1. まとめトップ
  2. 雑学

【ヒーラ細胞】死後も増殖し続ける31歳女性の細胞、その功績

HeLa細胞(ヒーラさいぼう)は、ヒト由来の最初の細胞株。1951年に子宮頸癌で亡くなった30代黒人女性の腫瘍病変から分離され、株化された。この細胞の名称は、原患者氏名ヘンリエッタ・ラックスから命名された。

更新日: 2018年02月09日

46 お気に入り 153002 view
お気に入り追加

この記事は私がまとめました

njip.fibさん

6/23(日)の新報道2001で取り上げられたヒーラ細胞

懐かしい!テレビでヒーラ細胞についてやってた。江口さんの授業思い出す(^O^)

ヒーラ細胞すごい。ひとが死んでも、がん細胞が培養を続けていて、それが研究に役立っているって。 s.ameblo.jp/kawai-n1/entry…

ヒーラ細胞とは

ヒト由来の最初の細胞株。
1951年に子宮頸癌で亡くなった30代黒人女性の腫瘍病変から分離され、株化された。
この細胞の名称は、原患者氏名ヘンリエッタ・ラックスから命名された。

ヘンリエッタ・ラックスさん

。アメリカ、バージニア州のたばこ農家出身の黒人女性で、5人の母だったが、30歳の1951年1月に腹部にしこりが見つかり、ジョンズ・ホプキンス病院を受診し、子宮頸がんと診断された。もう手遅れで、その年の10月4日、31歳で世を去った。

なぜ彼女の細胞なのか

、カエルやマウスでは細胞培養が実現していたが、ヒトでは当時、まだ誰も成功していなかったのだ。培養しても、増えていかずにすぐ死んでしまう。
 ところが、ヘンリエッタさんから採取したがん細胞は、24時間で倍になるほど急激に増殖し、しかも決して死ななかった。

その数、なんと5000万トン

がん細胞とはいえ、ヒトの細胞なので、実験材料としてよく使われており、これまでに培養されたヒーラ細胞は、推定で計5000万トン超(!)だという。ちなみに日本が海外から1年間に輸入する全食料に匹敵する。

ヒーラ細胞が貢献したもの

ガラス容器のなかのHeLa細胞は、小児麻痺の原因となるポリオウイルスを感染・増殖させることが可能だった。この性質を利用することで、当時はじめてポリオウイルスを検出する技術が確立された。

1960年代には、サル組織を用いてポリオワクチンを産生する技術が誕生した。ポリオという人類にとっての大きな脅威との戦いに、HeLa細胞は貢献したのである。

、ポリオのワクチン、化学療法、クローン作製、遺伝子マッピング、体外受精をはじめとする医学の重要な進歩に大きく貢献し、はては無重力空間でのヒト細胞のふるまいを調べるために、初期の宇宙ロケットにも積まれたという。

iPS細胞の詳細にここでは立ち入りませんが、あの研究も、HeLa細胞のような細胞培養ができるようになったから始めて可能になったことなのです。細胞培養の技術無しにiPS細胞はできませんでした。

しかし、インフォームド・コンセントの問題も…

ヒーラ細胞て聞くと科学者の倫理問題がパッと浮かぶのは去年の実験が効いているんだろな。

@black5211 Hela細胞ってとある女性のがん細胞を採取して、本人や遺族には知らないところで様々な研究がなされてたっていうあの…?

Hela 細胞に始まり、ESやiPSに至るけど 患者から採取されたサンプルが経済的価値を持つようになったとき、患者もしくはその家族に何らかの利益が与えられるべきか否か。商業的に扱っても構わないって裁定の事例もあるけど、実際どうなんだろう。

この細胞は、患者であるヘンリエッタ・ラックスに断りなく培養されたものであった。

1951年といえば、まだアメリカで公民権も確立されていない頃です。黒人だったヘンリエッタ・ラックスは、黒人用の病棟で入院し、検査や治療を受けました。そういう時代ですから、当然のことながら、いまでいうインフォームド・コンセントなどあるはずもなく、ヘンリエッタもその家族も彼女の細胞が研究室で生き続けているということなどずっと知らなかったのです。

彼女の子供がこの細胞のことを偶然知ったのは、20年以上経ってからのことであった。この間にも、HeLa細胞はさまざまな実験室で用いられ、また商業的にも扱われていたが、その利益の一部を彼女の家族が受けることもなかった。

ヘンリエッタ・ラックスさんについて書かれた本

この本の著者の レベッカ・スクルートという人(白人)は根気強く遺族に連絡をとり、家族とヒーラ細胞の歴史について10年もの時間を費やしてまとめたのがこの本です。学生ローンと自分のクレジットカードの借金で書籍化の予定もない取材を地道に続ける姿勢がすごい。
その姿勢が遺族の信頼を得、気持ちがほぐれていくところにジーンとしました。間に合わなかった人たちもいるんだけれど。

1 2