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33年間におよぶ孤独の建築、シュヴァルの理想宮が凄すぎる

フランスのとある郵便配達員が、33年の歳月をかけて作り上げた壮大な建築「シュヴァルの理想宮」。周囲からは変人扱いされ、それでも自分の空想を実現するための情熱を燃やし続けた姿に脱帽です。

更新日: 2014年03月14日

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▷ この荘厳な佇まいの宮殿、たったひとりの男性が33年間、石を積み重ね続けて作ったものです。

…信じられますか??

空想がちのフランス人郵便配達夫、シュヴァル

フェルディナン・シュヴァル
1836年4月19日 - 1924年8月19日

フランスの郵便配達夫。33年の歳月をかけて自力で巨大な城塞を建設した。

シュヴァルは少し複雑ともいえる家庭環境に生まれました

再婚を重ねる父、若くして両親を亡くす、自身の妻や子供も早期に亡くなる、など彼の人生は少々一筋縄ではありませんでした。

彼は変わり者と村で評判で、子供の頃から空想が大好きで道端で石ころを拾っては「う~む。これは○○のようだ」と想像しては胸を躍らせ楽しんでいた

若くから石に対する固執があったようです。

彼は、毎日三十キロもの徒歩での配達をしているうち、空想を楽しむようになった。それは、「おとぎの国の宮殿」の有様であり、彼の中で段々と具体的な形になっていった

郵便配達の仕事を始めた彼は、異国から届く絵葉書を見るうちに、だんだんと自分の中で「理想宮」についての妄想をめぐらせるようになります。

彼が理想宮の建設を始めたのは1879年、43歳の時であった

43歳のとき、彼はある石に躓いたことをきっかけに、その石を家に持ち帰り、ついに「理想宮」の建設にとりかかります。
何かを大きなことを始めるには決して早いとは言えない年齢です。

シュヴァルはしがない田舎の郵便配達夫であり、石工、建築の知識はなんら持ち合わせていなかった

建築に関しては全くの素人でした。

33年の歳月、孤独との闘い

▷ 彼は仕事中に見つけた様々な石をはじめはポケットに、後にはバスケットに、そして最後は台車を用い、仕事以外にさらに10キロも歩いて回収し、それを夜に積み上げ始めた。

1879年、フランス南部の片田舎であるドローム県オートリーブにおいて郵便配達夫であるフェルディナン・シュヴァルは、ソロバン玉が重なったような奇妙な形をした石につまづいた

ある石に躓いたことが、この壮大な建築物のはじまり。

何かの為でなく、名声の為でも実力を試したかったからでも、偉業を残したいからでもなく、彼はただ好きなことをしていただけ

郵便局の上司からその行動について問いただされるも、彼はその趣味である“石を積み上げる行為”をやめることはありませんでした。

最初からこんなに目立つ大きなものを作り上げる気なんてそこそこなかった。少しずつ増設を繰り返すうちにいつのまにかみんなが驚くすごいものになってしまった

外壁に最初の20年を費やしています。

その情熱は留まる事を知らず33年もの年月を経て、ついにシュヴァルの理想宮は完成しました

完成したとき、彼は76歳になっていました。

シュヴァルの夢は、壮大な建築物となって具現化された

城のデザインは様々なスタイルの折衷からなり、聖書やヒンドゥー教の神話にも影響を受けている

郵便配達の仕事をしていた彼は、異国から届く不思議な絵葉書を見ては、空想を膨らませていたようです。

壁面にはフランス語で、「この岩を造ることによって、私は意志がなにをなしうるかを示そうと思った。」と刻まれています

「私の意志は、この岩と同じくらい強かった」「人生は戦いだ」「この岩は、いつの日か多くのことを語るだろう」など、いくつもの詩句をこの理想宮(彼にとっては岩山?)の壁面や天井に刻んでいます。

後シュールレアリスムのドン、アンドレ・ブルトンに見出され、今では重要文化財に指定

この不可思議な建築物は、今では多くの観光客を世界中から集めています。

ピカソやニキなどフランスを代表する画家にも多大な影響を与えた

ひとりの人間の情熱の強さに、多くの芸術家が突き動かされています。

世界中の有名な観光地にある教会やすごいと言われる建造物達、スペインのガウディーの建物をみるよりもずっとすごいと感動しました

ひとりの素人が、33年もの歳月を費やし情熱を注ぎ込んだと思うと、感動を覚えずにいられません。

シュヴァルの理想宮、ギャラリー

▷ その佇まいはカンボジアのアンコールワットをも想起させる。

▷ 彼が最初に躓いた石、後に「つまずきの石」と呼ばれる。

▷ あちこちの壁や天井にシュヴァルは短い章句を刻んでいる。

▷ 細部にも魂が宿る。

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