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意外と間違いではなかった「全然大丈夫」という表現

『言葉の乱れ』の例として取り上げられることも多い「全然大丈夫」という言葉遣い。入試などでは、この<「全然」+肯定>の表現は誤用とされることもあるのですが、一概にもそうとは言えないようで…。

更新日: 2016年02月12日

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springspringさん

こんな表現を使って注意された経験ありませんか?

一般的には「全然食べるものが”ない”」のように、「全然」の後ろには否定の言葉がくるのが正しい用法とされています。

上記の例は、全て「全然」の後ろに肯定の言葉がつくパターン。

「全然」に「とても」「非常に」という意味がこめられています。

「日本語の乱れ」だとも言われるこれらの表現

辞典や国語の参考書では、「全然」の後ろには否定の言葉を置かなければならないと書いてあるものが多数。

注意されるのも仕方がないようです…。

▼国語辞典
「全然」の項目には〈打ち消しや否定的な表現を伴って〉のように注記されていることが多い

▼日本語の誤用を扱った書籍
「全然+肯定」を定番の間違いとして取り上げています

▼作文や論文などの参考書
全然のあとに肯定表現を用いることは「好ましくない」「避けるべき」などとされている

秘書技能検定、ビジネス実務マナー技能検定、ビジネス文書技能検定、日本語文章能力検定などの参考書、問題集においても、肯定表現に用いることを適切とするものは皆無。

でも国語の研究者は…

研究者の間では(「全然」の後ろには否定の表現を用いなければならないということが)国語史上の“迷信”であることは広く知られている

2011年、国立国語研究所の新野直哉・准教授をリーダーとする研究班(橋本行洋・花園大教授、梅林博人・相模女子大教授、島田泰子・二松学舎大教授)が、「言語の規範意識と使用実態―副詞“全然”の『迷信』をめぐって」をテーマに発表を行う。

昔は「全然+肯定」の表現が普通に使われていた

明治時代に「全然」は、「とても」「非常に」の意味でも用いられていたそう。

明治から昭和戦前にかけて、「全然」は否定にも肯定にも用いられてきた

あの文豪も使っていた「全然+肯定」の表現

夏目漱石も「全然」を否定を伴わず使っていた

夏目漱石は盛んに当時の口語的な表現を作品に取り入れたと言われている。ちなみに夏目漱石のほかに石川啄木、森鴎外、芥川龍之介らも「全然」を否定を伴わず使っている。

夏目漱石は『坊っちゃん』の中で、「生徒が全然悪(る)いです。」と表現している。

では、いつ頃から「全然+肯定」の表現はダメになったの?

「全然」は否定を伴うという意識が急速に広まったとされるのは昭和20年代後半

辞書の世界でも認められてきた!?

最近では、広辞苑や大辞林といった権威ある国語辞典でも、「全然+肯定」の表現について言及されるように。

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