平成13年6月4日。母親の順子さんは、その日、 勤めている採石会社の社員旅行で、中国・大連に向けて出発することになっていた。ところが、約束の正午になっても、集合場所だった勤務先に姿を見せない。しびれを切らした同僚が、正午過ぎに山上家を訪れてみたところ、母屋に離れと蔵を備えた荘厳な雰囲気の 旧家は、ものの見事にもぬけのからになっていた。 朝5時ごろに、新聞配達員が訪れたときには、正弘さんの車がなく、すでに家中に人の気配もなかったという。

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