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戦略コンサル“山口”さんの洞察がおもしろい!

筆者はアド・エド・ウェブ業界に10年以上いますが、ブランド・マーケティング戦略で、山口さんのように物事を俯瞰し細部まで論理的に言語化できている方は決して多くないと認識しています。

更新日: 2016年04月21日

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山口 義宏(やまぐち・よしひろ)

ブランド・マーケティング戦略コンサルタント/インサイトフォース代表取締役 ← デジタル・マーケティング・エージェンシー:新規事業担当マネジャー ← リンクアンドモチベーション:ブランドコンサルティングデリバリー統括 ← ソニー子会社:戦略コンサルティング事業部 事業部長。著書『プラットフォームブランディング』他。

※記事は随時更新します。編集作業では、ツイートの前後の文脈も伝わるように心がけていますが、至らないところもあるかと思います。分かりづらい場合は山口さんのアカウントで全文を確認していただけると嬉しいです。

まとめの目次

◆ブランディング vs 販促
◆人の勤め先を見下すのがマズい理由
◆あなたにはある?尊厳性評価
◆誰もがAppleになれるわけではない
◆設備投資が先か?ブランド投資が先か?
◆社員を突き放す前に確認したい3点セット
◆意思決定で重要なシークエンスとは?
◆戦略性が真に問われる局面とは?
◆コンテンツコミュニケーションの変化
◆アフターサービスはブランド投資
◆セルフブランディングで思うこと
◆リスクをなくす?マネージメントする?
◆グローバル化でのコミュニケーションケア
◆今後のキャリア各社の展開は?2013.9.6
◆イノベーションか?シェア最大化か?
◆経営は天才でなくても成立する
◆事業再生に必要な嫌われ役の存在
◆炎上マーケティングがなくならない理由
◆「優秀な部下が欲しい」という矛盾
◆法人営業での標準化の重要性
◆持続性のある企業理念とは?
◆なぜ戦略を決める必要があるのか?

◆ブランディング vs 販促

通販企業が、広告コミュニケーションを、ブランディング目的用、販促目的用と作り分ける目的は、最終的にはブランディング広告によって企業や商品のブランドへの信頼や好意を高めておいたほうが、販促広告に触れたときのコンバージョンが高まるから。というシンプルな理由があるからです。

ブランディングというのは、”広告をアート”として位置づけ誤魔化すための言葉になってしまったら非常に悲しい。あくまでも、ビジネスを最大化するためのひとつのアプローチです。ブランディング=中期的最大化、販促=短期的最大化という時間軸で目的が少し違うだけ。

UNIQLOでの使い分けは、ブランディングはかっこいいタレントを使ったイメージ優先のTV広告。販促は、「今週末土日限定ヒートテック○○円!」みたいなメールニュースやチラシなど。企業によって媒体の使い分けは違うけど、ちゃんと目的別に施策を管理しているか?が重要。

販促目的で振り切ったad:tech九州ランディングページを「ブランディング上、よろしくない~~」的なコメントをしても、つくる方は確信犯だから仕方ないというw目的が違うから。あのLPを批判するより、どうしたらad:techブランドを守る施策を並列展開できるかが建設的な論点でしょう。

ブランドイメージが良くなったUNIQLOのチラシだって、よくよく見ればスーパーのチラシみたいですよw 整理し直すと、ブランディングと販促は目的が違うから、アウトプット施策も違う。そのトレードオフに目を向けて販促NGは机上の空論。いかにバランスさせて並列展開するかが現実の課題です。

ad:tech九州のLPが話題になったのは、やはりそれだけブランディングと販促を対立概念で捉える人が多かったり、その両立で困っている人が多い証左なんでしょうね。私達ブランドコンサル業界側も、品行方正なブランド教科書的内容を押し付け、販促との両立に知恵が無い人が多いのも反省点かと。

私は中の人にお目にかかったことは無いですが「売れるネット広告社」は非常にブランディングがうまいと思う。つまり企業側が「ブランディングを標榜する人たち」への不信感というインサイトを捉え、販促効果の高いLPという自社の強みをガツンと打ち出している。

