一家の中で、最後まで消息が判明しているのは千枝さんである。 千枝さんの勤務先は、世羅町から約30km離れた、瀬戸内海沿いにある同県竹原市の市立竹原小学校である。前日の3日は日曜参観日で、千枝さんは、担任をしている1年生のクラスで 図工の授業を行ったあと、午後3時ごろまで、PTAの球技大会に参加した。その後、竹原市内の飲食店で行われた、PTAの親睦会にも出席している。彼女は、同市内のアパートで一人暮らしをしていて、4日は前日3日の振替休日だったが、その日のうちに千枝さん一家が失踪したという連絡が、警察から校長に入った。翌5日から、千枝さんにとっての初めての無断欠勤が続いた(広島県教育委員会は同年12月20日、欠勤が6ヶ月以上続いているとして、千枝さんを分限免職とした)。

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