ドーン・オブ・ザ・デッド (2004年)

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