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竜巻に遭遇したら?! 生き残る方法!

全地球的な気候変動の影響もあり、今後我が国でも竜巻が頻繁に発生することが予想されますので、いつどこで遭遇しても対処できる方法を知っておかなければなりません。

更新日: 2014年02月18日

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竜巻が発生する状況

まず、竜巻が発生する状況を知る必要があります。竜巻は、非常に強い大型の積乱雲が発生した時におきやすく、強風、土砂降りの雨、雷、時には「ひょう(雹)」を伴います。今日も各地でひょうが観測され、埼玉南部の管理人の自宅近くでも、直径1センチほどの雹が降りました。

このように強くて大型の積乱雲(スーパーセル、super cell と呼ばれます)が発生した場合、辺りが夕方のように暗くなり、強い風が吹き始めます。ほとんどの場合で激しい雨や雷を伴いますが、さらに雹が降って来たら、非常に強力な積乱雲が発生している証拠ですから、竜巻の発生を特に強く警戒しなければなりません。

竜巻の前兆

場合によっては、竜巻の前兆が見られることがあります。真っ黒な積乱雲の下から、雲が逆三角錐状に地面に向かって垂れ下がり、漏斗の形に似ていることから、「漏斗雲」(ろうとうん)と呼ばれます。そこでは激しい下降気流が地面に到達した後に、渦を巻きながら再び上昇しています。その渦が地面近くの渦と一体化した時に、竜巻となるのです。

まず、辺りが暗くなって真っ黒な雲が低くたれこめ、強い風が吹き始めたら、竜巻の発生を警戒しなければなりません。さらに漏斗雲が観測された場合は、竜巻の発生までごく短い時間しかない可能性が高い状態です。しかし漏斗雲は必ず目視できるというものではありませんから、漏斗雲を竜巻発生の目安にしては絶対にいけません。竜巻とならなくても、激しい下降気流(ダウンバースト)によって、非常に強い突風が局地的に吹くことがありますから、積乱雲が上空を通過して、辺りが明るくなって来るまで、警戒を続ける必要があります。

近年は気象庁から「竜巻注意情報」が発表されます。その場合、発表地域の近くで強い積乱雲が発生している、または発生する可能性が高い状態ですので、特に警戒しなければなりません。少なくとも強風、激しい雨、雷は確実に来ると言って良いでしょう。

竜巻に遭遇してしまった時は?

今回は竜巻の発生が強く懸念されるとき、または竜巻に遭遇してしまった時に、取るべき対処方法についてまとめます。

強い竜巻の中や周辺では、風速80メートル以上という、巨大台風よりもはるかに強い風が吹きます。このため、今日5月6日のニュースを見てもわかる通り、木造家屋やプレハブ小屋などは土台から引きちぎられて巻き上げられる、倒壊する、屋根が飛ばされる、猛烈な風圧や飛来物で窓ガラスが割れるなどの被害を受けます。鉄骨の建物でも、倉庫や工場のような建物は、外壁や屋根が吹き飛ばされます。

さらに電柱や立ち木が倒れ、電線が引きちぎられます。自動車などの重量物も空中に巻き上げられたり、ひっくり返ることもあります。

その他、十分に固定されていないあらゆる物が空中に巻き上げられ、それが時速100km/h以上の高速で吹き飛ばされ、撒き散らされます。人間の身体など紙くずのように宙を舞い、叩きつけられてしまいますから、そうなったら生き残ることは困難です。

その状態から生き残るためには、「絶対に遮蔽物の無い屋外にいてはいけない」というのが基本です。屋外で竜巻の直撃を受けたら、自分が飛ばされなくても、あらゆるものが猛烈なスピードで飛んで来ます。車に乗っていても、車ごと吹き飛ばされることもありますし、高速の飛来物が車の窓など簡単に破って飛び込んで来ますから、無事でいられることは無いでしょう。

まず、竜巻の発生が懸念される時は、できるだけ頑丈な建物に入ります。鉄筋コンクリート造りの建物ならば、建物自体が吹き飛ばされる心配はまずありませんので、一般的には最も安全な避難場所と言えます。実は、最も理想的なのは地下室なのですが、現実問題として、地下室に逃げ込める可能性はあまり無いでしょうし、地下街があるような都市部では、強い竜巻はほとんど発生しません。

ともかく、竜巻に対して最も安全な場所が地下室であるということは確かです。屋外ならば、飛来物の突入を避けられる程度の長さがある地下道やトンネル内に避難できれば理想的です。現実的な次善の策として、アパート、マンション、オフィスビルなどの、鉄筋コンクリート造りの建物へ避難することをお勧めします。

木造や軽量鉄骨建物内に留まるときは、雨戸があれば、全部閉めます。これは飛来物対策です。アパート、マンションなど鉄筋コンクリート建物の場合も含め、雨戸が無い建物の場合はガラス戸を閉め、さらにガラスの飛散をできるだけ抑えるためにカーテンを閉め、建物の奥で待機します。つまり、窓から何かが突入して来ても、モノやガラスの破片が当たらない場所にいなければなりません。