本当は売れるネット広告社の中の人も「ブランディング」と「販促効果」は全て対立概念ではないことが知っていると思う。でも、ブランディング上はカウンターの対立概念にしたほうがキャッチーでストーリーとしてわかりやすいんですよ。

私の古巣リンクアンドモチベーションも「事業のKSFは戦略ではなくモチベーションだ」と言い切ってメッセージしつつ、実際には戦略もモチベーションも両方大事なことは経営陣は百も承知でした。でも、わかっていながら、あえてカウンターとして言い切るから、ブランドが際立つという面がある。

販売促進は「今、購入意思決定をしてもらう」が目的だから値下げや煽りなどちょっと下品になるのは仕方がないんですよ。上品ぶってる私達コンサル業界も、営業クロージングでは上品な言葉遣いで下品に煽っている面があるのは否めないわけで^^;ネット通販LPはそれが世間に見える化したというだけ。

まぁ、その下品な販促の煽り文句がネットLP(ランディングページ)では見える化することがブランド上問題ではあるんですが。Apple級ではないブランド力ではそう簡単にプルだけでは売れないわけで。現実には「ブランディングのために販促しない」は少ない。両立を考えるのがリアルなビジネス。

ブランド原理主義者からすると下品な販促は悪なのですが、そこで思考停止している限り「ブランド戦略」や「ブランドコンサルティング業界」は企業から見放されていくと思う。その両立のバランスを取ることが、現実のビジネスでは求められており、そこを暗黙知ではなく形式知にしていかないと。

その「ブランディングと販促の折り合いをつける妥協点がどこか?」は、まさに各社各様で、業態によっても、企業方針によっても異なるところ。ジョブズは究極のブランド原理主義者だったのでしょうね。ネット通販は、チャネルがネットしかないとどうしてもLPは煽らざるえない面があります。

ブランディングやマーケティング施策は、次々と新しい手法やメディアが出てくるけど「顧客の獲得・維持」というビジネス視点の目的はいつの時代も変わらないもの。手法進化で、目的へのプロセスを細かく分けて対応できるようになっただけ。目的意識が薄いと手法の変遷に永遠と振り回されることになる。

クライアントは「ブランディング vs 販促」の神学論争なんて求めていない。一定以上に規模の企業になれば、中の人は両方必要なことはわかっている。だからブランド~マーケ業界の人は、神学論争でヒートアップすることなく、連携し、シナジーを生んでビジネス成果を出すことに集中するのが生産的。

◆人の勤め先を見下すのがマズい理由

やり甲斐もあり、組織文化の相性も良く、収入も上がる仕事や組織なんてものは、巡り会えるのは奇跡みたいなもの。だから、巡りあえていない人に向かって安易に見下す態度を取ることは、結婚していない人を十把一絡げに馬鹿にするくらいまずい態度かと。

なんでだろう?理想の奥さんや恋人は、人それぞれということは皆すぐに直感的に理解するのに、相手が企業になった瞬間、誰にとってもいい会社があると勘違いしがちなのは。他人のパートナーみて「あれとは一緒に暮らせないな」と思っても当人達は幸せなのと、会社も基本は一緒かと。

◆あなたにはある?尊厳性評価

グローバルにエリアをまたいでブランド調査をすると日本の国民性に関する様々な気づきがある。日本人に馴染みの薄い概念で『尊厳性』と訳される事の多い評価項目があり、尊敬と畏怖が混ざった日本人には馴染みの薄い概念。IBM、Apple、GEみたいなブランドが高く評価される。

外国人いわく尊厳性評価には『あいつのやること言うこと全てに賛成じゃないが、信念に基づいた骨のある奴で尊敬する』みたいなコワモテを含むニュアンス。先ほどのBBCスティーブンザッカーはまさにコレなんだろう。意見に全て賛成じゃないが尊敬するというのは成熟しないと難しい。

日本では正面から意見が違うと、人格の否定に受け取られやすいと言われるだけに、日本人に受容される限界値は、田原総一郎さん位なのかもしれないですね。動画を見る限り、スティーブンザッカーは田原さんより踏み込んでおり、少なくともこれを日本の経営者で耐えられる人は多くなさそう。

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