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中国海警局とはどのような組織か?

中国海警局とはどのような組織か? 「五龍」と呼ばれた5つの海上法執行組織、「海監」「海警(公安部)」「海巡」「海関」そして「海巡」とは?

更新日: 2013年08月19日

pelicanmemoさん

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中国海警局とは?

中国海警局は、日本の海上保安庁や、韓国の海洋警察庁、アメリカの沿岸警備隊のような組織とされています。

中国にはこれまで、いくつもの海上法執行組織があり、組織間の問題や、非効率な運用体制が問題とされてきました。

「海洋強国」建設を推進する中国は、統合再編により、(*中国の)海上の法執行能力を高めて、(*中共による)海洋秩序と、(*中共のための)海洋権益の維持を目指すそうです。
(カッコ内* 注釈は管理人の主観による補足。「人民の〜」ではないところが・・・)

そこで中国は、国家海洋局の権限を拡大し、「五龍」と呼ばれていた中国の5つの海上での法執行組織のうち4つ、中国海監「海監」、公安部辺防警察「海警」、農業部漁業局「漁政」、海関総署(税関)海上密輸取締局「海関」の職責と、組織と人員を統合再編しました。
国土資源部の管理下において、公安部海警の指導を受けて、「中国海警局」の名義でもって海洋法執行活動を行います。

五龍のうち、交通運輸部海事局「海巡」は、今回は統合されませんでした。

海監や漁政など所有の船艇には、船齢30才40才という老船も多く、ここ数年、船艇の大型化と近代化の計画が進められてきました。

海監は1000トン級の監視船を増強する計画をすすめ、中国海軍の退役した補助艦船や駆逐艦を移管させて、大型化を進めています。また、ヘリ搭載型を増やし、無人航空機(UAV)搭載型の建造計画が進められています。

中国海警局に所属する船舶の大部分は、沿岸の海域・島嶼で活動する小型の船艇です。
公安部海警の高速巡視艇「海豹」シリーズのように、海監や漁政でも高速巡視艇への転換が進められています。
中国海警局となり、前の組織での管轄が重複していた地域では、船艇が整理されて、より効率的に近代化が進められるでしょう。

「五龍」と呼ばれた組織は、どんな組織だったのか?

「海監」は、国家海洋局に所属する中国海監総隊の通称。
中国の領海や排他的経済水域など管轄海域でのパトロールを行い、海洋権益の侵害行為や、違法行為、海洋環境汚染行為などを監視し取り締まる組織でした。
中国海警局に統合再編される時の母体となりました。

尖閣諸島の、日本の領海や接続水域を頻繁に航行し、時には、日本の領海内で石垣島の漁船を追跡するなど行っています。
(写真は、海上保安庁の巡視船(奥側)と並走する海監の海洋監視船(手前側))

「五龍」の中では、海巡に続いて船艇数が多く全部で400隻以上(ただし法執行船は300隻弱)。
外洋を航行出来る1000トン級以上の大型船をもっとも多く運用しています。2013年6月までで30数隻で、さらに増やす計画が進行中です。
中国海警局の保有する1000トン級以上の船は、1〜2年後には50隻を越え、海上保安庁の保有船数を超えるでしょう。

海監の監視船は、基本的には機関砲などの固定兵装をもたない非武装船でしたが、中国海警局に所属し公安部の指導下で活動することで、何らかの武装を持つ可能性が指摘されています。

海警(旧)は、公安部辺防管理局の海上法執行部隊です。中国海警局が設立する前は、中国で唯一の武装海上法執行組織と言われてきました。英文は「CHINA COAST GUARD」で、中国海警局と同じです。

沿岸海域を主に管轄していたため、100数十トンの小型船艇がほとんどで約250隻、機関砲を装備する1000トン級武装巡視船は3隻。(2012年)

中国海警局の設立にあたって、海警局局長には公安部副部長の1人が兼任して就き、海警局政治委員には国家海洋局の局長が兼任して就くという指導体制となりました。 海警局局長は同時に、国家海洋局の副局長も兼任します。

「漁政」は、農業部漁業局で、漁業発展のための管理や調整、漁業資源管理、漁業監視船による漁場のパトロールや漁船への立ち入り検査や、違法操業船の拿捕など、漁業に関するさまざまな職責を担っていました。

船数は150〜200隻。1000トン級以上の大型船は10隻弱。
機関砲などで武装した大型船もあります。

漁業管理が任務だったので、尖閣諸島周辺海域にもよく現れています。

漁政は、南シナ海では特に、管轄地域の漁業組合や漁民と共同歩調をとって、周辺国との間で領有権問題が起きている海域での、強硬な漁業活動を後押ししているとも言われています。

海関は、税関総署の中の密輸捜査を行っていた部署でした。密輸捜査や犯罪者の逮捕など。入港する船への立ち入り検査などを行うので、活動は沿岸海域が主で、保有する船舶も、小型の船艇が中心です。

重犯罪捜査のため、小火器だけでなく機関砲などで武装している船もあります。

中国海警局には統合再編されませんでしたが、「五龍」のひとつの「海巡」について補足。

海巡は、交通運輸部海事局のことで、海洋と河川での船舶の交通や水域、海上設備の管理、船員の管理、汚染防止などを担当しています。

「五龍」の中で、もっとも保有する船艇数が多く、ほか4つの組織と同じかそれ以上の船艇を持っています。1000トン級以上の大型船は数隻。武装はしていませんが、高圧放水銃とLRADを装備した船があります。

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pelicanmemo
(ぺりかんめも、メモノメモ)