雨戸を閉めた場合も、高速の飛来物は雨戸やシャッターを突き抜ける可能性が大きいので、建物の奥に行くことは同じです。

身体を防護するバリケードを

さらに重量のある飛来物が壁を突き抜けたり、崩壊させたりすることもありますから、とにかく窓の近くを離れ、できるだけ建物の奥に行くことです。窓から十分な距離が確保できない場合は、テーブルを立ててその後ろに入るなど、飛来物が突入したり、ガラスが飛び散った場合に身体を防護するバリケードを設置します。

竜巻が発生すると、電線が引きちぎられたり、飛来物で切断されたりするので、停電する可能性が大きくなります。避難待機する際には、非常用照明の準備も忘れずに。

木造や軽量鉄骨建物では、できるだけ一階に。

木造建物はまず屋根から吹き飛ばされる可能性が大きく、高い場所の方が強い風が当たり、飛来物が衝突する可能性も大きくなるからです。そして場合によっては建物の上部ごと引きちぎられて吹き飛ばされることもあります。さらに状況によっては、木造建物を一階から丸ごと倒壊させたり、吹き飛ばす可能性もあるのです。今回の茨城県つくば市の竜巻でもそれが実際に起こっており、倒壊した木造家屋の中で、犠牲者が出ました。そんな場合には、どうしたら良いのでしょうか。

強い竜巻がすぐ近くに接近している時は、いかなる場合も屋外に避難するという選択肢はありません。それに、竜巻に直撃されなくても、外は既に台風のような強風と豪雨、場合によっては雹が降っているでしょうし、それだけでも非常に危険な状態です。ですから、あくまで建物の中で持ちこたえる必要があります。しかし、木造や軽量鉄骨の建物では、屋根が飛ばされたり、建物が倒壊したり、場合によっては離れた場所まで吹き飛ばされる可能性もあるのです。

木造や軽量鉄骨の建物内で、竜巻に対処する方法

竜巻が頻発する米国中西部での事例を見ると、建物が丸ごと吹き飛ばされるような状況で、地下室以外の屋内で「確実に」生き残れる方法は、残念ながらありません。

なお、建物全体が崩壊するような状況は、建物が密集している場所より、周りが開けた場所で起きやすくなります。つくば市の竜巻でも、アパートの前の開けた場所で、木造家屋がコンクリートの土台ごと裏返しになっている例が見られますが、密集地ではそこまでの状況は見られません。また、竜巻の直撃を受けたアパートは、ガラスがほとんど吹き飛んでいるものの、建物の構造自体には全く損傷が無いのがわかります。

ですから、周りが開けた場所に家がある場合は、竜巻が発生する前、遅くとも真っ黒な雲が垂れ込め、強い風が吹き始めた段階で、鉄筋コンクリート造りの頑丈な建物に避難すべきです。

「風呂場」への避難は正しいのか?

これは地震の場合と同じなのですが、風呂場は一般に柱と壁が狭い範囲に集まり、構造強度が高くなっています。このため、建物が全壊した場合でも、生存空間が残りやすいのです。そして風呂場でバスタブの中に入り、身を伏せます。これで、建物が崩壊した場合でも、最低限の生存空間が確保できる可能性がさらに大きくなります。

しかし竜巻の場合は、地震のように建物が倒壊するだけでなく、屋根や壁が吹き飛ばされて、家の中のものが空中に吸い上げられるような状況も発生します。その場合でも、比較的建物の奥にあり、構造強度が高くて壁や天井が残りやすい風呂場の中は、風の威力を多少は弱める効果もあり、さらにバスタブの中に伏せていれば、真上方向以外からの飛来物から身体を防護できます。この方法は、竜巻が頻発する米国中西部でも行われており、そのおかげで生き残れた例も多数あるのです。

竜巻は感覚的には自動車より遅く、自転車で少し早こぎする程度の速度、時速20~30km/h程度で移動することが多いようです。そして、接近するとゴーッという轟音が聞こえてきますので、それから建物の奥に移動しても十分間に合います。地震よりもはるかに時間的余裕がありますから、竜巻が予想される場合には慌てずに確実に準備をして、避難態勢を取ってください。

竜巻被害は、竜巻が通過する間の、ある意味で「一瞬」で終わります。そして、重大な被害範囲も竜巻が直撃した狭い範囲に局限されますので、地震に比べてはるかに早く救助活動が始まります。ですから、とにかくその「一瞬」の激烈な状況を生き残れる可能性を高める行動をしなければなりません。

屋外で竜巻に遭遇した場合

屋外にいる場合は、実際には竜巻を目視してから避難行動を始めることが多くなるでしょう。その場合、まずやらなければいけないことは、竜巻の移動方向を見極めることです。

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